国税庁の「ふたば」さんに相談してみた♪

更新日: 2020/07/07 投稿日: 2020/02/04
国税庁の「ふたば」さんに相談してみた♪

国税庁のウェブサイトに、確定申告の相談ができるチャットボット「ふたば」さんのコーナーが試験的に導入されました。試験運用の期間は、2020年1月15日~3月31日です。現段階では還付申告への対応が中心で、会社員やパートタイマー向けの内容です。

INDEX

目次

    国税庁が生んだチャットボット「ふたば」さん

    チャットボットのコーナーでは、税務相談の担当を自称する「ふたば」さんが令和元年分の確定申告について、よくある質問の相手をしてくれます。パソコンはもちろん、スマホやタブレットからも利用できます。

    国税庁の税務相談チャットボット「ふたば」

    ちなみに、チャットボットとは「チャット」と「ロボット」を組み合わせた言葉で、人間のような会話を自動的に行うプログラムのことです。

    質問できる内容と利用方法

    以下のような質問について答えてくれます。現段階では、給与所得者(会社員やパートタイマー)の還付申告への対応がメインです。

    対応している主な質問内容

    • 給与所得、年金の所得に関すること
    • 確定申告の手続きに関すること
    • スマートフォンでe-Tax送信する際の事前準備に関すること
    • 所得控除(医療費控除や寄附金控除など)について
    • 住宅ローン控除について

    個人事業主向けの税務全般にはまだ対応していないようです。「青色申告」や「必要経費」といった基本ワードに対してでさえ、ふたばさんは正面から向き合うことを拒絶します。

    着任して間もない「ふたば」さんの回答

    2種類の利用方法

    質問は「メニュー画面から該当する質問を選ぶ」か「実際にチャットをするように質問内容を打ち込む」のどちらかで行います。

    税務相談チャットボットに質問する方法

    方法① メニュー画面から質問内容を選ぶ

    メニュー画面には4つの項目が並んでいます。今回は「確定申告が必要か判定する」を選んでみました。

    メニュー画面から質問内容を選ぶ

    項目を選ぶと、主な収入について3つの選択肢を提示されます。

    自分に該当する項目を選んでいく

    「給与」を選ぶと、今度は「あなたの判定する年の給与収入は、2千万円以下ですか」と聞かれました。続く質問に答えていくと、最終的に「あなたは確定申告をする必要があります」と教えてくれました。

    国税庁のホームページでも、確定申告が必要な人の要件が記載されていますが、これを読んだだけでは理解し難いはずです。ふたばさんとなら会話形式で進んでいくので、ホームページを見るよりも簡単にわかります。
    >> 確定申告が必要な方 – 国税庁

    確定申告が必要な方(国税庁HPより)

    方法② フリーワードを入力して質問する

    自分で質問を打ち込むときは、Googleなどで検索するように単語だけを打ち込んでもいいですし、友達とチャットするような感覚で文章を入力するのもOKです(こちらが敬語を使わなくても、ふたばさんは丁寧に対応してくださいます)。どうやら「ふたば」さんは、特定の単語に反応して返事をしてくれるようです。

    単語で入力 話し言葉で入力
    チャットボットに単語で質問を入力する チャットボットに文章で質問を入力する

    試しに、医療費控除について上記の2パターンで質問してみました。どちらにも含まれている「医療費控除」のワードに反応したようで、回答はまったく同じ結果となりました。

    回答の内容そのものを見てみると、「生計を一にしている」や「総所得金額等」など、馴染みのない言葉も含まれています。この太字をタップすると、ポップアップで説明が表示される親切な仕様です。

    難しい言葉はポップアップで解説を表示できる

    求めている情報を得られないときの対処法

    ふたばさんは着任して間もないですから、まだ回答がおぼつきません。こちらが欲するような返答をもらえなかったときは、そのことを問いただす。のではなく、入力するキーワードを変更しながら質問してみるのがよいです。

    たとえば、盗難の被害に遭ったので雑損控除を申請しようと考えていたとします。ただ、肝心の控除名が思い出せない……。ひとまず、以下のように報告してみました。

    「泥棒に入られた」と入力 「空き巣に入られた」と入力
    チャットボットに「泥棒に入られた」と入力する チャットボットに「空き巣に入られた」と入力する

    「泥棒に入られた」では「その質問はわかりませんでした」と返事がきましたが、「空き巣に入られた」では、思惑どおり雑損控除の案内をしてくれました。おそらくまだ「泥棒」と「雑損控除」が結びつくように教育されていないのでしょう。

    非対応の質問内容について

    今回の試験運用では、会社員やパートタイマーといった給与所得者(会社から給料をもらっている人)向けの質問に答えてくれます。残念ながら、事業所得者(自ら事業を営んで収入を得ている人)向けの質問には対応してくれません。

    ふたばさんの貴重な時間を奪ってしまうことに躊躇しつつ、今度は「青色申告とはなんですか?」という質問をしてみました。

    事業所得者向けの質問には対応していない

    4つの項目を提示してくれましたが、率直に言って微妙な回答です。ひとまず、一番「青色申告とは」に近そうな「3.確定申告の方法」を選んでみます。

    「3.確定申告の方法」を選択した結果

    一般的な確定申告の方法についての説明が返ってきました。やはり、青色申告に関する情報はありません。ほかにも「青色申告承認申請書はどこで手に入る?」「青色申告の65万円控除って?」などの質問もしてみましたが、同じような結果となりました。

    ふたばさんとのファーストコンタクトを終えて

    ふたばさんに上手く質問すれば、国税庁のわかりにくいホームページよりも、求めている情報を見つけやすいとはいえます。とはいえ、現段階ではまだ満足とは程遠い回答も多いので、今後の教育に期待したいところです。

    税務相談チャットボット「ふたば」さんの対応

    • 24時間好きな時間に税務相談ができる
    • 給与所得者向けの質問に対応
    • 国税庁のHPより説明がやさしい
    • 質問の仕方は単語でも文章でも可
    • 求めている返答でないときは、表現を変えて再度入力する必要あり

    試験運用期間は、2020(令和2)年1月15日~3月31日です。2019(令和元)年分の確定申告をする会社員やパートタイマーの方は、これを機に試してみてください。