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確定申告書Bの書き方・記入例【第一表】

更新日: 2021/07/21
確定申告書Bの書き方・記入例【第一表】

確定申告書B(令和2年分以降の様式)の「第一表」について、記入方法を詳しく説明します。収支内訳書や青色申告決算書が完成したら、確定申告書Bの作成に取りかかりましょう。

INDEX

目次

    確定申告書Bを書く前に

    確定申告書Bでは、事業所得などの金額をもとに、所得税と復興特別所得税の納税額を算出します。おおまかには「収支内訳書青色申告決算書を参考に所得を記入する→所得から所得控除を差し引く→税額を算出して税額控除などを差し引く」という流れです。

    確定申告書Bは、第一表と第二表があります。第一表には、第二表から転記する項目があるので、第二表から書き始めるとスムーズです。なお、国税庁が運営する「確定申告書等作成コーナー」を利用すれば、各種の書類が簡単に作成できます。

    確定申告書B 第一表 確定申告書B 第ニ表
    令和2年分以降用 確定申告書B 第一表 記入例(全体) 令和2年分以降用 確定申告書B 第二表 記入例(全体)
    1. 日付など
    2. 事業主の個人情報
    3. 収入金額等
    4. 所得金額
    5. 所得から差し引かれる金額
    6. 税金の計算
    7. その他
    8. 延納の届出
    9. 還付される税金の受取場所
    1. 年・住所・氏名
    2. 所得の内訳
    3. 譲渡所得、一時所得に関する事項
    4. 特例適用条文等
    5. 保険料控除等に関する事項
    6. 本人に関する事項
    7. 雑損控除に関する事項
    8. 寄附金控除に関する事項
    9. 配偶者や親族に関する事項
    10. 事業専従者に関する事項
    11. 住民税に関する事項
    12. 個人事業税に関する事項

    ちなみに、確定申告書Aは会社員などが使用します。事業所得について申告する場合は、確定申告書Bを使わなくてはなりません。また、確定申告書には第三表~第五表もありますが、それらを提出するケースはそう多くありません。
    >> 確定申告書Aや第三表~第五表を使う場合について

    1. 日付など

    確定申告書を提出する税務署名や、提出する日付などを記入します。確定申告書類は、基本的に現住所を管轄する税務署へ提出します。管轄の税務署がわからなければ、国税庁のウェブサイトで確認しましょう。

    令和2年分以降用 確定申告書B 第ニ表 記入例(日付など)

    ______税務署長

    提出先の税務署名を記入します。開業届で「納税地」として届け出た住所を管轄する税務署名を書きましょう。開業届を出していなければ、現住所の税務署が提出先になります。ちなみに、納税地を変更したい場合は届出書の提出が必要です。

    令和__年___月___日

    確定申告書の提出日を記入します。2020年分の確定申告(2021年2月16日~4月15日に行う確定申告)では「令和3年○月○日」と書きましょう。

    令和0□年分の所得税及び復興特別所得税の  申告書B

    □□の部分には、確定申告の対象期間の年を記入します。2020年分の確定申告では「令和02年分」と記入しましょう。また、「申告書B」の前にある空白部分には「確定」と書き入れます。

    2. 事業主の個人情報

    事業主の個人情報を記入します。個人番号を記載する欄があるので、マイナンバーカードやマイナンバー通知カードを用意しておきましょう。これらは、確定申告書を提出する時にも必要です。なお、マイナンバーは住民票にも記載されています。

    令和2年分以降用 確定申告書B 第一表 事業主の情報

    住所 提出日の時点で住んでいる自宅の住所
    (事業所の所在地で提出する際は「事業所」に○をして、点線の上に事業所、下に自宅の住所を書く)
    令和 年1月1日の住所 確定申告の対象年の翌年1月1日時点の住所
    令和2年分の申告では「令和 年」の空白部分に「3」と書く
    ※提出日と変わらない場合は「同上」と記入する
    個人番号 事業主のマイナンバー(12ケタの数字)
    生年月日 事業主の生年月日
    左から「元号」「年」「月」「日」の順で書く
    元号は番号で表す(明治=1、大正=2、昭和=3、平成=4)
    氏名 事業主の名前と捺印(姓と名の間は1マス空ける)
    フリガナは濁点・半濁点・小さい文字も1マス使う
    ※2021年4月1日以降は押印不要
    職業 事業の内容
    例:ウェブデザイン業・ITエンジニア・飲食店業・小売業
    屋号・雅号 事業で使用している屋号やビジネスネームなど
    特に決めていなければ記入しない
    ※雅号とは、画家や書家が名乗る別名のこと
    世帯主の名前 事業主が住んでいる家の世帯主
    自分が世帯主なら、自分の名前を書く
    世帯主との
    続柄
    世帯主から見た、事業主との関係
    例:本人・妻・夫・母・父・子
    種類 該当するもの全てに○をする
    青色申告者は「青色」に○をつける (その他はあまり使わない)
    特農の表示 「特別農業所得者」に該当する事業主は○をする
    農業所得が総所得の70%以下なら該当しない
    整理番号 何も記入しない
    電話番号 事業主の電話番号
    「自宅」「勤務先」「携帯」のどれかに○をする
    ※日中連絡が取れる番号を記入する

    「世帯主」とは、一緒に暮らしている家族などの代表者のことを指します。一人暮らしなら、本人が世帯主です。世帯主がよく分からなければ、住民票で確認しましょう。なお、自分が世帯主なら「世帯主との続柄」は「本人」と記入します。

    「種類」の欄では、今回の確定申告で該当するすべての要素に○を付けます。項目はそれぞれ、以下のような場合を表しています。

    • 青色……青色申告をする場合
    • 分離……確定申告書の第三表(分離課税用)を提出する場合
    • 国出……国外転出時課税制度の適用を受けて申告する場合
    • 損失……確定申告書の第四表(損失申告用)を提出する場合
    • 修正……確定申告書の第五表(修正申告用)を提出する場合

    3. 収入金額等

    収入の種類ごとに、その金額を記入します。個人事業の収入しか得ていなければ、「事業」の欄に、収支内訳書青色申告決算書から収入金額を転記するだけでOKです。該当する収入が無い欄には、何も記入しません。

    令和2年分以降用 確定申告書B 第一表 「収入金額等」

    事業[営業等] 一般的な事業で得た収入(下の農業収入に含まれないもの)
    白色…収支内訳書1ページの④を転記する
    青色…青色申告決算書1ページの①を転記する
    事業[農業] 農業や酪農業、養蚕業などで得た収入
    不動産 土地や建物の貸付けなど、不動産で得た収入
    利子 国外の銀行預金で得た利子などの収入
    ※国内の銀行預金で得た利子については、あらかじめ源泉徴収されているので記入しない
    配当 株式の配当金や、投資信託の分配金などで得た収入
    特定口座で「源泉徴収あり」を選んでいる場合は記入不要
    給与 勤務先から給与や賞与として受け取る収入
    区分は「所得金額調整控除」を受ける場合のみ記入する
    雑[公的年金等] 公的な年金制度などによって得た収入
    例:国民年金の支給額
    雑[業務] 副業による収入の金額
    (営利を目的として継続的に行う副業に限る)
    区分の欄は令和4年分以降の申告で使用する
    雑[その他] 雑所得にかかる収入のうち、キ・クに該当しない金額
    総合譲渡[短期] 所有期間が5年以内の資産を譲渡して得た所得
    例:ゴルフ会員権・貴金属・骨とう・書画・機械・船舶
    総合譲渡[長期] 所有期間が5年超の資産を譲渡して得た所得
    ※自身の特許権や著作権などは5年以内でも「長期」に記入
    一時 労働や譲渡の対価でない、臨時的な所得
    例:賞金・当選金・生保の一時金・損保の満期払戻金

    ※「総合譲渡[短期]」「総合譲渡[長期]」「一時」の欄には収入でなく所得の金額を記入する

    「給与(カ)」の区分欄は、所得金額調整控除を受ける場合にのみ記入します。これは「給与収入が850万円超の人」や「給与と年金の両方による収入がある人」が、一定の要件を満たす際に受けられる控除です。(前者に該当する場合は「1」、後者の場合は「2」、両方に該当する場合は「3」と記入する)

    雑所得の「業務」には、本業以外で受け取る原稿料などが該当します。ただ、それが「継続的な収入」と言えない場合は「その他」に含めましょう。「業務」と「その他」の区別は、後々の雑所得に関わる事務処理に影響してきます。
    >> 雑所得の申告に関わるルールについて

    「総合譲渡」の「短期」「長期」の欄には、総合課税の対象となる譲渡所得の金額を記入します。不動産や株式などの譲渡で得た所得は、分離課税の対象となるため、ここには含めません。分離課税の対象となる譲渡所得は、第三表を使って申告します。

    4. 所得金額

    「収入金額等」に記入した金額から必要経費などを差し引いた額を、それぞれの欄に記入します。経費などを差し引いた結果、所得の金額が赤字になる場合は、数字の先頭に「 - 」か「△」をつけましょう。

    令和2年分以降用 確定申告書B 第一表 「所得金額」

    事業[営業等] 「営業等(ア)」から必要経費を差し引いた金額
    白色…収支内訳書1ページの㉑を転記する
    青色…青色申告決算書1ページの㊺を転記する
    事業[農業] 「農業(イ)」から必要経費を差し引いた金額
    不動産 「不動産(ウ)」から必要経費を差し引いた金額
    利子 「利子(エ)」と同じ金額
    利子所得は、収入金額と所得金額が必ず一致する
    配当 「配当(オ)」から「負債の利子」を差し引いた金額
    負債の利子とは、株式などを買うための借入金の利子のこと
    給与 「給与(カ)」から給与所得控除を差し引いた金額
    区分は「特定支出控除」を受ける場合のみ記入する
    雑[公的年金等] (キ)から公的年金等控除を差し引いた金額
    雑[業務] (ク)から必要経費を差し引いた金額
    雑[その他] (ケ)から必要経費を差し引いた金額
    雑[⑦から⑨までの計] 雑所得の合計金額
    総合譲渡・一時 (サ)と(シ)を合わせた金額の2分の1に、(コ)を加えた額
    (長期譲渡所得と一時所得は金額の半分が課税対象となるため)
    合計 ①~⑥の合計に⑩と⑪を加えた金額
    ※繰越損失がある場合はそれを差し引いた額

    給与所得の「特定支出控除」は、特定の支出をした給与所得者が受けられる控除です。会社員などが、通勤の交通費や転勤に伴う引越し費用などを、一定額を超えて自分で支払った場合に対象となります。

    ①~⑪の中に赤字の所得と黒字の所得がある際は、「損益通算」を行います。損益通算とは、一定のルールに従って赤字と黒字を相殺することです。たとえば、事業所得の赤字は、不動産所得や雑所得の黒字からそのまま差し引けます。

    5. 所得から差し引かれる金額

    所得から差し引く「所得控除」の金額を記入します。所得控除の金額については、第二表に詳細の記入欄があるので、そちらを先に書くとスムーズです。所得控除を受けるには、各控除の要件を満たしている必要があります。

    令和2年分以降用 確定申告書B 第一表 「所得から差し引かれる金額」

    社会保険料控除 社会保険の保険料を支払った際の控除
    支払った保険料の全額が控除される(本人や家族の分)
    例:国民年金・国民健康保険・国民年金基金
    小規模企業共済等
    掛金控除
    小規模企業共済などで掛金を支払った際の控除
    支払った掛金の全額が控除される
    例:個人確定拠出年金(iDeCo)・しょうがい共済
    生命保険料控除 民間の生命保険などに保険料を支払った際の控除
    支払った金額が控除される(保険の区分ごと4万円まで)
    例:定期保険・終身保険・医療保険・がん保険
    地震保険料控除 自宅や家財の地震保険料を支払った際の控除
    支払った金額が控除される(上限5万円)
    ※事務所や店舗の地震保険料は必要経費に計上する
    寡婦控除
    ひとり親控除
    ⑰~⑱ 寡婦控除………夫と離婚や死別をした女性の控除(控除額27万円)
    ひとり親控除…シングルマザー・ファザーの控除(控除額35万円)
    ひとり親控除を受ける場合は、区分に「1」と記入する
    勤労学生
    障害者控除
    ⑲~⑳ 勤労学生控除…学校へ通いながら働く人の控除
    障害者控除……自分や親族が障害者の場合の控除
    控除額はどちらも27万円(特別障害者は最大75万円)
    配偶者(特別)控除 ㉑~㉒ 要件を満たす配偶者のいる人が受けられる控除
    控除額は最大38万円(配偶者が70歳以上なら48万円)
    区分1…配偶者特別控除を受ける場合に「1」と記入する
    区分2…配偶者が国外居住の場合にのみ記入する
    扶養控除 16歳以上の扶養親族がいる人が受けられる控除
    基本の控除額は扶養親族1人につき38万円(最大63万円)
    区分の欄は、対象の親族が国外居住の場合にのみ記入する
    基礎控除 ほとんどの人が対象の控除
    控除額は48万円(合計所得2,400万円超の人を除く)
    ⑬から㉔までの計 社会保険料控除から基礎控除までの合計額
    雑損控除 災害や盗難によって損害を受けた際の控除
    損失額などから一定額を引いた金額が控除される
    医療費控除 一定額以上の医療費を支払った際の控除
    自己負担した医療費から一定額を引いた額が控除される
    ※セルフメディケーションの場合は区分を「1」とする
    寄附金控除 ふるさと納税や特定の寄附を行った際の控除
    「寄附額 – 2,000円」の金額が控除される(上限あり)
    例:ふるさと納税・国への寄附・政治活動に対する寄附
    合計 ㉕に㉖~㉘を加えた金額

    生命保険料控除の対象となる保険は、大きく分けて「生命保険」「介護医療保険」「個人年金保険」の3つです。控除の上限額は、それぞれ4万円まで(合計で12万円)。ひとつの保険に8万円を支払っていても、控除されるのは4万円だけということです。

    「配偶者(特別)控除(㉑〜㉒)」の「区分1」と、「扶養控除(㉓)」の「区分」の欄は、配偶者や親族が国外居住親族に該当する場合のみ記入します。その親族について、年末調整で配偶者控除や扶養控除を受けていないときは「1」、受けているときは「2」と記入しましょう。

    セルフメディケーション税制」の適用を受ける際は、医療費控除の欄に控除額を記入し、区分に「1」と書きます。この場合、通常の医療費控除は受けられません。どちらか片方を選択することになります。

    6. 税金の計算

    この欄では、いちど計算した所得税額(㉛)から「税額控除」などを差し引いて、最終的な納税額を算出します。税額控除が適用されるケースは限られているので、記入する欄はあまり多くありません。ただ、源泉徴収された報酬等がある場合は、源泉徴収税額の記入が必要です。

    あらかじめ「000」と記入されている欄については、1,000円未満の端数を切り捨てた金額を記入します。同じように「00」と記入されている欄では、100円未満の端数を切り捨てましょう。

    令和2年分以降用 確定申告書B 第一表 「税金の計算」

    課税される所得金額 ⑫から㉙を引いた金額(1,000円未満の端数は切捨て)
    計算結果がマイナスになったら「0円」とする
    上の㉚に対する税額 ㉚から算出した所得税の金額
    税率は㉚の金額によって異なる
    配当控除 配当所得を総合課税で申告する際の税額控除
    国内法人からの配当金以外では一部対象外の場合も
    特例に基づいて受ける税額控除があれば記入する
    例:中小事業者が特定の機械を取得した際の特別控除
    (特定増改築等)
    住宅借入金等特別控除
    ローンで家を買った際などの税額控除(住宅ローン控除)
    区分1…東日本大震災の被災者が特例を受ける際に記入する
    区分2…年末調整ですでに控除を受けている場合に「1」と記入する
    政党等寄附金等
    特別控除
    ㉟~㊲ 政党やNPO法人などに寄附を行った際の税額控除
    ※同じ寄附金について寄附金控除(㉘)との併用は不可
    住宅耐震改修
    特別控除等
    ㊳~㊵ 家の改修工事や認定住宅の購入などをした際の税額控除
    適用を受ける控除の名称に○をつける(併用可)
    区分:耐震改修=1、特定改修=2、認定住宅=3、併用=4
    差引所得税額 ㉛から㉜~㊵の合計を差し引いた金額
    適用する税額控除が無ければ㉛と同じ金額を記入する
    災害減免額 災害減免法に基づいて軽減される金額
    ※雑損控除との併用は不可(有利な方を選択できる)
    再差引所得税額
    (基準所得税額)
    ㊶から㊷を差し引いた金額
    災害減免法の適用が無ければ㊳と同じ金額を記入する
    復興特別所得税額 ㊸に2.1%の税率を掛けた金額(㊵ × 0.021)
    小数点以下は切り捨てる
    所得税及び復興特別所得税の額 ㊸と㊹の合計額
    外国税額控除 ㊻~㊼ 外国に所得税を納付した場合などの税額控除
    源泉徴収税額 報酬や給与から源泉徴収で差し引かれた税金の金額
    源泉徴収された金額は支払調書などで確認する
    申告納税額 ㊺から㊻~㊽の合計を差し引いた金額
    プラスの場合……100円未満の端数を切捨てて記入する
    マイナスの場合…端数を切捨てずにそのまま記入する
    予定納税額 当年中に予定納税した金額(1期と2期の合計額)
    ※予定納税の通知を受け取っていなければ記入しない
    納める税金
    (第3期分の税額)
    51 ㊾から㊿を差し引いた金額(計算結果がプラスの場合)
    100円未満の端数を切捨てて記入する
    還付される税金
    (第3期分の税額)
    52 ㊾から㊿を差し引いた金額(計算結果がマイナスの場合)
    端数を切捨てずにそのまま記入する

    ※金額がマイナスの場合は、数字の先頭に「 - 」か「△」をつける

    ㉝の空欄は、特別な控除を受ける際に記入します。試験研究の実施や、省エネ設備の導入など、特定の投資を行った青色申告者が主な対象です。適用を受けるときは、空欄に「投資税額等」、区分に「1」と記入して控除額を書きましょう。

    源泉徴収の対象となる報酬を受け取っていたら、源泉徴収された税金の合計額を㊽に記入します。差し引かれた金額の合計は、取引先からもらう支払調書や帳簿をもとに計算しましょう。報酬から源泉徴収されていない事業主は、何も記入しません。

    予定納税とは、前年の所得税額が一定以上に達した際に行う「所得税の前払い」のような制度です。予定納税を行っていなければ、㊿を記入する必要はありません。なお、予定納税が必要な事業主には、6月ごろに通知書が届いています。

    7. その他

    この欄には、納税額の算出に関わる補足的な事項を記入します。配偶者特別控除を受けるときは、49の欄で配偶者の合計所得を申告する必要があります。また、青色申告者は51の「青色申告特別控除額」を忘れずに記入しましょう。

    令和2年分以降用 確定申告書B 第一表 「その他」

    公的年金等以外の
    合計所得金額
    53 公的年金等による雑所得(⑦)を除いた合計所得金額
    ※公的年金等の収入がない場合は記入不要
    配偶者の
    合計所得金額
    54 配偶者の給与所得や事業所得の合計金額
    配偶者特別控除を受ける場合のみ記入する
    専従者給与(控除)額
    の合計額
    55 白色…専従者控除の金額(収支内訳書1ページの⑳)
    青色…専従者給与の金額(青色申告決算書1ページの㊳)
    専従者がいる場合のみ記入する
    青色申告
    特別控除額
    56 青色申告特別控除の金額
    青色申告決算書から転記する
    雑所得・一時所得等の
    源泉徴収税額の合計額
    57 雑所得や一時所得から源泉徴収で引かれた所得税等の金額
    以下のような収入が源泉徴収を受けていたら記入する
    例:原稿料・講演料・年金の給付・退職金
    未納付の所得税及び源泉徴収税額 58 給与等の支払者から未払いの収入があり、支払者がその源泉徴収分を未納付の場合の源泉徴収税額
    ※㊾がマイナスの場合のみ記入する
    本年分で差し引く
    繰越損失額
    59 所得から差し引く、前年から繰り越した損失の金額
    ※さらに翌年へ繰り越す損失があるときは記入しない
    平均課税対象金額 60 変動所得と臨時所得のうち、平均課税の対象とする金額
    所定の計算書をもとに記入する
    変動・臨時所得金額 61 変動所得と臨時所得の金額
    所定の計算書をもとに記入する

    49の欄が赤字の場合(還付を受ける場合)は、58に「支払者からまだ受け取っていない収入で、その支払者が未納付の源泉徴収税額」を記入します。ここに記入した金額は、いったん還付が保留されます。その分も還付を受けるには、追って「源泉徴収税額の納付届出書」を提出する必要があります。

    前年から損失を繰り越している事業主は、59の欄に繰り越した損失額を記入します。ただし、さらに翌年へ繰り越す損失がある場合は第四表(損失申告用)を使うため、この欄には何も記入しません。ちなみに、損失を繰り越せるのは、基本的には青色申告者だけです。

    「平均課税」とは、特定の収入が急に増えた時の税負担を和らげるための制度です。対象となる収入の範囲はあらかじめ定められており、金額についても要件があるので、適用できる事業主は多くありません。詳しくは、国税庁の説明を参考にしてください。

    8. 延納の届出

    通常の納付期限(3月15日)までに、納めるべき税額の半分以上を納付すれば、残りの納付期限を5月31日まで延長することができます(期限日が土日祝なら翌平日)。この制度を、所得税等の延納といいます。延納する金額には、若干の利子がかかります。
    >> 2021年の確定申告期限は4月15日まで延長!ただし延納は5月31日まで

    令和2年分以降用 確定申告書B 第一表 「延納の届出」

    申告期限までに納付する金額 62 通常の納付期限(原則3/15)までに納める金額
    ※本来の納税額の50%以上でなくてはならない
    延納届出額 63 延納する金額
    本来の納税額から(62)を差し引いた金額

    予定納税で第1期と第2期の金額をすでに納めている事業主は、第3期分の納税額について延納の制度を利用できます。ただし、この場合は「第3期分の納税額の半分以上」を通常の期限までに納めなくてはなりません。

    9. 還付される税金の受取場所

    所得税の還付を受ける場合(52に金額が記入されている場合)は、還付金を振り込んでもらう口座をここで指定します。51に金額が記入されているなら、還付される金額は無いので、この欄には何も記入しません。

    一部のネット銀行は還付金の振り込みができないため、あらかじめ確認しておきましょう。また、口座の名義が申告者の名前と異なる場合や、名義に屋号が含まれる場合は、振り込みが正常に行われないこともあります。

    銀行などの預金口座を指定する場合

    令和2年分以降用 確定申告書B 第一表 「還付される税金の受取場所」銀行口座欄

    銀行名など 口座のある金融機関の名称
    銀行・金庫・組合など、該当するものに○をつける
    支店名など 口座のある支店などの名称
    本店・支店・出張所など、該当するものに○をつける
    郵便局名等 記入しない
    預金種類 指定する口座の種類
    ほとんどの場合は「普通」に○をつける
    口座番号
    記号番号
    指定する口座の口座番号
    口座番号を左から記入する(通常は7ケタ)

    ゆうちょ銀行の貯金口座を指定する場合

    令和2年分以降用 確定申告書B 第一表 「還付される税金の受取場所」ゆうちょ口座欄

    銀行名など 記入しない
    支店名など 記入しない
    郵便局名等 記入しない
    預金種類 記入しない
    口座番号
    記号番号
    指定する口座の「記号」と「番号」
    記号(5ケタ)と番号(2~8ケタ)の間にハイフン( – )を書く
    ※記号と番号の間に1ケタの数字がある場合、それは省略する

    事業用口座に還付金を振り込んでもらう場合は「事業主借」の勘定科目で仕訳します。その年の収入としてはカウントせず、単にプライベートなお金の流れとして記帳するということです。

    確定申告書Bの第一表に記入する内容は以上です。いちばん下にある税理士の記入欄や「整理欄」は、空欄のままにしておきましょう。