源泉徴収票から確定申告書への転記を分かりやすく!会社員の還付申告

更新日: 2020/10/13
源泉徴収票から確定申告書への転記を分かりやすく!会社員の還付申告

本記事では、還付申告を行う会社員が「源泉徴収票の記載内容を、確定申告書のどこに転記すればよいか」を解説しています。確定申告書を完成させるため、まずは源泉徴収票から確定申告書へ転記できる部分を埋めていきましょう。

INDEX

目次

    源泉徴収票の見方をおさらい

    まずは源泉徴収票の見方をおさらいしましょう。下図で示している部分を大きく分けると、給与や税金に関する部分と、各種控除に関する部分です。

    源泉徴収票(概要)

    本記事では説明を分かりやすくするために、源泉徴収票から転記する部分を4つのカラーで区別しています。それぞれ、以下の通りです。

    ブルー 給与や税金に関する情報 (給与収入や源泉徴収税の金額など)
    ピンク 配偶者控除や扶養控除 (主に養っている家族がいる人向け)
    グリーン 住宅ローン控除
    イエロー 上記以外の控除

    「確定申告書等作成コーナー」を使えば転記がカンタン!

    本記事では、手書きの場合を想定して転記方法を紹介しています。手書きが面倒な人は、ウェブ上の「確定申告書等作成コーナー」を利用すれば、画面の指示に従って入力していくだけで、簡単に申告書を作成できます。会員登録なども必要ないので、手軽に利用できておすすめです。

    それでは、源泉徴収票のそれぞれの項目について、確定申告書のどこに転記すればよいのか紹介していきます。

    申告書A 第一表への転記

    確定申告書にはAとBがあり、会社員の還付申告では「確定申告書A」を提出するのが一般的です。確定申告書Aは、第一表・第二表の2ページ構成です。まずは、第一表への転記から説明します。源泉徴収票と対応している箇所は、以下で示している部分です。

    確定申告書A 第一表 源泉徴収票
    確定申告書A に転記する箇所(第一表) 源泉徴収票(全体図)

    申告書A 第一表の記入欄

    給与 源泉徴収票の「B 支払総額」を転記
    給与[区分] 源泉徴収票の「C 給与所得控除後の金額」を転記
    ★ 社会保険料控除 源泉徴収票の「G 社会保険料等の金額」を転記
    ★ 生命保険料控除 源泉徴収票の「H 生命保険料の控除額」を転記
    ★ 地震保険料控除 源泉徴収票の「I 地震保険料の控除額」を転記
    ★ 配偶者(特別)控除 ⑫~⑬ 源泉徴収票の「F 配偶者(特別)の額」を転記
    ⑥から⑮までの合計 源泉徴収票の「D 所得控除の額の合計額」を転記
    源泉徴収税額 源泉徴収票の「E 源泉徴収税額」を転記
    (特定増改築等)
    住宅借入金等特別控除
    源泉徴収票の「J 住宅借入金等特別控除の額」を転記
    配偶者の合計所得金額 源泉徴収票の「M-2」の「配偶者の合計所得」を転記

    「★」のついた⑥~⑮(記入例の青枠部分)については、ひとつの勤務先のみから収入を得ている給与所得者なら記入を省略できます。ただしその場合でも、年末調整で申請し忘れた控除があったり、追加で控除を申請する場合などは、記入を省略できないので注意しましょう。

    申告書A 第二表への転記 – ①②③

    つづいて、確定申告書A 第二表へ転記する部分です。源泉徴収票と対応しているのは、以下で示している部分です。

    確定申告書A 第二表 (全体) 源泉徴収票
    転記する箇所 (確定申告書A 第二表) 源泉徴収票(全体図)

    ここからは、源泉徴収票から転記できる箇所を①②③の3つに分けて、それぞれ説明していきます。

    ① 所得の内訳

    確定申告書A 第二表 (所得の内訳) 源泉徴収票
    転記する箇所 - 所得の内訳(確定申告書A 第二表) 転記する箇所 - 所得の内訳(源泉徴収票の対応箇所)

    第二表の記入欄

    所得の種類 「給与」と記入
    種目・所得の生ずる場所
    又は給与などの支払者の氏名・名称
    源泉徴収票の「Q 支払者」の社名を転記
    (支払者が個人なら個人名を記入)
    収入金額 源泉徴収票の「B 支払金額」を転記
    源泉徴収税額 源泉徴収票の「E 源泉徴収税額」を転記

    「支払者の氏名・名称(Qを転記する欄)」は、勤務先の会社名だけ書けばよく、住所などは省略して構いません。「㊱ 源泉徴収税の合計額」は、勤務先が1ヶ所のみなら記入例のように「E」の金額をそのまま記入すればOKです。

    ② 住民税に関する事項

    確定申告書A 第二表 (住民税に関する事項) 源泉徴収票
    転記する箇所 - 住民税に関する事項(確定申告書A 第二表) 転記する箇所 - 住民税に関する事項(源泉徴収票の対応箇所)

    第二表の記入欄

    同一生計配偶者 「同一生計配偶者」の情報を記入
    (氏名、生年月日、マイナンバーなど)
    16歳未満の扶養親族 源泉徴収票の「M-4」の「16歳未満の扶養親族」に記載がある扶養親族の情報を記入
    (氏名、続柄、生年月日、マイナンバーなど)

    「同一生計配偶者」とは、納税者と生計を一にしている配偶者で、合計所得48万円以下の人です。専従者である場合、同一生計配偶者には含まれません。仮にM-1のところが空欄であっても、もし同一生計配偶者がいればこの欄に記入しましょう。逆に、M-1が同一生計配偶者に当たる場合、こちらの部分は記入する必要はありません。

    「16歳未満の扶養親族」は「扶養控除」の対象外ですが、その情報についてもこちらに記入します。所得税には関係ありませんが、住民税の非課税限度額の判定などに関わってきます。

    ③ 所得から差し引かれる金額に関する事項 ※省略可

    ひとつの勤務先のみから収入を得ていて、年末調整の内容に変更がなければ、この部分の記入はまるまる省略して空欄でも構いません。勤務先の年末調整で申請し忘れた控除があったり、年末調整の後に追加で控除を申請する人のみ記入しましょう。

    確定申告書A 第二表
    (所得から差し引かれる金額に関する事項)
    源泉徴収票
    転記する箇所 - 所得から差し引かれる金額に関する事項(確定申告書A 第二表) 転記する箇所 - 所得から差し引かれる金額に関する事項(源泉徴収票の対応箇所)

    第二表の記入欄

    ★ 社会保険料控除 ・社会保険料の種類:「源泉徴収票の通り」と記入
    ・支払保険料:源泉徴収票の「G 社会保険料等の金額」を転記
    ★ 生命保険料控除 該当欄に「源泉徴収票の通り」と記入
    ★ 地震保険料控除 該当欄に「源泉徴収票の通り」と記入
    ★ 配偶者(特別)控除 ⑫~⑬ ・源泉徴収票の「M-1」に関する情報を記入
    (氏名、生年月日、マイナンバー)
    配偶者控除と配偶者特別控除のどちらか該当する方にチェック
    ★ 扶養控除 ・源泉徴収票の「M-3」に記載された扶養親族に関する情報を記入
    (氏名、続柄・生年月日、マイナンバー、控除額)

    扶養控除(⑭)」には、扶養親族ごとの控除額を記入する欄があります。この控除額は、扶養親族の年齢によって異なる金額が設定されていて、教育費がかさむ年代や高齢の場合は控除額が高くなります。

    また扶養親族の続柄部分には、「子・父・母・祖父・祖母・孫」などの中から、該当する続柄を選んで記載しましょう。なお「⑭ 扶養控除額の合計」部分には、扶養親族全員分の控除額の合計を記入しましょう。

    なお先述の通り、このエリアは記入を省略できる場合が多いです。省略できるなら「源泉徴収票の通り」と書く必要すらありません。