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帳簿の保存期間と保存方法まとめ【白色申告・青色申告】

更新日: 2022/01/04
帳簿の保存期間と保存方法まとめ【白色申告・青色申告】

確定申告が終わったあとも、帳簿やその他の書類などは一定の期間保存しておく義務があります。保存期間は7年間(一部は5年間)。帳簿の種類や申告方法ごとに定められています。

INDEX

目次

    帳簿の保存義務について

    事業主には、帳簿の作成が義務付けられています。帳簿は提出するわけではありませんが、領収書などとともに一定の期間保存しておくよう法律で定められています。帳簿が手元にない状態で税務調査が入ったら、必要以上に税金を取られてしまう可能性もあるので、申告内容の裏付けとして必ず保存しておきましょう。

    帳簿をもとに確定申告書を作成し、税務署に提出する

    保存期間は、帳簿等の種類に応じて7年間または5年間。帳簿やその他の書類は年度分ごとにまとめて、念のため7年間保存しておけば安心です。

    ちなみに2013年までは、事業所得などの合計が300万円以下であれば、帳簿の作成義務はありませんでした。しかし2014年からは、所得の低い申告者であっても帳簿の作成や保存が義務化されました。

    保存期間の数え方

    帳簿類の保存期間【個人事業の証憑書類】

    帳簿の保存期間は、確定申告期限日の翌日から数えます。たとえば、2021年分(2021年1月1日~12月31日)の仕訳帳は、2022年3月16日から数えて7年間保存しておくことになります。

    帳簿の保存期間 – 白色申告の場合

    白色申告で作成する帳簿は、単式簿記で記帳された「法定帳簿」のみ。収入や必要経費など、必要事項がきちんと記帳されていれば、記帳形式は自由です。

    具体例 保存期間
    法定帳簿 収入金額や必要経費を記載した帳簿 7年
    任意帳簿 売掛帳、買掛帳、固定資産台帳など 5年
    その他の書類 領収書、請求書、納品書など

    記帳が済んだ分の領収書や請求書なども5年間の保存義務があります。うっかり捨ててしまわないように注意しましょう。

    なお、法定帳簿は、収入や必要経費を記録した帳簿のことを指します。任意帳簿は、法定帳簿以外に必要に応じて任意で作成した帳簿のことをいいます。
    >> 白色申告の帳簿づけについて詳しく

    帳簿の保存期間 – 青色申告の場合

    青色申告で55万円・65万円控除を受けるには、複式簿記で記帳する必要があります。青色申告でも10万円の特別控除を受ける場合は、単式簿記でOK。10万円控除の場合は、仕訳帳や総勘定元帳などは作成しなくて構いません。
    >> 具体例で解説する簿記入門 – 青色申告で必要な複式簿記

    具体例 保存期間
    帳簿 仕訳帳、総勘定元帳、現金出納帳、売掛帳、買掛帳、固定資産台帳、経費帳など 7年
    決算関係書類 貸借対照表、損益計算書、棚卸表など
    現金預金取引等の
    関係書類
    領収書、請求書、預金通帳など 7年*
    その他の書類 見積書、注文書、納品書など 5年

    *前々年分の所得が300万円以下の場合は5年

    青色申告では、領収書なども7年間の保存が義務付けられています(前々年分の所得が300万円を超える場合)。なお、青色申告決算書や確定申告書の控えには保存義務がありませんが、これらについても保管しておくことをおすすめします。
    >> 青色申告の帳簿づけについて詳しく

    帳簿・書類の保存方法について

    帳簿や書類の保存方法は、大きく「電子保存」と「紙保存」の2種類に分けられます。帳簿や書類の性質に応じて、認められている保存方法が異なります。

    帳簿・書類の保存方法(簡易表)

    電子保存 紙保存
    帳簿 パソコン等で作った場合
    手書きで作った場合 ×
    決算書類 パソコン等で作った場合
    手書きで作った場合 ×
    取引書類
    請求書や領収書など
    メール等で受領・交付した場合 △*
    紙で受領・交付した場合
    (スキャナ保存)

    * 2023年分までは特例的に認められている

    「電子保存」については、保存に用いるソフトの機能など、いくつかの要件を満たさないと実施できないので注意しましょう。一方「紙保存」の場合は、ひとまず印刷して整理しておけばOKなので気楽です。

    ただし、2022年1月から「メール等で受領・交付した書類(電子取引)」については、原則として「電子保存」が義務化されています。基本的には、要件を満たして電子保存ができるように対応する必要があるということです。
    2022年からの電子帳簿保存 – 改正点まとめ

    保存しなかった場合はどうなる?

    帳簿を保存していない場合、「所得税を算出した根拠を証明するものがない!」という扱いになってしまいます。

    そのため、もし帳簿が手元にない状態で税務調査が入ったら、税務署側に有利な解釈によって納税額を決められてしまう可能性も(推計課税)。青色申告者であれば、特別控除や赤字の繰り越しなどの、青色申告の優遇措置も取り消されてしまいます。

    帳簿類を保存していない場合は追徴課税の可能性も

    帳簿だけでなく領収書類なども、不用意に捨ててしまわないように注意しましょう。

    まとめ – 帳簿の保存期間と保存方法

    「帳簿やその他の書類などは、まとめて7年間保存すればOK」と覚えておけば問題ありません。帳簿やその他の書類(領収書など)の保存期間は、最長で7年間、一部のものは5年間です。保存期間は書類ごとに定められており、白色申告と青色申告でも異なります。

    帳簿の保存期間まとめ

    白色申告 青色申告 保存期間
    • 法定帳簿
      (収入金額や必要経費を記載した帳簿)
    • 帳簿
      (仕訳帳・総勘定元帳など)
    • 決算関係書類
      (貸借対照表・損益計算書など)
    • 現金預金取引等の関係書類*
      (領収書・預金通帳など)
    7年
    • 任意帳簿
      (任意で作った売掛帳など)
    • その他の書類
      (帳簿の作成に伴う領収書など)
    • その他の書類
      (見積書・納品書など)
    5年

    *前々年分の所得が300万円以下の場合は5年

    保存期間は、確定申告の期限日の翌日から数えます。帳簿は確定申告の内容を裏付ける証拠となるので、大切に保管しておきましょう。

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