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確定申告書 第二表の書き方【個人事業主・会社員】記入例つき

更新日: 2022/11/10
確定申告書 第二表の書き方【個人事業主・会社員】記入例つき

確定申告書「第二表」の書き方・見方をわかりやすく解説します。なお、2022年分(令和4年分)の新様式については、まだ暫定的な「案」しか公表されていません。国税庁から新しい情報が出たら、本記事で改めて紹介します。

INDEX

目次

    確定申告書の構成 – 第二表

    確定申告書の「第二表」には、第一表の詳細や住民税などの情報を記入します。第二表から第一表へ転記する項目があるので、手書きの場合はこの第二表から書き始めましょう。

    確定申告書 第二表(案)- 全体の構成

    確定申告書 第二表(令和4年分以降用の案)- 全体の構成

    ※今後、変更となる可能性もあります

    各種保険に関する書類や、勤務先から発行された源泉徴収票などがあれば、あらかじめ手元に用意しておきましょう。ふるさと納税をした人は、その証明書もあるとよいです。

    個人事業や副業の確定申告であれば、クラウド会計ソフトを利用するのがおすすめです。帳簿を作成するだけで、第一表と第二表の大部分を自動作成できます。申告書の作成画面もわかりやすいので、初心者でも安心です。
    無料から使える個人事業・副業向けの会計ソフト

    2022年分の新様式は、いつ正式発表される?
    例年、新様式の案が8月頃、正式版が12月頃に公開されているようです。正式版が出るまでは、一部書き方が不明な箇所もあります。本記事で紹介している書き方・見方は、あくまで旧様式から類推したものです(2022年10月時点)。そのため、後に変更となる可能性もありますがご了承ください。

    「申告書A」と「申告書B」の違い – 2021年分まで

    2021年分までは「申告書A」と「申告書B」の区別が存在しました。還付申告や修正申告などで、過去の年分にさかのぼって申告する場合のみ、今後もこれらを使い分ける必要があります。
    2021年分以前の確定申告書類 – 申告書AとBの違い

    1. 年・住所・氏名

    令和4年分以降用 確定申告書 第二表 年・住所・氏名

    確定申告の対象年を記入する
    (令和4年中に得た報酬や給与についてなら「令和04年分」と書く)
    住所 提出日の時点で住んでいる自宅の住所を記入する
    屋号・雅号 個人事業などで屋号やビジネスネームがあれば記入する
    氏名 名前を記入する(新漢字・略字等でも可)

    住所欄には、基本的に「自宅の住所」を書きます。個人事業主は「事業所の所在地」を書いても構いません。第一表にも同じ住所を記入しましょう。

    年数は和暦で記入するのが一般的

    2021年 2022年 2023年
    令和3年 令和4年 令和5年

    >> 今は令和何年?早見表で確認

    2. 所得の内訳

    令和4年分以降用 確定申告書 第二表 所得の内訳

    この欄には「源泉徴収を受けた所得」のみ記入します。該当する所得が複数あるときは、支払者ごとにまとめて書いても構いません。たとえば、同じ会社から何度も報酬を受け取ったら、その合計を書けばOKです。

    所得の種類 源泉徴収を受けた所得の種類を記入する
    (例: 給与・営業等・不動産・配当・雑)
    種目 大まかな内容を記入する
    給与……給料、賞与など
    営業等…報酬、原稿料、印税など
    雑………報酬、年金など
    給与などの支払い者の「名称」 及び「法人番号又は所在地」等
    名称と所在地を記入する(名称と法人番号でもOK)
    収入金額 源泉徴収される前の金額
    源泉徴収税額 源泉徴収によりすでに納付してもらった所得税額
    ㊽源泉徴収税額の合計 年間の源泉徴収税額を合計する
    ※この金額を第一表の㊽へ転記する

    記入欄が足りない場合は、別紙「所得の内訳書」を使用する

    「種目」の書き方に決まったルールはないので、大体の内容がわかるように書けばOKです。会社員の月給等は「給料」、個人事業主の売上等は「◯◯の報酬」のように記入します。

    「源泉徴収税額」は、会社員であれば「源泉徴収票」を参照しましょう。個人事業主であれば「支払調書」を参照するのが一般的です。「支払調書」は、毎年1月~2月ごろに取引先から送付されるのが商慣習となっています。

    3. 総合課税の譲渡所得、一時所得に関する事項 ⑪

    令和4年分以降用 確定申告書 第二表 総合課税の譲渡所得、一時所得に関する事項

    総合課税の対象となる「譲渡所得」や「一時所得」の計算などを行います。ただし、どちらも50万円までは課税されないので、記入不要となるケースも多いです。

    所得の種類 「譲渡(短期)」「譲渡(長期)」「一時」のどれかを記入する
    収入金額 「必要経費等」を差し引く前の金額
    必要経費等 その収入を得るために支出した金額
    差引金額 「収入金額 - 必要経費等 = 差引金額」
    ※50万円の特別控除はひとまず無視する

    譲渡所得の申告では、別紙「譲渡所得の内訳書」を作成して添付します。この内訳書を見ながら、上記の項目と、第一表の収入金額(ケ・コ)欄を埋めましょう。

    一時所得の場合、内訳書等の別紙はありません。「差引金額」を計算したら、第一表の収入金額(サ)欄を埋めましょう。「差引金額 - 特別控除50万円 = (サ)」のように計算します(計算結果がマイナスのときは0円とする)。
    一時所得の計算・記入方法をわかりやすく!具体例など

    4. 保険料控除等

    令和4年分以降用 確定申告書 第二表 保険料控除等(社保・生保・地震保険など)

    実際に負担した保険料の金額などを記入します。関係ない項目は空欄のままで構いません。個人事業主などは年末調整を受けないので、上図のように左右の金額が一致します。

    ⑬社会保険料控除・⑭小規模企業共済等掛金控除

    令和4年分以降用 確定申告書 第二表 社会保険料控除・小規模企業共済等掛金控除

    >> 社会保険料控除について詳しく
    >> 小規模企業共済等掛金控除について詳しく

    国民年金・国民健康保険などの名称や、その支払額を記入します。家族の分も負担している場合は、それも金額に含めて構いません(生計を一にする配偶者その他の親族)。

    ⑮生命保険料控除

    令和4年分以降用 確定申告書 第二表 生命保険料控除

    >> 生命保険料控除について詳しく

    第二表には、実際に支払った保険料を記入します。この金額をもとに、控除額を計算しましょう(生命保険料控除の計算方法)。計算結果は第二表には記入せず、第一表に記入します。

    ⑯地震保険料控除

    令和4年分以降用 確定申告書 第二表 地震保険料控除

    >> 地震保険料控除について詳しく

    実際に支払った「地震保険料」があれば記入します(火災保険料は含めません)。「旧長期損害保険料」の「旧」とは、2006年以前を指します。

    5. 本人に関する事項 ⑰~⑳

    令和4年分以降用 確定申告書 第二表 本人に関する事項

    申告者“本人”が以下のいずれかである場合、当てはまるものすべてに◯をつけます(本人以外の家族については何も記入しない)。いずれも12月31日時点の状況で判断します。

    • 寡婦…………婚姻歴のある単身女性(ひとり親を除く)
    • ひとり親……シングルマザー・ファザー(婚姻歴の有無は問わない)
    • 勤労学生……所得75万円以下の働いている学生、生徒
    • 障害者………知的障害、精神障害、身体障害などがある人(特別障害者を除く)
    • 特別障害者…重度の知的障害、精神障害、身体障害などがある人

    ※ 細かな要件などは、上記の各リンクから確認していただけます

    「寡婦(かふ)」か「勤労学生」に◯をつけた場合は、以下のようにチェックも入れます。

    寡婦 いずれかにチェックを入れる
    死別………夫と死別したのち、再婚していない場合
    離婚………夫と離婚したのち、再婚していない場合
    生死不明…夫の生死が明らかでない場合 (原則3年以上)
    未帰還……元軍人の夫が戦後も国内へ戻らない場合など
    勤労学生 次の両方に該当する場合のみチェックを入れる
    ・年末調整により勤労学生控除が適用されていない
    ・専修学校(専門学校)、インターナショナルスクールなどに通っている

    6. 雑損控除に関する事項 ㉖

    令和4年分以降用 確定申告書 第二表 雑損(ざっそん)控除

    被災した人は、損害の程度に応じて「雑損控除」を受けられます。あらかじめ控除額の計算を済ませておき、その計算過程などを以下に転記しましょう。

    損害の原因 例:震災、風害、水害、落雷、火災、害虫、盗難、横領など
    損害年月日 損害の原因となる事由が発生した日
    損害を受けた
    資産の種類など
    例:住宅・家財・車両・現金など
    損害金額 「損害金額 + 災害関連支出」の金額を記入する
    ※ 原則として「資産の時価 × 損害割合 = 損害金額」
    保険金などで
    補填される金額
    保険金や損害賠償金などの金額
    差引損失額のうち
    災害関連支出の金額
    原状回復のための修繕費や、取り壊しにかかった費用など
    ※ 領収書などの添付が必要

    7. 寄附金控除に関する事項 ㉘

    令和4年分以降用 確定申告書 第二表 寄附金控除に関する事項

    寄附金控除」の対象となる団体に寄附をした場合、その団体名や所在地、寄附額を記入します。ふるさと納税も、この寄附金控除の一種です。

    寄附先の名称等 寄附先の所在地(市区町村)と名称
    ※ 寄附先が複数あるときは「◯◯ほか」のように記入する
    寄附金 1年間に寄附した合計額

    ちなみに、ふるさと納税には「ワンストップ特例」という簡単な申請方法もあります。ただ、この申請方法が有効なのは「確定申告をしない場合」だけなので注意しましょう。
    確定申告をしたらワンストップ特例が無効に!?ふるさと納税の落とし穴

    8. 特例適用条文等

    いわゆる「住宅ローン控除」など、税法上の特例や優遇措置を受けるときだけ記入します。ただし、特例の種類によって、記入が必須なものとそうでないものがあります。

    令和4年分以降用 確定申告書 第二表 特例適用条文等

    個人事業主であれば「青色申告特別控除」や「少額減価償却資産の特例」を利用する人も多いでしょうが、こうした青色申告の特典については「特例適用条文等」欄に記入しなくて構いません。

    記入が必須なもの・そうでないもの(主な例)

    条文等を記入する 記入しなくてOK
    • 「住宅借入金等特別控除*」
    • 「特定増改築等住宅借入金等特別控除*」
    • 家内労働者等の必要経費の特例
    • 事業者の設備投資等に関する各種特例
    • 寄附金特別控除(政党 NPO 公社)

    (*)印の控除を総称し、俗に「住宅ローン控除」という

    ちなみに、申告書の第三表にも特例適用条文の記入欄があります。そちらには、株式や土地・建物を売却した場合の特例などを記入します。

    9. 配偶者や親族に関する事項 ⑳~㉓

    令和4年分以降用 確定申告書 第二表 配偶者や親族に関する事項

    配偶者や扶養親族がいる場合に、基本情報を記入します。マイナンバーがわかる書類などを手元に用意しておきましょう。
    最短でマイナンバーを知る方法とは?

    氏名 1行目…………配偶者
    2行目以降……配偶者以外の扶養親族
    個人番号 マイナンバーを記入する
    続柄 例:子・父・母・祖父・祖母
    生年月日 和暦で記入する
    障害者 障……「障害者」に該当すれば○
    特障…「特別障害者」に該当すれば○
    国外居住 国外…国外居住なら○
    年調…国外居住かつ、年末調整で扶養控除か障害者控除を受けていれば○
    住民税 同一…あなたが所得1,000万円超で、配偶者が「同一生計配偶者」なら○
    別居…別居している場合or国外居住の場合に○
    16……16歳未満なら○
    その他 あなたの給与等の収入が850万円超で、次のどちらかである場合は◯
    ・配偶者が他の納税者の扶養親族とされている場合
    ・扶養親族が他の納税者の扶養親族or同一生計配偶者とされている場合
    所得金額調整控除を受けない場合は記入不要

    いずれも12月31日時点の状況で判断する

    後半の◯をつける欄は、各種控除に関して、上記のような特殊事情がある場合のみ使用します。

    10. 事業専従者に関する事項 (57)

    令和4年分以降用 確定申告書 第二表 事業専従者に関する事項

    個人事業主が親族に給与を支払っている場合に記入する欄です。親族が「(白色)事業専従者」や「青色事業専従者」であれば、「収支内訳書」や「青色申告決算書」を見ながら記入しましょう。

    事業専従者の氏名 もし3人以上いる場合は、2行目の氏名欄に「○○ほか」と記入する
    個人番号 各専従者のマイナンバーを記入する
    続柄 例:子・父・母・従兄弟
    生年月日 和暦で記入する
    従事月数・程度・
    仕事の内容
    従事月数……1年間の従事月数の合計
    程度…………「1日○時間」など
    仕事の内容…「経理、営業」など
    ※ 青色申告の場合は従事月数だけ記入すればよい
    専従者給与(控除)額 白色…専従者控除の額(収支内訳書と合計額が一致するように記入)
    青色…専従者給与の額(青色申告決算書から転記)

    11. 住民税・事業税に関する事項

    令和4年分以降用 確定申告書 第二表 住民税・事業税に関する事項

    確定申告は、住民税個人事業税の申告も兼ねています。ふるさと納税をした人は、住民税の「都道府県、市区町村への寄附」欄にも必ず記入します。それ以外の項目は空欄となる人も多いでしょう。

    住民税 – 翌年度の住民税に反映される

    非上場株式の少額配当等 総合課税の配当所得(第一表の⑤)と、確定申告不要制度を選択した非上場株式の少額配当などの合計額
    非居住者の特例 国外に住んでいる時期に得た「源泉分離課税」の所得の金額
    例:海外在住中に日本の預金から発生した利子など
    配当割額控除額 配当の支払時に差し引かれた「配当割」の金額
    ※ 住民税において申告不要制度を選択する場合は記入しない
    株式等譲渡所得割額控除額 株式等の譲渡による収入から差し引かれた「所得割」の金額
    ※ 住民税において申告不要制度を選択する場合は記入しない
    特定配当等・特定株式等譲渡所得の全部の申告不要 株式の配当や譲渡益などに関して、住民税において申告不要制度を選択する場合に○を記入する
    ※ 所得税において確定申告不要制度を選択する場合は記入しない
    給与・公的年金等以外の所得に係る住民税の徴収方法 希望するほうに○をつける
    特別徴収……住民税の全額を給与からの天引きで納める
    自分で納付…副業などにかかる住民税を自分で納める(天引きさせない)
    都道府県、市区町村への寄附 都道府県や市区町村に対して寄附した金額
    (ふるさと納税の寄附額もここに含める)
    共同募金、日赤その他の寄附 住所地の共同募金会や日本赤十字社支部に寄附した金額
    都道府県
    条例指定寄附
    都道府県が条例で指定する団体に寄附した金額
    市区町村
    条例指定寄附
    市区町村が条例で指定する団体に寄附した金額
    退職所得のある配偶者・親族の氏名 以下のどちらかに該当し、退職金を受け取っている親族の氏名
    ・配偶者(生計を一にし、退職所得を除く合計所得金額が133万円以下の場合のみ)
    ・扶養親族
    ※ 源泉徴収されない退職金については記入不要
    個人番号、続柄、生年月日 配偶者や親族に関する事項」欄と同様に記入する
    退職所得を除く所得金額 「合計所得金額 - 退職所得の金額」
    障害者、その他、寡婦ひとり親 配偶者や親族に関する事項」欄と同様に◯をつける

    「住民税の徴収方法」は、副業をしている会社員にとっては重要な項目です。事業所得不動産所得雑所得(業務)などで収入があり、その事実を勤務先に伏せておきたい人は「自分で納付」を選びます。

    事業税 – 翌年度の個人事業税に反映される

    非課税所得など 事業税が非課税となる場合や、複数税率が混在する場合のみ記入
    番号………1~10のいずれかを記入する(国税庁の説明)
    所得金額…青色申告特別控除を適用する前の所得金額を記入する
    損益通算の
    特例適用前の
    不動産所得
    不動産所得の赤字金額を記入
    (土地等の取得時にかかった負債の利子を含めた金額)
    不動産所得から
    差し引いた
    青色申告特別控除額
    「青色申告決算書(不動産所得用)」の㉒から転記する
    ※ 不動産所得の収入がなければ記入不要
    事業用資産の
    譲渡損失など
    以下に当てはまる損失の金額
    ・使用をやめてから1年以内に譲渡した機械等の譲渡損失
    ・災害による棚卸資産や固定資産の損失(事業が赤字の場合)
    前年中の
    開(廃)業
    開始か廃止に○をつけ、その日付を記入する
    ※ 新規開業 or 廃業した年分の確定申告でのみ記入する
    他都道府県の
    事務所等
    他の都道府県に事務所や店舗などがあれば○をつける

    「前年中の開(廃)業」欄には、令和4年分の確定申告であれば、令和4年中の日付を記入します(ここでいう“前年”は、令和5年度を起点とした前年のこと)。

    住民税・事業税の両方に関するもの

    上記の配偶者・親族・事業専従者のうち別居の者の氏名・住所 第二表に記入した親族のうち、別居している人の氏名・住所を記入
    所得税で控除対象配偶者
    などとした専従者
    以下の両方にあてはまる親族がいれば、氏名と給与額を記入する
    ・所得税においては、配偶者控除or扶養控除の対象とする親族
    ・住民税や事業税においては、青色事業専従者として扱う親族

    「青色専従者給与に関する届出書」を提出していなくても、専従者の要件を満たす親族がいれば、住民税と個人事業税の計算においては青色事業の専従者給与を適用できます(所得税については届出が必須)。

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