自営業がとことん分かるメディア

個人事業主の売掛帳・買掛帳 – 記帳例や作成の必要性について

更新日: 2021/07/06
個人事業主の売掛帳・買掛帳 – 記帳例や作成の必要性について

INDEX

目次

    売掛帳・買掛帳とは

    代金を後受け、あるいは後払いで精算する取引を「掛取引(かけとりひき)」と呼びます。この掛取引について記録するのが「売掛帳」と「買掛帳」です。

    売掛帳
    (うりかけちょう)
    買掛帳
    (かいかけちょう)
    売掛帳の記帳例 - 売上金額と受取金額など 買掛帳の記帳例 - 仕入金額と支払金額など
    「売掛金」の増減を記録する 「買掛金」の増減を記録する
    • 売掛金……いずれ受け取ることが決定している売上のこと
    • 買掛金……いずれ支払うことが決定している仕入れ代金のこと

    たとえば売掛金は「商品を売ったが、まだお金はもらっていない」という売り掛けのタイミングで、そのことをまず記帳します。そしてその後、実際に代金を受けとった時点で、その売掛金を回収したことを記帳します。

    売掛帳と買掛帳は必ず作る?

    売掛帳 買掛帳
    白色申告 作成の義務はない
    必要に応じて任意で作成する
    青色申告 基本的に作成する
    売掛取引がなければ不要
    基本的に作成する
    買掛取引がなければ不要

    ※ いずれも、作成した場合は5年 or 7年保存する必要がある

    白色申告では「収入」と「必要経費」を記録しておくことが重要で、売掛金・買掛金の記帳は任意です。掛取引が少なく、専用の帳簿がなくても「売掛金・買掛金を管理できそうだな」という場合、売掛帳・買掛帳を作る必要はありません。
    白色申告で作成する帳簿をおさらい

    一方、青色申告では基本的に売掛帳・買掛帳を作成します。ただし、売掛金や買掛金が発生しないような事業者は、作成しなくても問題ありません。
    青色申告で作成する帳簿をおさらい

    【記帳例】売掛帳

    • 帳簿の様式に決まりはない
    • 「売掛金が生じた時」と「実際に代金が入金された時」に記帳する
    • 記載項目は「日付、掛売上の金額、受け取った金額、売掛金の残高」など
    • 取引先ごとにページを分けて記帳するのが一般的

    売掛帳の記帳例 - 売上金額と受取金額など

    ① 売掛金が発生したとき
    • 発生した売掛金の額を「売上金額」に記入する
    • そのぶん「差引残高」の金額を増やす
    ② 実際に入金されたとき
    • 入金された金額を「受取金額」に記入する
    • そのぶん「差引残高」の金額を減らす

    【記帳例】買掛帳

    • 帳簿の様式に決まりはない
    • 「買掛金が生じた時」と「実際に代金を支払った時」に記帳する
    • 記載項目は「日付、掛仕入の金額、支払った金額、買掛金の残高」など
    • 取引先ごとにページを分けて記帳するのが一般的

    買掛帳の記帳例 - 仕入金額と支払金額など

    ① 買掛金が発生したとき
    • 発生した買掛金の額を「仕入金額」に記入する
    • そのぶん「差引残高」の金額を増やす
    ② 実際に支払ったとき
    • 支払った金額を「支払金額」に記入する
    • そのぶん「差引残高」の金額を減らす

    会計ソフトを使う場合

    会計ソフトでは、取引入力画面で売掛金や買掛金を登録すれば、それが自動的に売掛帳・買掛帳に反映されます。たとえば「やよいの青色申告 オンライン」では、以下のような流れで売掛帳が作成されます。

    ① 取引を入力する
    会計ソフトを使えば簡単に売掛帳を作成できる - かんたん仕訳
    ② 取引内容が売掛帳に反映される
    会計ソフトを使えば自動で作成される - 売掛帳

    【補足】会計ソフトによっては「売掛帳」がない?

    ソフトによっては「売掛帳」や「買掛帳」という帳簿メニューが存在しません。が、ソフト内の検索機能を使えば、売掛金・買掛金に関わる取引を一覧表示できるはずです。そうして一覧表示させた画面が「売掛帳」や「買掛帳」の役割を果たします。

    帳簿の保存期間について

    作成した売掛帳・買掛帳は、確定申告が終わった後も、一定期間保存しておく必要があります。保存期間は、白色申告と青色申告で以下のように異なります。

    売掛帳・買掛帳の保存期間

    • 白色申告……確定申告期限日の翌日から、5年間 or 7年間保存する
    • 青色申告……確定申告期限日の翌日から、7年間保存する

    白色・青色のどちらでも、ひとまず7年間保存しておけば間違いありません。エクセルや会計ソフトで記帳していても、現状は紙での保存が原則なので注意しましょう。(2022年からは「帳簿のペーパーレス化」により紙での保存が不要になる見込み)