基礎控除とは?控除額や所得制限について

更新日: 2026/04/08
基礎控除とは?控除額や所得制限について

基礎控除は「最低限の生活費には税金をかけない」というコンセプトで作られた制度です。基本的には、誰でも基礎控除を受けられます。個人事業主にとっては、確定申告義務の有無に関わる制度でもあるので、必ず押さえておきましょう。

目次

    基礎控除とは?2026年分〜2027年分の控除額

    基礎控除とは、ざっくり言うと「原則、誰でも所得から最大104万円を差し引ける」という仕組みです。所得(収入-経費)に応じて、基礎控除の金額は下表のように異なります。一般的な収入の個人事業主であれば、だいたい表の赤枠部分に該当します。

    基礎控除額の早見表【2026年分・2027年分(令和8年分・令和9年分)】

    合計所得金額(年間) 基礎控除額(所得税) 基礎控除額(住民税)
    ~489万円 104万円 43万円
    489万円超~655万円 67万円 43万円
    655万円超~2,350万円 62万円 43万円
    2,350万円超~2,400万円 48万円 43万円
    2,400万円超~2,450万円 32万円 43万円
    2,450万円超~2,500万円 16万円 29万円
    2,500万円超 0円 0円

    「~」は「超 ~ 以下」

    基礎控除額は、所得税と住民税でそれぞれ異なります。所得税を計算する際、多くの人は「62万円~104万円」の基礎控除が受けられます(上表の赤枠部分)。住民税については、一部の高所得者を除き、基本的には一律「43万円」と考えてOKです。

    たとえば「所得200万円」の個人事業主であれば、所得税を計算する際、基礎控除として「104万円」を所得から差し引けます。同様に、住民税の計算において、基礎控除として差し引けるのは「43万円」です。

    所得税算出のおおまかな流れ

    所得控除とは、かんたんに言うと、所得から差し引かれる金額のことです。基礎控除も、所得控除の一種です。所得控除の金額が大きいほど、所得税や住民税の税負担が軽くなります。節税をねらう個人事業主は、必ず理解しておきたい仕組みです。

    2028年分以降の基礎控除額はどうなる?

    2028年分(令和10年分)以降は、基礎控除がやや少なくなる可能性があります。2年限定の物価高対策により、2026年分〜2027年分については基礎控除額が上乗せされていますが、2028年分以降はその特別措置が終了するためです。

    基礎控除額【2028年分(令和10年分)〜】※ 特例なしの場合

    合計所得金額(年間) 基礎控除額(所得税) 基礎控除額(住民税)
    ~132万円 99万円 43万円
    132万円超~2,350万円 62万円 43万円
    2,350万円超~2,400万円 48万円 43万円
    2,400万円超~2,450万円 32万円 43万円
    2,450万円超~2,500万円 16万円 29万円
    2,500万円超 0円 0円

    物価高対策による特例加算の上乗せがなくなった場合、上表のように基礎控除額が減少します。とはいえ、将来の物価状況によっては、さらに基礎控除額が増える可能性も示唆されています。

    物価スライド制の導入(2028年分~)

    消費者物価指数と基礎控除額が連動する物価スライド制

    2028年分からは基礎控除に「物価スライド制」が導入される予定です。これにより、消費者物価指数の変動に応じて基礎控除額が調整されるようになります。物価が上昇すれば、基礎控除額もそれに合わせて引き上げられる仕組みです。

    確定申告書の記入方法

    確定申告書の第一表に、基礎控除額を記入するだけでOKです。基礎控除は、所得2,500万円以下であれば誰でも受けられる控除ですが、記入漏れがあると控除が適用されないので注意しましょう。

    確定申告書 第一表「基礎控除」の記入例

    基礎控除額を確認するには? – 確定申告書の記入方法

    確定申告書を手書きで作成する場合は、自分で基礎控除額を調べる必要があります。申告書の第一表を取り出し、ひとまず下図左側の「所得金額等」の欄まで記入しましょう。すると「合計所得金額」がわかるので、それをもとに基礎控除額を確認すればOKです。

    STEP1
    合計所得金額を確認する
    STEP2
    基礎控除額を確認する
    合計所得金額の記入欄 – 確定申告書第一表

    ちなみに、会計ソフトやe-Taxで確定申告書を自動作成する場合は、基礎控除額を自分で調べる必要はありません。システムが自動で記入欄を埋めてくれるので、とくに操作などは不要です。

    所得が104万円以下なら確定申告は不要?

    専業の個人事業主であれば、所得が基礎控除に収まっていれば確定申告をする義務はありません。所得が基礎控除に収まっていれば「課税される所得」がなくなり、所得税額も0円になるからです。

    国税庁の説明によると、確定申告をしなければならないのは「その年分の所得金額の合計額が所得控除の合計額を超える場合」等です。最低でも基礎控除の104万円は適用できるので、所得104万円以下なら申告義務はありません。

    引用

    確定申告をする必要がある方:その年分の所得金額の合計額が所得控除の合計額を超える場合で、その超える額に対する税額が、配当控除額と年末調整の際に控除を受けた住宅借入金等特別控除額の合計額を超える人は、確定申告をする必要があります。…(略)…

    確定申告をする必要のある人 – 国税庁

    【過去の年分】確定申告不要ラインの目安まとめ

    ちなみに、令和6年分(2024年分)以前は、基礎控除額が一律48万円でした。そのため「所得48万円以下なら確定申告の義務がない」というルールでしたが、令和7年分以降は段階的に引き上げられています。

    基礎控除額(最大) 確定申告が不要になる所得の目安
    2024年分(令和6年分)以前 48万円 所得48万円以下
    2025年分(令和7年分) 95万円 所得95万円以下
    2026年分(令和8年分) 104万円 所得104万円以下

    義務でなくても確定申告はしておいた方がいい!

    前述の通り、所得が基礎控除に収まっていれば確定申告をする義務を負いません。しかし、時間があれば確定申告しておくことをおすすめします。確定申告を行わないことによって、住民税の申告が必要になる場合もあります。

    所得が低い年に確定申告をすると、払いすぎた税金が返ってきたり、国民健康保険料の納付額が抑えられることがあります。また、毎年きちんと帳簿づけをして、それに基づいて確定申告をすることを習慣にしておけば、万が一税務調査が入った際も安心です。

    まとめ

    基礎控除は、合計所得金額が2,500万円超の高所得者を除き、すべての納税者が受けられる所得控除です。基礎控除の金額は、所得に応じて段階的に変化し、所得が多いほど控除額は少なくなります。

    基礎控除の重要ポイント

    • 所得税を算出する際は、所得から基礎控除額を差し引いて計算する
    • 他の所得控除と同様、確定申告書への記入漏れがあると控除は受けられない
    • 住民税の控除額は原則43万円で、こちらは申告や計算の必要がない

    基礎控除額の早見表【2026年分・2027年分】

    合計所得金額(年間) 基礎控除額(所得税) 基礎控除額(住民税)
    ~489万円 104万円 43万円
    489万円超~655万円 67万円 43万円
    655万円超~2,350万円 62万円 43万円
    2,350万円超~2,400万円 48万円 43万円
    2,400万円超~2,450万円 32万円 43万円
    2,450万円超~2,500万円 16万円 29万円
    2,500万円超 0円 0円

    基礎控除額は、所得税と住民税で大きく異なります。所得税では「104万円〜16万円」の範囲で6段階の変化があります。住民税は「43万円・29万円」の2段階です。所得2,500万円を超えると、所得税・住民税ともに基礎控除は適用されません。

    基礎控除額の早見表【2028年分以降】※ 特例なしの場合

    合計所得金額(年間) 基礎控除額(所得税) 基礎控除額(住民税)
    ~132万円 99万円 43万円
    132万円超~2,350万円 62万円 43万円
    2,350万円超~2,400万円 48万円 43万円
    2,400万円超~2,450万円 32万円 43万円
    2,450万円超~2,500万円 16万円 29万円
    2,500万円超 0円 0円

    2028年分以降は物価スライド制が導入され、消費者物価指数の変動に応じて基礎控除額が調整される見込みです(詳しい計算方法などは未定)。上表の金額は、あくまで物価調整前の基準額です。

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