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クレジットカード払いの仕訳方法 – 後払い式決済の記帳例

更新日: 2024/08/06
クレジットカード払いの仕訳方法 – 後払い式決済の記帳例

クレジットカード払い(後払い式決済)の記帳方法を、個人事業主向けに説明します。ポストペイ型の電子マネー(iD、QUICPayなど)や、口座振替による支払いも本記事の方法で帳簿づけできます。
チャージ式決済の記帳方法はコチラポイント払いの記帳方法はコチラ

INDEX

目次

    カード払いの仕訳方法

    クレジットカードや口座振替で支払いをした場合、その記帳方法は以下の2つに大別できます。

    原則的な方法 簡易的な方法
    「取引時」と「引き落とし時」の
    両方で記帳をする
    「引き落とし時」だけで記帳をする

    期中の取引は「簡易的な方法」で記帳し、期末の取引だけ「原則的な方法」で記帳するのがオススメです(期中現金主義)。年をまたぐ取引まで「簡易的な方法」で記帳すると、正しく税額を計算できません。

    後払い式決済の記帳方法

    原則的な仕訳方法

    クレジットカードでの支払いを例に、記帳方法を説明します。まず「取引時」に、代金を経費計上します。この時、実際にお金が動いたわけではないので、貸方は「未払金」という負債の勘定科目で記帳します。

    取引時の記帳

    日付 借方 貸方 摘要
    20XX年5月10日 広告宣伝費 20,000 未払金 20,000 チラシ代


    20XX年5月14日 消耗品費 500 未払金 500 ノート


    20XX年5月18日 雑費 3,000 未払金 3,000 ごみ処理代


    後日、代金が実際に引き落とされたタイミングで、引き落とされた額を「普通預金」から差し引きます。これに伴って「未払金」という負債が解消される、というわけです。

    引き落とし時の記帳

    日付 借方 貸方 摘要
    20XX年6月15日 未払金 23,500 普通預金 23,500 〇〇カード
    4/21~5/20分

    引き落とされた金額は、上記のようにまとめて記帳してOKです。それぞれの支払いごとに帳簿づけをする必要はありません。

    簡易的な仕訳方法

    この方法では、代金の「引き落とし時」だけ下記のように記帳すればOKです。本来は「取引時」に経費計上すべき金額を、まとめて「引き落とし時」に計上するわけです。

    日付 借方 貸方 摘要
    20XX年6月15日 広告宣伝費 20,000 普通預金 23,500 チラシ代
    消耗品費 500 ノート
    雑費 3,000 ごみ処理代

    経費計上のタイミングがズレますが、期中なら問題ありません。5月に支払ったものを6月や7月に計上しても、同じ年の経費として計上されることに変わりないからです。

    ただし、引き落としが年をまたぐ取引までこの方法で記帳すると、年内に発生した経費が「翌年分の経費」にカウントされてしまいます。それでは税額を正しく計算できないので、年末の11月頃からは「原則的な方法」で記帳しておきましょう。

    【補足】取引時だけの記帳

    簡易な記帳を行う場合、「引き落とし時」ではなく「取引時」にだけ帳簿づけをしても構いません。この場合は、以下のように記帳します。

    日付 借方 貸方 摘要
    20XX年5月10日 広告宣伝費 20,000 普通預金 20,000 チラシ代


    20XX年5月14日 消耗品費 500 普通預金 500 ノート


    20XX年5月18日 雑費 3,000 普通預金 3,000 ごみ処理代


    こちらも、購入と引き落としが年をまたぐ年末の取引については「原則的な方法」で記帳しておきましょう。

    まとめ

    クレジットカード払いの仕訳方法について、本記事では下記の2つを紹介しました。期中は簡易的な方法で、期末のみ原則的な方法で記帳するのがオススメです。

    原則的な方法 簡易的な方法
    取引時 支払額を経費計上する
    &
    「未払金」を計上する
    記帳しない
    引き落とし時 「未払金」を消し込む
    &
    「普通預金」を減らす
    引き落とし額を経費計上する
    &
    「普通預金」を減らす

    電子マネー・決済アプリと組み合わせた時の記帳

    本記事では、クレジットカードで直接取引するケースを説明してきました。ただ、下記のような決済方法も、広い意味では同じ「後払い式決済」に該当します。

    • 「iD」や「QUICPay」を介したクレジットカード払い
    • 「PayPay」や「楽天ペイ」を介したクレジットカード払い
    • 「d払い」や「au PAY」の電話料金合算払い

    これらの決済方法も、支払いの仕組みはクレカや口座振替と変わりません。上述の説明と同様に記帳すればOKです。

    ちなみに「PayPayや楽天ペイを介したクレジットカード払い」は、チャージ残高を使わず、紐付けたクレカから支払う方法を指しています。「クレカでチャージした電子マネーによる支払い」とは記帳方法が異なるので注意してください。

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