- 本記事は2022年の確定申告について解説していますが、2023年も確定申告会場での相談には整理券が必要です。
1月以降、全国各地で確定申告会場が順次開設されています。これらの会場で申告相談をするには「入場整理券」が必要です。ただ、自宅などで作成した申告書類を税務署に「提出するだけ」なら、入場整理券がなくても中に入れます。
INDEX
目次
入場整理券のもらい方
コロナ対策のため、すべての確定申告会場で「入場整理券」が配布されます。といっても、整理券が必要なのは、申告の相談を希望する人だけです。
申告書類を提出するだけなら整理券は不要!
申告相談をしたい | 申告書類を提出するだけ |
---|---|
入場整理券が必要 | 入場整理券は不要 |
確定申告会場で税務署の職員に相談をしたい場合は、ちょっと面倒ですが「当日の現地配布」か「事前のLINE申し込み」により整理券を取得する必要があります。
整理券の入手方法 – 現地配布 or LINE予約
スマホアプリのLINEで「国税庁」と検索すると、国税庁のLINEアカウントが表示されます。この国税庁アカウントと友だちになることで、LINEで申告相談の予約をできます。
なお、簡単な質問なら電話でも受け付けていますので、まずは所轄の税務署に電話してみるのもよいでしょう。あるいは、自動的に申告書を作成できる「クラウド会計ソフト」を導入するのも手です。
LINE予約の流れ・注意点
LINE予約の手順は、下図の通り、昨年とまったく同じです。先述のとおり「国税庁アカウント」を友だち追加すれば、トーク画面から申告相談の予約ができます。
「うへ~、面倒くさそう」と思うかもしれませんが、操作自体はわりとスムーズです。希望日が空いていれば、ものの2~3分で申告相談の予約を完了できます。
LINE予約の注意点
- 作成済みの申告書を提出するだけなら、そもそも整理券は不要
- 1人につき1枠を申し込む必要がある(夫婦で一緒に行くなら2枠必要)
- 当日の会場で、LINEの「申込完了画面」を見せる
相談日の10日前から予約できるので、早めに済ませましょう。もし満席で予約が取れなかったとしても、確定申告期限を延長してもらうことはできません。
3つの相談方法 – 電話・会場・面接
税務署の職員などに無料で申告相談する方法は、大きく分けて以下の3パターンあります。「確定申告会場での相談」は、面倒なわりに相談内容が限られます。
電話による相談 | 確定申告会場での相談 | 税務署での面接相談 | |
---|---|---|---|
相談形式 | 電話 | 対面 | 対面 |
質問内容 | 一般的な質問のみ | 一般的な質問* | 個別具体的な質問 |
予約の要否 | 不要 |
入場整理券が必要 現地配布 or LINE予約 |
電話予約が必要 |
注意点 | 電話がつながりにくい | 整理券の入手が面倒 | 1月以降は順次休止 |
* 当日の混雑状況にもよるが、多少は個別具体的な質問が可能な場合も
個人事業主の場合、実際の帳簿などを職員に見てもらいながら「これは経費にしてよいか?」「家事按分の割合は何%ぐらいが適切か?」など、詳しく聞きたい人も多いでしょう。
このような個別具体的な質問をしたい個人事業主には、「税務署での面接相談」が適しています。ただし面接相談は1月以降、確定申告会場が開設された地域から順次休止となるので注意しましょう(2月16日~3月15日は全国一律で休止)。
ちなみに、上記の3つとは別に、税理士会や自治体などが開設する無料の税務相談会場などもあります。こちらでも整理券や事前申込が必要かどうかは、各主催者の判断によります。
補足:個人事業主も1月から申告可能
個人事業主の確定申告期間は、原則として2月16日~3月15日です。ただ、2月15日以前でも申告書の提出は可能です(e-Taxでも可能)。
「申告相談を早めに済ませたから、もういつでも確定申告書類を提出できるよ」という個人事業主は、確定申告期間を待たずに、さっさと提出しても差し支えありません。
引用
120-2 その年分の確定申告書(法第122条第1項《還付等を受けるための申告》に規定する申告書を除く。)がその年の翌年2月15日以前に提出された場合には、当該申告書は通則法第17条第2項《期限内申告》に規定する期限内申告書に該当するものとする。
要するに、国税庁は公式見解として「本当は2月16日以降に提出する決まりだけど、2月15日以前に提出されたものも受理しますよ」と言っているわけです。
早く提出したからといって、個人事業主にとって不都合が生じることはありません。もし提出後に申告ミスに気づいても、3月15日までの申告期限内であれば、いつでも簡単にやり直せます(訂正申告)。