2021年7月15日に「Google Workspace Individual」がリリースされました。本記事ではこのサービスの概要と、無料プラン・ビジネスプランとの違いを比較一覧表にまとめて紹介しています。
INDEX
目次
そもそも「Google Workspace」って?
- Googleが提供するサブスクリプションサービス(月額制)
- 加入すると「Gmail」や「Google Meet」などの機能を拡張できる
- プランによっては、新たに使えるようになるアプリもある
- 従来は、中小企業や大企業向けのプランがメインだった
「Gmail」や「Google Meet」は、Googleのアカウントさえあれば無料で使えるものです。「Google Workspace」に有料登録することで、これらの機能をアップグレードできます。
これまでは、大企業向けの「Google Workspace Enterprise」と、中小企業向けの「Google Workspace Business」が主でした。今回、ここに個人でビジネスを行う人向けの「Google Workspace Individual」が新たに加わっています。
「Google Workspace Individual」の特徴
- 2021年7月15日リリース
- 料金プランは1種類だけ
- 月額1,130円(2022年1月までは月額900円)
- 「Google Meet」「カレンダー」「Gmail」の機能が拡張される
- 使えるアプリの数が増えるわけではない
主な拡張機能
Google Meet (ビデオ会議アプリ) |
|
---|---|
カレンダー (予約スケジュール機能) |
|
Gmail |
|
カレンダーの「予約スケジュール」機能を使うと、予約ページをWeb上で公開できます。自ら設定した曜日や時間帯の範囲で、自動的に予約を受け付けるシステムです。サロンや教室を営む個人事業主なら、この機能で予約システムを効率化できるでしょう。
Gmailでは、メールのデザインを複数のテンプレートから選べるようになります。テンプレートに画像や文章を配置するだけで、視覚的な訴求力に優れたメールを作成できます。メルマガを配信する事業主などに限り、魅力的な機能だと言えるでしょう。
ビジネスプランとの違い【比較一覧表】
個人事業主であれば、そもそも「Google Workspace」を利用せず、GmailやGoogleカレンダーのサービスを無料利用している人も多いでしょう。ここでは「Googleサービスの無料ユーザー」「Workspace Individual」「Wordspace Business」の違いを比較表にまとめています。
無料ユーザー・Individual・Businessの比較
無料 ユーザー |
Individual | Business | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
Starter | Standard | Plus | ||||
月額 | 0円 | 1,130円* | 680円 | 1,360円 | 2,040円 | |
クラウド容量 | 15GB | 15GB | 30GB | 最大2TB | 最大5TB | |
Google Meet |
参加人数 | 100人まで | 100人まで | 100人まで | 150人まで | 250人まで |
通話時間 | 24時間まで (3人以上は60分まで) |
24時間まで | 24時間まで | |||
録画 | × | ◯ | × | ◯ | ◯ | |
ノイズ キャンセル |
× | ◯ | × | ◯ | ◯ | |
カレンダー | 予約受付 システム |
× | ○ | ○ ただし、相手がGoogleアカウントを 持っている場合に限る |
||
設備管理 カレンダー |
× | × | ○ | ○ | ○ | |
Gmail | アドレス数 | 1個まで | 1個まで | 30個まで | ||
ドメイン | @gmail.comのみ | @gmail.comのみ | 独自ドメインが使える | |||
メールの レイアウト |
選べない | 選べる | 選べない |
*2022年1月までは月額900円
月額料金は「Google Workspace Individual」よりも、「Google Workspace Business」の「Starter」プランのほうがお手頃です。とはいえ、Google Meet(ビデオ会議アプリ)の機能においては「Individual」の方が充実しています。
「Individual」はカレンダーの予約機能も優秀です。一見「Business」と大差ないようですが、フリーランスや個人事業主が使いやすいよう、インターフェースが最適化されています。
また、Individualは有料プランですが、カスタムメールアドレス(独自ドメインのアドレス)は使用できません。Gmailを使う際には「◯◯◯@gmail.com」というアドレスを使うことになります。
「Individual」はどんな人にオススメ?
Googleの各サービスは無料でも十分使えます。「Google Workspace Individual」を契約することでビジネスを効率化できる事業主は限られているでしょう。下記のような個人事業主・フリーランスには、本サービスの利用をおすすめします。
こんな人にオススメ
- ビデオ会議は「Zoom」よりも「Google Meet」をよく使う
- 「Google Calender」を予約システムとして活用している
- デザインを工夫した「Gmail」で、顧客への訴求力を高めたい
「自分の仕事にはIndividualが合っていそうだぞ?」という方で、現在「Google Workspace Business」に加入している場合、乗り換えは慎重に検討しましょう。特に「Standard」以上のプランから「Individual」に乗り換えると、使えなくなる機能も多いので注意が必要です。