店舗へキャッシュレス決済とレジをまとめて導入したい個人事業主・小規模法人向けに、「決済代行サービス(モバイル決済サービス)」と「POSレジアプリ」の対応状況をまとめました。
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目次
決済代行サービスとPOSレジアプリ【対応状況まとめ】
個人事業主・法人が実店舗で導入できるおすすめの決済代行サービス4つと、それに対応するPOSレジアプリを下表にまとめました。
連携できるPOSレジアプリ – 決済代行サービス別
Square | Airペイ | 楽天ペイ(実店舗決済) | STORES 決済 | |
---|---|---|---|---|
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|
同社製 | Square POSレジ | Airレジ | なし | STORES レジ |
他社製 |
ほか5種類 |
なし |
ほか2種類 |
ほか8種類 |
どの決済代行サービスでも、同社製POSレジアプリはどれも基本無料で利用できます。「楽天ペイ(実店舗決済)」を除けば、ひとまず同社のPOSレジアプリを使うのが基本と考えましょう。
そもそも「POSレジアプリ」とは?
「POSレジアプリ」とは、スマホ・タブレットをPOSレジの代わりに使えるアプリです。POSレジアプリの導入は必須ではありませんが、店舗の売上や在庫を管理するうえで非常に便利なツールだと言えます。
一般的なチェーン店にあるようなPOSシステムは、小規模なお店で導入しようとするとコストが大きくなりがちです。その点、POSレジアプリなら初期費用をほとんどかけずに導入できるので、個人事業主や小規模法人でも利用しやすいです。
Square
「Square(スクエア)」は、デザイン性の高い決済端末が特徴の決済代行サービスです。QR・バーコード決済には未対応ですが、主要な電子マネー・クレカ決済はカバーしています。
「Square」の基本情報
初期費用 (決済端末の価格) |
決済手数料 | 振込手数料 | 対応する キャッシュレス決済 |
---|---|---|---|
7,980円~ | 3.25%~3.95% | 無料 | 17種類 (QR決済は未対応) |
「Square」を導入すると、POSレジアプリの「Square POSレジ」が無料で使えるようになります(一部オプションのみ有料)。他社製POSレジアプリとも連携できますが、機能やコスパの面で考えても「Square POSレジ」を使うのがおすすめです。
「Square」と連携できるPOSレジアプリ
同社製 | 他社製 | |
---|---|---|
Square POSレジ オススメ |
|
|
「Square POSレジ」を使う場合は、下記のような流れで決済を行います。「Square」の決済端末と同じように、「Square POSレジ」もシンプルで使いやすい仕様になっています。
【決済の流れ】「Square × Square POSレジ」の場合
①「Square POSレジ」の画面で 商品を選択する |
②「Square」の端末で 決済をおこなう |
---|---|
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※現金決済の場合、決済端末は使わない
「Square POSレジ」には、あらかじめ商品の画像を登録しておけます。決済時には、商品画像を選択していくだけで、会計金額が自動的に計算されていく仕組みです。なお、商品のバーコードスキャンにも対応していますが、別途でバーコードスキャナを購入しないと利用できません。
商品の登録方法(Square POSレジ)
商品名での選択 | 商品画像での選択 | 商品のバーコードスキャン |
---|---|---|
○ | ○ | △ 別途バーコードスキャナが必要 |
Airペイ
「Airペイ」は、多くのキャッシュレス決済に幅広く対応している決済代行サービスです。利用には「Airペイの決済端末」と「iPhone(またはiPad)」の2つが必要ですが、いずれも無料レンタルキャンペーンが開催されています。
「Airペイ」の基本情報
初期費用 (決済端末の価格) |
決済手数料 | 振込手数料 | 対応する キャッシュレス決済 |
---|---|---|---|
20,167円 無料キャンペーン中 |
3.24%~3.74% | 無料 | 30種類* |
* 同時に「Airペイ QR」にも申し込んだ場合
「Airペイ」を導入すると、同社が提供するPOSレジアプリの「Airレジ」を無料で使えるようになります。他社製のPOSレジアプリとは連携できませんが、POSレジとしての機能は同社製アプリの「Airレジ」だけで十分に果たせます。
「Airペイ」と連携できるPOSレジアプリ
同社製 | 他社製 |
---|---|
Airレジ | なし |
「Airレジ」を利用した決済の流れは、おおよそ以下のとおりです。商品カテゴリごとの色分けなど、自分の使いやすいようにカスタマイズできるのが「Airレジ」の特徴です。
【決済の流れ】「Airペイ × Airレジ」の場合
①「Airレジ」の画面で 商品を選択する |
②「Airペイ」の端末で 決済をおこなう |
---|---|
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※現金決済の場合、決済端末は使わない
「Airレジ」では、事前に登録した商品名をタップするか、商品のバーコードを読み取っていくだけで、会計金額は自動計算されます。商品のバーコードは、スマホ・タブレットのカメラで読み取れるので、追加でバーコードスキャナを購入する必要はありません。
商品の登録方法(Airレジ)
商品名での選択 | 商品画像での選択 | 商品のバーコードスキャン |
---|---|---|
○ | × | ○ |
楽天ペイ(実店舗決済)
「楽天ペイ(実店舗決済)」は、楽天ユーザーへの訴求力が強みの決済代行サービスです。楽天ポイントの付与にも対応しているので、楽天経済圏での集客強化が見込めます。
「楽天ペイ(実店舗決済)」の基本情報
初期費用 (決済端末の価格) |
決済手数料 | 振込手数料 | 対応する キャッシュレス決済 |
---|---|---|---|
19,800円 無料キャンペーン中 |
3.24%~3.74% | 無料 or 330円 | 22種類 |
「楽天ペイ(実店舗決済)」には同社製POSレジアプリがありません。POSレジ機能が欲しい場合は、他社製POSレジアプリと連携させる必要があります。他社製アプリはいずれも基本有料なので、同社製アプリのある決済代行サービスと比較すると、どうしてもコストが増えます。
「楽天ペイ(実店舗決済)」と連携できるPOSレジアプリ
同社製 | 他社製 |
---|---|
なし |
|
この中では「スマレジ」がオススメです。機能が充実しているうえ、他のPOSレジアプリよりも安めの料金プランが用意されています(月額4,400円~)。「楽天ペイ(実店舗決済)」と「スマレジ」を連携させる場合、決済は以下のような流れになります。
【決済の流れ】「楽天ペイ × スマレジ」の場合
①「スマレジ」の画面で 商品を選択する |
②「楽天ペイ(実店舗決済)」の端末等で 決済をおこなう |
---|---|
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※現金決済の場合、決済端末は使わない
「スマレジ」は、画像による商品選択のほか、iPhone・iPadのカメラを使ったバーコードスキャンにも対応しています。商品を選択すれば会計金額が自動計算されるので、あとは「楽天ペイ(実店舗決済)」の端末などで決済を行うだけです。
商品の登録方法(スマレジ)
商品名での選択 | 商品画像での選択 | 商品のバーコードスキャン |
---|---|---|
○ | ○ | ○ |
STORES 決済
「STORES 決済」は、実店舗とネットショップの両方を営む個人事業主・法人にオススメの決済代行サービスです。同社が提供するネットショップ運営サービス(STORES)と連携させることで、実店舗とネットショップの両方を効率よく運営できます。
「STORES 決済」の基本情報
初期費用 (決済端末の価格) |
決済手数料 | 振込手数料 | 対応する キャッシュレス決済 |
---|---|---|---|
19,800円 無料キャンペーン中 |
1.98%~3.74% | 無料 or 200円 | 16種類 |
「STORES 決済」を導入すると、「STORES レジ」という同社製POSレジアプリを基本無料で使えます。ただ、「STORES レジ」はiPadにしか対応していません。iPadを用意するか、他社製POSレジアプリを別途導入する必要があります。
「STORES 決済」と連携できるPOSレジアプリ
同社製 | 他社製 | |
---|---|---|
STORES レジ オススメ |
|
|
「STORES 決済」と「STORES レジ」を組み合わせた場合、決済の流れは以下のとおりです。
【決済の流れ】「STORES決済 × STORESレジ」の場合
①「STORES レジ」の画面で 商品を選択する |
②「STORES 決済」の端末等で 決済をおこなう |
---|---|
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※現金決済の場合、決済端末は使わない
「STORES レジ」には、あらかじめ商品画像を登録できるので、会計時には写真で商品を選んでいくだけで、合計金額がパパっと自動計算されます。
iPadのカメラを使って商品のバーコードを読み取ることもできますが、この機能は有料プラン(月額2,178円)に加入しないと利用できません。
商品の登録方法(STORES レジ)
商品名での選択 | 商品画像での選択 | 商品のバーコードスキャン |
---|---|---|
○ | ○ | △ 有料プランのみ |
まとめ – 決済代行サービスの比較一覧表
「決済代行サービス」を導入すると、基本的に同社製POSレジアプリを無料で使えるようになります。ただ、そもそも同社のPOSレジがない場合や、飲食店・美容室などの特定業種に特化した機能が欲しい場合は、他社製POSレジアプリと連携させるのもアリです。
連携できるPOSレジアプリ – 決済代行サービス別
Square | Airペイ | 楽天ペイ(実店舗決済) | STORES 決済 | |
---|---|---|---|---|
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![]() |
![]() |
|
同社製 | Square POSレジ オススメ |
Airレジ オススメ |
なし | STORES レジ オススメ |
他社製 |
|
なし |
|
|
各社の決済代行サービスには、もちろんPOSレジアプリ以外にも様々な違いがあります。特に、初期費用や手数料などの金銭コストは重要な比較ポイントなので、レジ周りの使い勝手とあわせて総合的に検討しましょう。
決済代行サービスの基本情報【比較表】
Square | Airペイ | 楽天ペイ (実店舗決済) |
STORES 決済 | ||
---|---|---|---|---|---|
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||
初期費用 (端末代金) |
7,980円~ | 20,167円 無料キャンペーン中 |
19,800円 無料キャンペーン中 |
19,800円 無料キャンペーン中 |
|
月額費用 | 無料 | ||||
決済手数料 | 3.25%~ | 3.24%~ | 3.24%~ | 1.98%~ | |
振込手数料 | 無料 | 無料 | 無料~ | 無料~ | |
入金サイクル | 最短翌営業日 | 月6回~ | 最短翌日 | 最短翌々営業日 | |
対応する 決済方法 |
QR | × | 12種類 | 2種類 | 1種類 |
電子 マネー |
11種類 | 11種類 | 14種類 | 9種類 | |
クレカ | 6ブランド | 7ブランド | 6ブランド | 6ブランド |
決済代行サービスで一括導入できるQR・バーコード決済の数は、各社ごとにかなりの差があります。ただ、この点は気にしなくて構いません。QR・バーコード決済は、決済代行サービスを介さずに個別契約で導入するほうが手数料を抑えられるためです。