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屋号の考え方と最低限のルール【WEBデザイナー編】

更新日: 2022/01/05
屋号の考え方と最低限のルール【WEBデザイナー編】

INDEX

目次

    WEBデザイナーに屋号は必要?

    屋号(ヤゴウ)とは、個人事業主が使う仕事上の名称です。法人でいう会社名のようなもので、お店や事務所をもつ個人事業主なら、看板で掲げている名称をそのまま屋号とするケースが多いです。

    個人事業主の屋号は会社名のようなもの

    屋号なしでも、個人事業主として開業し、営業することはできます。WEBデザイナーのように、店舗やオフィスを構えずSOHO(自宅兼事務所)スタイルやノマドワーカーとして働くのであれば、屋号をもたず本名で活動する人も多いです。

    屋号を決めるメリット・デメリット

    メリット デメリット
    • 社会的信用度がアップする
    • お客さんに認知してもらいやすい
    • ロゴなどでデザイン力を訴求できる
    • 領収書に宛名を書いてもらいやすい
    • 屋号付きの銀行口座が作れる
    • 仕事の幅を誤解される可能性がある
    • あとで屋号を変更するのが面倒

    屋号を周知することで、「事業者」としての存在感をアピールできます。営業活動やブランディングの一環と考えれば、屋号も一つの武器になりえます。

    なお、上表で挙げたデメリットは、要するに「変な屋号をつけたら大変だよ」というだけの話です。最初からきちんとした屋号をつければ、とくにデメリットはありません。

    基本的な発想方法

    屋号を考案する際の基本的な発想方法

    屋号の候補をリストアップするときは、上図のように2ブロックに分けると考えやすくなります。もちろん、この通りにする必要はありませんが、以下は参考例としてご覧ください。

    WEBデザイナーの屋号 – どう発想すればいい?

    固有の部分 業務の部分
    語呂がよく、自分をよく表す言葉 業務内容や場所がイメージできる言葉
    例)

    • 名字、名前
    • ハンドルネーム
    • 子どもの頃のあだ名
    • 仕事でのモットー、理念
    • 得意なこと
    • 好きなもの
    例)

    • デザイン
    • スタジオ
    • クリエイト
    • アトリエ
    • 工房
    • 制作

    このほか、「スタジオ〇〇」や「〇〇デザイン事務所」のような屋号もポピュラーです。仕事が多岐にわたる場合は、あえて業務内容をボカしてもよいでしょう。

    決定前にチェックしたいこと

    2つのルール 必ずチェックすべき(法律上の問題)

    1. 「会社」などのワードは使用できない
    2. 商号登記・商標登録されている名称は基本NG
    5つのポイント できればチェックしたい

    1. 事業内容がイメージしやすいか
    2. 呼びやすく、読み書きしやすいか
    3. 検索にひっかかりやすいか
    4. ドメイン取得できるか
    5. 印象に残りやすいか

    候補を1つに絞り込んでいくときは、上記のチェック項目を確認しましょう。これに加えて、将来的に法人化を考えているウェブデザイナーは、会社名として通用するかどうかも検討しておくとよいでしょう。

    守るべき「2つのルール」

    1. 「会社」などのワードは使用できない
    2. 商号登記・商標登録されている名称は基本NG

    これらのルールを守らずに屋号をつけると、行政罰の対象になったり、余計な訴訟リスクを抱えたりする場合があります。必ずチェックしましょう。

    ルール①「会社」などのワードは使用できない

    会社と誤認されかねない屋号は、法律で禁止されています(100万円以下の過料)。具体的に「この言葉はアウト!」という指定はありませんが、以下のようなワードは避けましょう。

    • 会社
    • 法人
    • inc.
    • Ltd.
    • Co., Ltd.
    • コーポレーション
    • カンパニー
    • エンタープライズ

    とくに「株式会社〇〇」や「合同会社〇〇」などは、まずアウトなのでやめておきましょう。逆に「〇〇エンタープライズ」あたりは際どいですが、避けたほうが無難です。

    引用

    会社は、…(中略)…その商号中に株式会社、合名会社、合資会社又は合同会社という文字を用いなければならない。
    会社でない者は、その名称又は商号中に、会社であると誤認されるおそれのある文字を用いてはならない。

    会社法6条2項、7条

    ルール② 商号登記や商標登録されている名称は基本NG

    他事業者の商号・商標を不正に使用すると、権利侵害となる恐れがあります。実際に訴えられるかどうかはともかく、避けるに越したことはありません。

    商号 商標
    • 会社名
    • 個人事業主の屋号など
    • 商品、サービス名
    • ロゴマークなど
    同業者などで、
    同一の商号が存在しないか確認する
    日本全国で、
    同一の商標が登録されていないか確認する

    登記の有無にかかわらず、すでに存在している商号はできるだけ避けましょう。一方、商標については、特許庁に登録されていないかだけ確認すればOKです。

    ちなみに、フリーランスでも、自分の屋号やロゴマークを商号登記・商標登録することは一応できます。ただ、手間も費用も相当かかるので、あまりおすすめはしません。

    良い屋号の「5つのポイント」

    主に「仕事につながりやすい屋号」という観点から、良い屋号のポイントを5つ紹介します。といっても、以下のポイント①~⑤をすべて満たすのは難しいので、あなたが重視したいポイントだけチェックすればOKです。

    ポイント① 事業内容をイメージしやすいか
    事業内容がわかりやすい屋号をつける - WEBデザイナー
    ポイント② 呼びやすく、読み書きしやすいか
    呼びやすい・読み書きしやすい屋号をつける - WEBデザイナー
    ポイント③ 検索にひっかかりやすいか
    検索を意識したネーミング - 屋号の決め方
    ポイント④ ドメイン取得できるか
    屋号と同じドメインが取得できるか - 屋号の付け方
    ポイント⑤ 印象に残りやすいか
    記憶に残るネーミング・由来を考える - 屋号の書き方

    たとえば、WEBデザインとグラフィックデザインの仕事を請けたいとします。それなのに屋号が「〇〇WEBデザイン」だと、依頼がWEB系の仕事に偏ってしまう恐れがあります。このような場合は、シンプルに「〇〇デザイン」と名乗ったほうがよいかもしれません。

    また、自分のECサイトをつくったりポートフォリオサイトを公開するWEBデザイナーは、屋号でドメイン取得できるかどうかも地味に重要なポイントです。URLやメールアドレスを電話口で伝える場面もあるかもしれませんから、読みやすさも大切です。

    2つのルールと5つのポイントをもっと詳しく

    ウェブデザイナーの屋号に関するまとめ

    WEBデザイナーやUIデザイナーなどのフリーランスの場合、屋号を持たなくてもとくに支障はありません。ただ、屋号を持っているほうが、「事業者らしい」印象を顧客に与えられます。また、ウェブサイトで不特定多数の顧客を相手にする場合などは、自分自身の個人情報を守る観点から屋号を設定することもあります。

    屋号を考案する流れ

    屋号を考案する流れ - リストアップ~決定まで

    迷って決められないときは、「名字 + デザイン」のような手堅い屋号もおすすめです。カタカナ・ローマ字表記にしたり、ちょっともじってみたりするだけで、かなり見栄えがよくなることもあります。

    屋号を税務署に届け出るには?

    開業届をまだ提出していない人 すでに開業届を提出済みの人
     屋号の届出方法 - 開業届未提出の場合 屋号の届出方法 - 開業届提出済の場合
    開業届で届け出る 次回の確定申告で届け出る

    屋号を決めたら、すぐ使い始めてOKです。「ちゃんと届け出ないと屋号は使っちゃダメ」なんてルールはありません。税務署に対しては、事後報告で構いません。開業届に屋号を書き忘れた場合は、次回の確定申告で申告書の屋号欄に新しく考案した屋号を記入すればOKです。

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