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お店に導入すべきQRバーコード決済はどれ?【個人事業主・法人】

更新日: 2024/03/01
お店に導入すべきQRバーコード決済はどれ?【個人事業主・法人】

QR・バーコード決済(スマホ決済)の導入を検討している店舗向けに、ユーザーが多い4サービス「PayPay・d払い・楽天ペイ・au PAY」の比較情報をまとめました。

ユーザー向けのQR・バーコード決済比較はコチラ

INDEX

目次

    QR・バーコード決済4選【比較一覧表】

    QR・バーコード決済(スマホ決済)の利用者は年々増えており、本記事で紹介する「PayPay・d払い・楽天ペイ・au PAY」は特に利用率が高いサービスです。個人事業主・中小法人がこれから店舗に導入するなら、この4つから選ぶのが無難です。

    QR・バーコード決済の比較表

    PayPay d払い 楽天ペイ au PAY
    PayPayアイコン d払いアイコン 楽天ペイアイコン au Payアイコン
    メイン利用率* 46.1% 16.9% 14.8% 13.4%
    初期費用 基本無料
    (有料プランあり)
    無料 無料 無料
    月額費用 基本無料
    (有料プランあり)
    無料 無料 無料
    決済手数料
    (税込)
    1.76%
    or
    2.178%
    2.86% 3.24%
    or
    3.74%
    2.86%
    振込手数料
    (税込)
    無料~220円
    (追加料金あることも)
    無料 or 200円 無料 or 330円 無料 or 210円
    入金サイクル 最短翌日 月1回 or 月2回 最短翌日 最短翌々日
    導入スピード 約7日 2日以上 3日~14日 約7~10日
    運営 PayPay NTTドコモ 楽天 KDDI

    * MMD研究所の調査 (2021年) で「最も利用しているQRコード決済サービス」と答えた人の割合

    本記事で説明する「手数料・入金サイクル・導入スピード」などの情報は、各サービスをそれぞれの運営会社と個別契約して導入した場合のものです。例えば「Airペイ」や「スマレジPAYGATE」などを介して一括導入する場合は、金額等が異なります。
    キャッシュレス決済の契約先は?- 個別契約 or 決済代行サービス

    決済手数料や振込手数料などの金額は、すべて「税込」で表記しています。公式サイトとは表記が異なる場合もありますが、消費税分の差だと考えてください。(特に決済手数料の料率は、公式サイトでは税抜きのパーセンテージで記載されている場合が多い)

    PayPay

    PayPayでの決済イメージ

    初期費用 月額費用 決済手数料
    (税込)
    同時に申し込めるQR決済
    基本無料
    (有料プランあり)
    基本無料
    (有料プランあり)
    2.178%
    or
    1.76%*
    ・LINE Pay
    ・Alipay
    ・AlipayHK
    ・KakaoPay
    ・TrueMoney
    ・GCash
    ・JKO PAY
    ほか10種類以上

    *「PayPayマイストア」の有料プラン(ライトプラン)に加入している場合

    • もっともメイン利用率*が高いQR決済サービス
    • 最安レベルの決済システム手数料(2.178% or 1.76%)
    • 売上の早期振込サービスには手数料がかかるが、最短で翌日入金が可能

    * MMD研究所の調査 (2021年) より

    そもそも決済手数料の安いPayPayですが「PayPayマイストア」の有料プランに加入すると、さらに決済手数料が安くなり「1.76%」になります。「PayPayマイストア」とは、PayPayのアプリを通してユーザーにお店の販促情報を発信できるサービスです。

    入金サイクル・振込手数料

    入金サイクル 振込手数料
    (税込)
    通常 月末締め / 翌月初に入金 無料
    早期振込サービス
    (都度)
    入金申請ごと / 翌営業日入金 22円* or 220円
    早期振込サービス
    (自動)
    所定の金額ごと / 翌営業日入金 22円* or 220円
    + 売上の0.418%

    * 振込先がPayPay銀行の口座の場合

    「早期振込サービス(都度)」では、お店側が入金申請をすることで売上が振り込まれます。一方「早期振込サービス(自動)」では、売上が設定金額に到達するごとに自動で入金されます。自動の場合は、入金額に応じて振込手数料が高くなります。

    振込先を「PayPay銀行」の口座にしておくと、早期振込サービスの手数料がかなりおトクになります。柔軟な入金サイクルを実現したいなら、PayPay銀行の口座は必ず用意しておきましょう。

    初期費用0円PayPay 公式サイト

    d払い

    d払いでの決済イメージ

    初期費用 月額費用 決済手数料
    (税込)
    同時に申し込めるQR決済
    無料 無料 2.86% メルペイ
    • 売上は月1回 or 月2回の定期入金のみで、入金を早めるサービスは無い
    • 入金先の口座を問わず、入金額が1万円以上なら振込手数料は無料
    • 基本的には「メルペイ」とセットで導入することになる

    d払いは「メルペイ」とセットで導入するのが基本です。公式サイトから申し込むと、d払い・メルペイの両方に対応したQRコードがもらえます。公式サイトでは「クラウドペイ」という決済代行サービスを介した導入方法も紹介されていますが、この場合はQR決済手数料が3.24%と割高になります。

    入金サイクル・振込手数料

    入金サイクル 振込手数料
    (税込)
    月1回の場合 月末締め / 翌月1日入金 1万円未満:200円
    1万円以上:無料
    月2回の場合 15日締め / 25日入金
    &
    月末締め / 翌月1日入金

    入金額が1万円未満だと振込手数料がかかりますが、普通に営業していればそうしたケースは少ないでしょう。ですから、振込手数料は基本的にかからないと考えてOKです。ただ、入金を早める手段がないので、資金繰りがシビアな店舗にはおすすめできません。

    d払い 公式サイト

    楽天ペイ

    楽天ペイでの決済イメージ

    初期費用 月額費用 決済手数料
    (税込)
    同時に申し込めるQR決済
    無料 無料 3.24% au PAY
    • QR決済の中では、決済システム手数料が比較的高め
    • 楽天銀行の口座があれば、入金サイクルがかなり有利(無料で翌日自動入金)
    • 電子マネー決済とクレジットカード決済の同時導入も可能

    楽天ペイのQR・バーコード決済は、「楽天ペイ(実店舗決済)」という決済代行サービスを介して導入します。このサービスは、電子マネー・クレカ決済にも対応しており、QRだけを導入するか、電子マネー・クレカもまとめて導入するかを選べます。

    入金サイクル・振込手数料

    入金サイクル 振込手数料
    (税込)
    楽天銀行 決済ごと / 翌日に自動入金 無料
    他の銀行 入金依頼ごと / 翌営業日に入金 330円

    売上の振込先を「楽天銀行」にしておけば、常に翌日入金で、振込手数料も一切かかりません。一方、他の銀行だと入金申請が必要なうえ、毎回330円の手数料がかかります。

    申し込みはこちら楽天ペイ 公式サイト

    au PAY

    au PAYでの決済イメージ

    初期費用 月額費用 決済手数料
    (税込)
    同時に申し込めるQR決済
    無料 無料 2.86% ・Alipay
    ・WeChat Pay
    • どの銀行口座でも、売上の振込手数料は基本無料
    • 入金日の前倒し(早期振込サービス)も、口座を問わず利用可能
    • 中国の2大QR決済「Alipay」と「WeChat Pay」をまとめて導入できる

    au PAYは、先述した「楽天ペイ」と一緒に導入することもできます。しかし、その場合は決済手数料が「3.24%」になってしまうので、au PAYの公式サイトから契約したほうがおトクです。また「Alipay」と「WeChat Pay」をまとめて申し込んで、インバウンド対策を一気に進められるメリットもあります。

    入金サイクル・振込手数料

    どの銀行口座を使っていても、上記3つの入金サイクルを自由に選べます。入金サイクルは、加盟店用のウェブページから簡単に切り替えられるので、お店の資金繰りにも柔軟に対応できます。

    入金サイクル 振込手数料
    (税込)
    通常 月1回 月末締め / 翌月末日入金 無料
    月2回 15日締め / 翌月15日入金
    &
    月末締め / 翌月末日入金
    早期振込サービス 1万円 or 3万円へ到達ごと / 翌々営業日入金 210円*

    * コロナ禍の影響に配慮して当面の間は0円

    au PAY 公式サイト

    QR・バーコード決済の比較まとめ

    利用者数が多いQR・バーコード決済(スマホ決済)の中でも、特に人気のサービスが本記事で取り上げた4つのサービスです。

    QR・バーコード決済の比較一覧表

    PayPay d払い 楽天ペイ au PAY
    PayPayアイコン d払いアイコン 楽天ペイアイコン au Payアイコン
    メイン利用率* 46.1% 16.9% 14.8% 13.4%
    初期費用 基本無料
    (有料プランあり)
    無料 無料 無料
    月額費用 基本無料
    (有料プランあり)
    無料 無料 無料
    決済手数料
    (税込)
    1.76%
    or
    2.178%
    2.86% 3.24%
    or
    3.74%
    2.86%
    振込手数料
    (税込)
    無料~220円
    (追加料金あることも)
    無料 or 200円 無料 or 330円 無料 or 210円
    入金サイクル 最短翌日 月1回 or 月2回 最短翌日 最短翌々日
    相性のいい
    銀行口座
    PayPay銀行 特になし 楽天銀行 特になし
    導入スピード 約7日 2日以上 3日~14日 約7~10日
    同時に
    申し込める
    主なQR決済
    ・LINE Pay
    ・Alipay
    ・AlipayHK
    ・KakaoPay
    ・メルペイ ・au PAY ・Alipay
    ・WeChat Pay
    運営 PayPay NTTドコモ 楽天 KDDI
    PayPay d払い 楽天ペイ au PAY

    * MMD研究所の調査 (2021年) で「最も利用しているQRコード決済サービス」と答えた人の割合

    どれか1つを選ぶなら、ひとまず「PayPay」をおすすめします。消費者側のメイン利用率*がダントツで高いだけでなく、最安水準の決済手数料でコスト面も◎です。月額有料プランならいくつかの特典が付きますが、無料プランでも十分おトクに使えます。

    「もう1種類くらい対応しておきたいな」というお店には「楽天ペイ」がおすすめです。決済手数料は少し高めですが、楽天銀行の口座を作れば振込手数料&入金サイクルが圧倒的に有利になります。消費者の利用率も、2位の「d払い」とほとんど変わりません。

    外国人旅行客が多いお店は「au PAY」を検討してもよいでしょう。「楽天ペイ」経由でのセット導入も可能ですが、「au PAY」の公式サイトからなら「Alipay」と「WeChat Pay」も一気に申し込めます。この2つは、中国のQR・バーコード決済シェアで90%以上を占めるサービスです。

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