店舗を営む個人事業主や法人向けに、「ステラパック」と「ステラパックPOS」の違いを比較します。ステラパックPOSとは、ステラパックの”レジ機能付きプラン”のようなものです。どちらを導入すべきかわかりやすく解説します。
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目次
ステラパックとステラパックPOSの違い【比較表】
ステラパック(stera pack)とは、クレカ・電子マネー・QRコード決済などに対応できるキャッシュレス決済サービスです。高機能なマルチ決済端末を、月額制で利用できます。
ステラパックには、「ステラパックPOS」という姉妹サービスが存在します。通常のステラパックと同様に、上図の決済端末(ステラターミナル)が支給されますが、搭載されている機能が違います。
ステラパック | ステラパックPOS | |
---|---|---|
主な機能 | キャッシュレス決済 | キャッシュレス決済 + POSレジ機能 |
初期費用 | 無料 | 無料 |
月額料金 | 3,300円 (お試しプランなら初年度は無料) |
9,900円 |
決済手数料 | 2.7% ~ 3.24% | 2.7% ~ 3.24% |
クレカ決済 | ◯ | ◯ |
電子マネー決済 | ◯ | ◯ |
QRコード決済 | ◯ | ◯ |
※ 料金は税込表示
ステラパックとステラパックPOSの違いは「POSレジ機能の有無」と「月額料金」だけです。その他の機能やサービス内容は変わりません。ステラパックPOSは、ステラパックの「レジ機能付きプラン」のようなものと考えましょう。
ここからは、2つの違いについて詳しく解説していきます。
1. POSレジ機能の有無
ステラパックとステラパックPOSの最大の違いは、POSレジ機能の有無です。ここで言う「POSレジ機能」とは、タッチパネルで商品を選択したり、リアルタイムで売上分析や在庫管理ができる機能のことです。
ステラパック | ステラパックPOS |
---|---|
POSレジ機能はない (外部アプリとの連携は可能) |
端末にPOSレジ機能が 付いている |
通常のステラパックでは、決済端末(ステラターミナル)にレジ機能が付いていません。レジと連携して使いたい場合は、iPadやPOSレジアプリを自分で用意する必要があります。レジカウンターに、ステラターミナルとiPadを並べて使うイメージです。
ステラパックのPOSレジ連携機能について詳しく
一方、ステラパックPOSでは、最初から決済端末(ステラターミナル)にレジ機能が搭載されています。ですから、別途でiPadやレジアプリを用意する必要がありません。お会計がステラターミナル1台で済むので、レジ周りもスッキリさせられます。
2. 月額料金の違い
ステラパック | ステラパックPOS |
---|---|
3,300円/月 (お試しプランなら初年度は無料) |
9,900円/月 (お試しプランなし) |
※ 料金は税込表示
通常のステラパックは月額3,300円で導入できます。導入初年度に限っては、月額料金が0円になる「お試しプラン」も選べます。なお、お試しプランを選んだ場合も、2年目以降は自動で月額3,300円の通常プランに移行します。
一方、ステラパックPOSは月額9,900円です。通常のステラパックのような「お試しプラン」はありません。ちょっと高いと感じるかもしれませんが、別途で有料のPOSレジアプリを導入するのと比べれば、そこそこリーズナブルな価格設定と言えます。
なお、ステラパックPOSでも「決済手数料」や「売上の入金手数料」は通常のステラパックと変わりません。金額が異なるのは「月額料金」だけです。
ステラパックPOSでできること
ここからは、ステラパックPOSでできることを解説します。主な機能は下記の5つです。
- キャッシュレス決済
- 会員証やクーポンの発行
- お会計時のレジ打ち
- 売上データの自動集計
- 在庫管理のデジタル化
①と②は、通常のステラパックでも使える機能です。一方、③~⑤の機能はステラパックPOSにしかありません。それぞれの機能について、詳しく説明していきます。
① キャッシュレス決済
ステラパックは、合計30種類のキャッシュレス決済に対応しています。これは「ステラパックPOS」でも同様です。
クレジットカード | 電子マネー | QRコード決済 |
---|---|---|
【2.7%】 ・VISA* ・Mastercard* 【3.24%】 ・JCB ・Amex ・DinersClub ・Discover ・銀聯 |
【3.24%】 ・交通系IC (Suica・PASMO等) ・楽天Edy ・WAON ・nanaco ・iD ・QUICPay |
【3.24%】 ・PayPay ・d払い ・楽天ペイ ・au PAY ・メルペイ ・ゆうちょPay ・Alipay+ (Alipayなど16種類) ・WeChat Pay ・Union Pay |
* お試しプランの期間中は3.24%
他社の決済サービスと比較すると、VISAとMastercardの決済手数料の安さが強みです。決済手数料率が「2.7%」というのは、たとえばお客さんがVISAで1万円を支払ったときに、店舗からステラ側に「270円」の手数料を支払うという意味です。
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② 会員証やクーポンの発行
ステラパックの決済端末(ステラターミナル)には、「おみせポケット for shop」という販促アプリが標準搭載されています。このアプリは、通常のステラパックでも「ステラパックPOS」でも同じように使えます。
- デジタル会員証の発行
- デジタルスタンプカードの発行
- クーポンの配信(ターゲット設定も可能)
- 誕生日クーポンの自動配信
- お知らせの配信
- 顧客情報の管理
一般的なPOSレジアプリには顧客管理機能が付いている場合もありますが、ステラパックなら「おみせポケット for shop」で同じような機能が使えるわけです。なお、利用料金はステラパックの月額料金に含まれているので、追加料金なしで使い続けられます。
③ お会計時のレジ打ち
ステラパックPOSなら、最初から決済端末(ステラターミナル)にレジ機能が付いています。これは、通常のステラパックには標準搭載されていない機能です。
- 取り扱い商品の登録
- 画面上で商品を選んでレジ打ち
- 商品バーコードを読み取ってレジ打ち*
- 割引や値引の登録
- 日計表の出力
* バーコードリーダーは別売
お会計の際には、下記のような画面で商品を選択できます。ステラターミナルはタッチパネルが大きいので、タブレットやスマホ向けのPOSレジアプリと比較しても、操作性は劣りません。
ステラターミナルにはプリンターが内蔵されているので、お会計後は端末本体からレシートを発行できます(通常のステラパックでも同様)。ですから、別途でレシートプリンターを買う必要はありません。ちなみに、インボイス対応のレシートも発行可能です。
④ 売上データの自動集計
ステラパックPOSは、売上データをリアルタイムで自動集計して、下記のようなレポートにまとめてくれます。これは、通常のステラパックには無い機能です。
データをグラフィカルにまとめてくれるので、最新の売上状況などを一目で把握できます。わざわざExcel(エクセル)で集計表を作ったり、有料の分析ツールを導入したりする必要はありません。
複数店舗を運営している場合も、店舗ごとの売上や在庫状況も自動で集計してくれます。店舗経営の効率アップには欠かせない機能といえるでしょう。
⑤ 在庫管理の効率アップ
ステラパックPOSでは、レジ機能と在庫データが連動しています。たとえば、商品Aを1つ販売したら、リアルタイムで商品Aの在庫データが1つ減るわけです。これは、通常のステラパックには標準搭載されていない機能です。
商品の入荷処理も、専用のスマホアプリでサクッと済ませられます。スマホのカメラで商品バーコードをスキャンするだけで、商品の在庫登録ができます。ステラパックPOSの加盟店は、このアプリを無料で使えます。
アプリのメニュー画面 | 商品のスキャン画面 |
---|---|
このアプリは棚卸作業にも使えます。入荷作業と同様に、カメラで商品のバーコードを読み取っていくだけでOKです。なお、iOS・Androidの両方に対応しているので、手持ちのスマートフォンでスムーズに使えます。
【補足】通常のステラパックでもレジ連携は可能
ここまで解説してきたように、「ステラパックPOS」なら最初からレジ機能が搭載されています。しかし、通常の「ステラパック」でも、POSレジアプリをインストールしたiPadなどと連携して使うことは可能です。
ステラパック | ステラパックPOS |
---|---|
端末自体にレジ機能は無いが 外部アプリとの連携は可能 |
端末自体にレジ機能が 付いている |
自分でiPadやPOSレジアプリを用意すれば、通常のステラパックでも「ステラパックPOS」と同じような機能を使えるわけです。ステラパックと連携できるPOSレジアプリは下記のとおりです。
ステラパックと連携できるPOSレジアプリ(主な例)
スマレジ | ユビレジ | POS+ | Uレジ | |
---|---|---|---|---|
初期費用 | 無料 | 無料 | 40万円〜 | 要見積もり |
月額料金 | 無料〜 | 7,590円/月〜 | 14,000円/月〜 | 要見積もり |
対応 デバイス |
iPad iPhone |
iPad iPhone |
iPad | iPad |
※ユビレジは無料プランもあるが、ステラパックと連携できるのは有料プランのみ
このうち、おすすめのPOSレジアプリは「スマレジ」です。小規模店舗向けの無料プランがあるうえ、機能も充実しています。すでに店舗用のiPad等があるなら、ステラパックPOSに加えて「ステラパック + スマレジ」という選択肢を検討してもよいでしょう。
結局どっちがいい?ステラパックPOSがおすすめの店舗
どっちがいいか決めきれない!という方向けに、「ステラパック」と「ステラパックPOS」の違いを比較表にまとめました。キャッシュレス決済などの機能は同じですが、月額料金とPOSレジ機能が異なります。
【比較表】ステラパックとステラパックPOSの違い
ステラパック | ステラパックPOS | |
---|---|---|
初期費用 | 無料 | 無料 |
月額料金 | 3,300円 (お試しプランなら初年度は無料) |
9,900円 |
決済手数料 | 2.7% ~ 3.24% | 2.7% ~ 3.24% |
キャッシュレス決済 | ◯ | ◯ |
顧客管理 | ◯ | ◯ |
レジ機能 | × | ◯ |
売上の自動集計 | × | ◯ |
在庫管理 | × | ◯ |
通常のステラパックがおすすめの店舗
- すでに使っているレジがある
- すでにお店用のタブレットやスマホがある
- 使いたいPOSレジアプリが決まっている
通常のステラパックは月額料金が安いうえ、初年度は月額0円の「お試しプラン」も選べます。ですから、とくに「1つの端末でぜんぶ済ませたい!」という希望がなければ、通常のステラパックでコストを抑えて導入するのがおすすめです。
通常のステラパックでも、スマレジなどのPOSレジアプリと連携して使えば、売上の集計機能や在庫管理機能までカバーできます。ただ、レジ用のタブレットやスマホを自分で用意する必要があるので注意しましょう。
ステラパックPOSがおすすめの店舗
- レジ周りをスッキリさせたい
- 決済端末とPOSレジの連携設定などが面倒
- 在庫管理機能を重視したい
ステラパックPOSなら、キャッシュレス決済やレジ打ちなど、様々な業務に端末1台で対応できます。高機能なぶん月額料金は高いですが、「レジやら決済端末やら別々に用意するのは面倒くさい!」という店舗には唯一無二のサービスです。
在庫管理機能を追加料金なしで使えるのも魅力です。たとえば、POSレジアプリの「スマレジ」で高度な在庫管理機能を使うには、月額15,400円の有料プランに加入する必要があります。ですから、在庫管理機能を重視する店舗にとっては、むしろステラパックPOSが安上がりな選択肢だと言えます。
「ステラパック」と「ステラパックPOS」のいずれも、通常は導入から3年未満で解約すると違約金が発生します(最大88,000円)。ただし、2024年3月31日までに導入すれば、それから3年以内に解約しても違約金がかかりません。