楽天ペイ(実店舗決済)の導入を検討している店舗向けに、2種類の決済端末を徹底比較します。楽天ペイでは「カードリーダー」と「ターミナル」から、好きな端末を選択できます。必要な周辺機器から価格やサイズまで、わかりやすく解説します。
INDEX
目次
そもそも「楽天ペイ(実店舗決済)」とは?
「楽天ペイ(実店舗決済)」とは、店舗向けのキャッシュレス決済サービスです。専用の決済端末で、クレジットカード・電子マネー・QRコード決済にまとめて対応できます。法人企業はもちろん、個人事業主が営む個人店舗でも導入可能です。
楽天ペイ(実店舗決済)の基本情報
初期費用 (決済端末の価格) |
19,800円 or 38,280円 無料キャンペーン中 |
---|---|
月額料金 | 無料 |
対応する決済の例 | |
決済手数料 (決済ごとの手数料) |
3.24% |
売上の入金手数料 | 楽天銀行の口座なら無料 (その他の口座は330円/回) |
入金サイクル |
楽天銀行の口座なら翌日入金 (その他の口座は入金申請の翌営業日) |
導入スピード | 最短5日で導入可能 |
※ 料金はすべて税込表示
楽天ペイ(実店舗決済)の最大の強みは、ズバリ「入金サイクルの早さ」です。楽天銀行の口座を持っていれば、1日分の売上が翌日に振り込まれます。入金手数料もかかりません。
- 「楽天ペイ(実店舗決済)」は、スマホ決済アプリの「楽天ペイ(アプリ決済)」とは別のサービスです。「楽天ペイ(実店舗決済)」を導入すれば、「楽天ペイ(アプリ決済)」での支払いにも対応できるようになります。
楽天ペイの決済端末 – カードリーダーとターミナルの比較表
楽天ペイ(実店舗決済)には「カードリーダー」と「ターミナル」の2種類の決済端末があります。対応決済や手数料は、どちらの端末でも変わりません。ただ、決済端末の価格や使い勝手が異なります。
カードリーダー | ターミナル | |
---|---|---|
決済端末 | ||
19,800円 無料キャンペーン中 |
38,280円 無料キャンペーン中 |
|
大きさ | 高さ:10.3cm 幅:7.1cm 厚さ:1.8cm |
高さ:20.9cm 幅:7.8cm 厚さ:4.5cm |
使い方 | スマホやタブレットと 連携して決済する |
端末だけで決済できる |
レシート プリンター |
別売り | 端末に内蔵されている |
POSレジアプリ との連携 |
◯ | × |
提供開始 | 2017年3月〜 | 2023年7月〜 |
※ どちらの端末も「黒・赤・白」から好きな色を選べる
これから導入するなら、より高機能な「ターミナル」がおすすめです。ただ、コンパクトなほうがいい!という場合は、あえて「カードリーダー」を選択するのもアリです。
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ここからは、各端末の特徴を6つのポイントに分けて比較していきます。
① 決済端末の使い方
カードリーダー | ターミナル |
---|---|
スマホやタブレットと 連携して決済する |
端末だけで決済できる |
「カードリーダー」と「ターミナル」は、それぞれ以下のような流れで決済を行います。なお、下図ではクレカ決済の例で解説していますが、電子マネーの場合も同様の流れで決済できます。
キャッシュレス決済の流れ【カードリーダーの場合】
「カードリーダー」は、スマホかタブレットとBluetooth接続して使います。スマホ等に決済金額を入力したあと、カードリーダーを使って決済をします。決済完了後、レシートプリンター(別売り)から自動でレシートが印刷されます。レシートプリンターについては記事の後半で解説しています。
キャッシュレス決済の流れ【ターミナルの場合】
「ターミナル」は、端末ひとつで決済を完了できます。端末のタッチパネルに決済金額を入力して、そのまま決済を受け付けられます。端末にレシートプリンターが内蔵されているので、決済が完了したら端末上部から自動でレシートが出てきます。
② 初期費用・導入費用
カードリーダー | ターミナル | |
---|---|---|
端末価格 (税込) |
19,800円 無料キャンペーン中 |
38,280円 無料キャンペーン中 |
必要な 周辺機器 |
・スマホ or タブレット ・レシートプリンター |
特になし |
※ どちらの端末も「黒・赤・白」から好きな色を選べる
「カードリーダー」と「ターミナル」のどちらを選ぶかで、周辺機器の準備にかかるコストも異なります。それぞれの初期費用を、具体的にシミュレーションしてみます。
【カードリーダーの場合】楽天ペイの初期費用を試算
・端末は無料キャンペーンで導入 ・スマホはすでに持っているものを使う ・レシートプリンターは最も安い対応モデルを購入(30,800円) → 合計 30,800円 |
※ レシートプリンターの価格は変動する可能性があります
「カードリーダー」の利用にはスマホかタブレットが必須ですが、手持ちのスマホ等を使えば費用を抑えられます。レシートプリンターについても、すでに店舗で使っているものを流用できるなら、新たに購入する必要はありません。
【ターミナルの場合】楽天ペイの初期費用を試算
・端末は無料キャンペーンで導入 ・スマホやタブレットは不要 ・レシートプリンターは不要(端末に内蔵されている) → 合計 0円 |
「ターミナル」は端末1台で決済ができます。別途でスマホやレシートプリンターを用意する必要はありません。現在は決済端末の無料キャンペーンが開催中なので、初期費用をいっさいかけずに導入できます。
③ 決済端末のサイズ(大きさ・重さ)
※ どちらの端末も「黒・赤・白」から好きな色を選べる
「カードリーダー」は、クレジットカードよりも一回り大きいくらいのサイズで、だいたいミカン1個分くらいの重さです。余裕で片手に収まるサイズなので、レジ周りでも場所をとりません。ただし、別個でレシートプリンターを設置するスペースも必要です。
「ターミナル」は、おおよそテレビリモコンくらいの大きさで、350mlの缶ジュースくらいの重量です。カードリーダーと比較すると大きいですが、他社のプリンター内蔵端末と比べるとコンパクトな部類です。テーブル会計やイベント出店にもストレスなく持ち出せるでしょう。
④ 必要な通信環境(Wi-Fi・4G回線など)
「カードリーダー」も「ターミナル」も、決済を行うにはネット環境が必要です。端末ごとの通信環境は、それぞれ下記のとおりです。
通信環境の比較表【楽天ペイの決済端末】
カードリーダー | ターミナル | |
---|---|---|
通信方法 | スマホ・タブレットを 介して通信する |
端末自体で通信する |
Wi-Fi | ◯ 利用可能 |
◯ 利用可能 |
スマホ回線 (4G・5G) |
◯ 利用可能 |
△ 追加料金で利用可能 |
有線LAN | × 非対応 |
× 非対応 |
先述のとおり「カードリーダー」は、スマホかタブレットとBluetooth接続して使います。連携したスマホ・タブレットがネットに繋がっていれば決済が可能です。Wi-Fiがなくても、スマホが繋がる場所ならどこでも決済ができます。
一方「ターミナル」は基本的にWi-Fiで通信します。Wi-Fiがない環境で使いたい場合は、楽天モバイルの「ハンディターミナル用プラン」に申し込む必要があります(月額約500円)。このプランに申し込むと、楽天モバイルのキャリア回線を使って決済できるようになります。
⑤ レシートの印刷方法
カードリーダー | ターミナル |
---|---|
別売のレシートプリンターで 印刷する |
端末にレシートプリンターが 内蔵されている |
「カードリーダー」の場合、レシートを発行するには別売りのレシートプリンターが必要です。カードリーダーとプリンターを連携しておくと、決済後に自動でレシートが印刷されます。対応機種のレシートプリンターは、安いものだと3万円程度で購入できます。
カードリーダーと連携できるレシートプリンター
SML200 | mC-Print2 シリーズ |
mPOP シリーズ |
|
---|---|---|---|
価格の目安 | 約3万円 | 約4万円 | 約6万円 |
特徴 | モバイル型 | 据え置き型 | キャッシュドロア 一体型 |
サイズ | 高さ:12.3cm 幅:8.3cm 厚さ:4.4cm |
高さ:10cm 幅:9.6cm 奥行:11.3cm |
高さ:10cm 幅:30.8cm 奥行:30cm |
一方「ターミナル」にはレシートプリンターが内蔵されています。決済が完了すると、端末本体から自動的にレシートが出てきます。端末ひとつでレシート発行までできるので、テーブル会計やイベント出店にも便利です。
ちなみに、レシートのロール紙は「カードリーダー」でも「ターミナル」でも別途自力で購入する必要があります。金額はロール紙の寸法などでも異なりますが、楽天市場では1巻あたり100円前後~で購入できます。
【補足】カードリーダーにはレシートプリンターが必須?
カードリーダーはレシートプリンターとセットで使うのが基本です。しかし、プリンター代を節約したいなら「電子レシート」という選択肢もあります。電子レシートとは、メールでレシートを送信する仕組みのことです。
決済完了後、カードリーダーと連携したスマホ等にお客さんのアドレスを入力してもらえば、メールで電子レシートを送信できます。そもそも「レシートいらない」というお客さんも多いですから、店舗によっては電子レシートだけで問題ないケースもあるでしょう。
⑥ POSレジアプリとの連携
「POSレジアプリ」とは、スマホやタブレットでレジの機能を使えるアプリです。在庫管理や売上分析などの機能もあります。現状、楽天ペイは決済端末によって連携できるPOSレジアプリが異なります。
決済端末とPOSレジアプリの連携とは?
連携できるPOSレジアプリの比較【楽天ペイの決済端末】
カードリーダー | ターミナル |
---|---|
・スマレジ ・ユビレジ ・Bionly ・poscube ・POS+ |
なし |
現状、POSレジアプリとの連携に対応しているのは「カードリーダー」だけです。POSレジアプリとの連携を前提に考えている店舗は、ひとまずカードリーダーを選んでおきましょう。
ただ「ターミナル」のほうも、2023年秋ごろからPOSレジアプリとの連携に対応していく予定とのことです。このあたりは、詳しい情報が発表されしだい、本記事でも追ってお伝えします。
まとめ
楽天ペイには「カードリーダー」と「ターミナル」の2種類の決済端末があります。それぞれの特徴を比較表にまとめました。
楽天ペイ(実店舗決済)の決済端末【比較一覧表】
カードリーダー | ターミナル | |
---|---|---|
決済端末 | ||
19,800円 無料キャンペーン中 |
38,280円 無料キャンペーン中 |
|
端末の使い方 | スマホやタブレットと 連携して決済する |
端末だけで決済できる |
端末の大きさ | 高さ:10.3cm 幅:7.1cm 厚さ:1.8cm |
高さ:20.9cm 幅:7.8cm 厚さ:4.5cm |
レシートプリンター | 別売り | 端末に内蔵されている |
連携できる POSレジアプリ |
・スマレジ ・ユビレジ ・Bionly ・poscube ・POS+ |
なし |
対応する決済の例 | ||
決済手数料 | 3.24% | |
入金手数料 | 楽天銀行の口座:無料 その他の口座:330円/回 |
|
入金サイクル | 楽天銀行の口座:翌日入金 その他の口座:入金申請の翌営業日 |
※ 料金はすべて税込表示
これから導入するなら、断然「ターミナル」がおすすめです。決済からレシート発行まで1台で完了できるので、他に周辺機器を揃える必要がありません。初期費用を抑えてキャッシュレス決済を導入できます。
すでにレシートプリンターを持っていて、決済端末はコンパクトなほうがいい!という店舗には「カードリーダー」がおすすめです。なお、ターミナルは今のところPOSレジアプリとの連携に非対応なので、レジアプリとの連携を前提に考えている店舗はカードリーダーを選んでおきましょう。