いつから適用?主な税制改正の適用開始を整理!【2019年分・2020年分】

更新日: 2020/07/28 投稿日: 2020/02/18
いつから適用?主な税制改正の適用開始を整理!【2019年分・2020年分】

税金の制度が改正されたら、その改正が「いつから適用開始されるのか」をきちんと知っておく必要があります。本記事では、2019年分と2020年分とを混同しなくてすむように、適用開始のタイミングに焦点を当てて整理しました。

INDEX

目次

    2019年分と2020年分の主な税制改正を整理

    主な税制改正について、その時期と内容を以下のようにまとめました。たとえば、2019年分(令和元年分)に適用される所得税の税制改正は、2020年(令和2年)2月17日~4月16日に行う確定申告に反映されます。

    主な税制改正について

    2019年分に適用 2020年分に適用
    確定申告期間 2020年2月17日~4月16日 2021年2月16日~3月15日
    改正内容
    • 消費税率が10%に
    • 住宅ローン控除が3年延長
    • ふるさと納税の見直し
    • 源泉徴収票が添付不要に
    • 青色申告特別控除が3段階に
    • 基礎控除額が10万円アップ
    • 配偶者控除などの要件緩和
    • 給与所得控除が10万円ダウン
    • 寡婦(夫)控除の見直し(予定)

    2019年分(令和元年分)については、消費税が上がって10%となり、新たに軽減税率も導入されました。元号が令和に変わった年でもあります。確定申告書も所得控除の配置が変わるなど、わずかながら様式が新しくなりました。
    >> 令和元年分以降用の確定申告書について

    2020年分は、各種控除についてかなり重要な改正があったので、気になっている人も多いでしょう。ただしこの改正が適用されるのは、来年行う確定申告です。2020年が終わってからの話なので、それほど焦る必要はありません。

    【2019年分】主な税制改正の概要

    2019年分から適用が開始される税制改正のうち、主要なものは以下の4つです。とくに消費税率が最大の変更点です。

    • 消費税率が10%に引き上げられ、軽減税率8%が導入された
    • 住宅ローン控除の期間が3年延長された
    • ふるさと納税の指定制度が導入された
    • 源泉徴収票が確定申告書に添付不要になった

    消費税の増税と軽減税率の導入

    2019年10月1日から、消費税が10%と8%の複数税率となりました。これにともない、消費税の確定申告を行う課税事業者は、あらかじめ帳簿に税率の区分記載をしておき、その帳簿から申告書に転記するのが基本となりました。

    また、課税事業者が仕入税額控除を受けるための要件も変わり、帳簿や請求書等の保存において、税率の区分記載が必要になりました。なお、免税事業者であれば帳簿の区分記載は不要ですが、請求書等の発行にあたっては区分記載をしたほうがよいでしょう。

    住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)が3年間の延長

    住宅を消費税率10%で取得し、なおかつ2020年12月31日までに入居した場合に限り、住宅ローン控除の期間が3年延長されます(10年→13年)。消費税の引き上げによる影響を考慮して導入された、あくまで一時的な措置です。

    ふるさと納税の対象となる自治体は、総務大臣が指定することに

    2019年6月1日に、ふるさと納税指定制度が導入されました。総務大臣の指定する団体に寄付した分しか、控除が受けられなくなったのです。指定対象外となった自治体や、指定期間が限定された自治体については、総務省サイトの該当ページからご覧いただけます。

    確定申告の際、源泉徴収票の添付が不要に

    2019年分の確定申告から、源泉徴収票の添付が不要になりました。確定申告を行う本人には、自宅等での保管義務もありません。ただし、確定申告書を作成する際にはこれを見ながら行うことになるので、すぐには捨てないようにしましょう。

    【2020年分】主な税制改正の概要

    2020年分から適用が開始される税制改正では、主に各種控除の金額や要件が変わりました。この変更は、来年(2021年)に行う確定申告から適用されます。

    • 青色申告特別控除の金額が、3段階に変更される
    • 基礎控除額が10万円アップする
    • 配偶者控除などの要件が緩和された
    • 給与所得控除が10万円ダウンする
    • 寡婦(夫)控除の見直し

    基礎控除額の引き上げなど、かなり重要度の高い変更が含まれています。所得にかかる税金や社会保険料の金額など、広範な影響があります。

    複式簿記で青色申告をしている個人事業主にとっては、青色申告特別控除の金額変更が最重要トピックです。これまで通り65万円の控除を受けるためには、「電子申告をする」などの新しい要件を満たす必要があります。
    >> 青色申告特別控除の変更点

    2019年分の細かい改正点について

    今年行う確定申告については、そのほかの細かい改正点が気になる人もいるかと思います。とはいえ、すべて取り上げていくときりがないので、いくつかピックアップしてご紹介します。関係なさそうであれば、読み飛ばして構いません。

    • 自動車税の税率が引き下げられた(恒久的な措置)
    • 自動車取得税が廃止となった
    • 自動車税、軽自動車税に環境性能割が導入された
    • NISA(少額投資非課税制度)の期間が5年延長される
    • 仮想通貨の取得価額について「総平均法」が法定評価方法になった

    自動車税率の引下げは、恒久的な減税という意味では重要な改正です。ただ、金額的には最大でも4,500円の減税なので、それほどインパクトはありません。申告や納付の手続きもこれまで通りですし、実は納税者側はあまり意識しなくてよい項目です。

    NISAで投資できる期間が、元々は2023年末までの予定でしたが、2028年末まで延長されます(つみたてNISAも5年間延長され、こちらは2042年末まで)。ジュニアNISAは、当初の期限通り、2023年末をもって新規口座が開設できなくなります。

    まとめ

    2019年分の税制改正は、消費税に関する変更が最も大きいです。この改正は、今年(2020年)行う確定申告から適用が開始されました。とはいえ、個人事業主には免税事業者も多く、免税事業者はそもそも消費税を申告・納税する必要がありません。

    2019年分の所得税と消費税の確定申告時期は、新型コロナの影響で延長され、それぞれ以下のようになりました。

    2020年に納付する所得税と消費税の申告時期(2019年分)

    所得税の確定申告については、今年は面倒な改正点はないので、例年通りに確定申告をすれば基本的には問題ありません。

    消費税の確定申告をするには、あらかじめ帳簿の区分記載が必要となりました。課税事業者は、2019年10月1日以降に生じた取引について、区分記載がされているか確かめておきましょう。ただし当然ながら、免税事業者なら消費税の確定申告は不要です。

    なお、2019年分については、新型コロナの影響で申告が困難であった場合は、すでに期限は過ぎていますが柔軟に対応をしてもらえます。
    >> 個人事業の消費税 – 免税事業者と課税事業者について
    >> 2020年(令和2年)の確定申告期限が延長!

    来年(2021年)の確定申告について

    2020年分の税制改正においては、基礎控除額の引き上げなど、所得税に関して大きな変更がありました。とはいえ、それは今年行う所得税の確定申告には関係ありません。来年(2021年)に行う確定申告に向けて、いまから少しずつ準備をすればOKです。

    なお、来年の確定申告から青色申告に切り替えたい場合は、今年の4月16日までに「青色申告承認申請書」を税務署に提出する必要がありました。しかし、新型コロナの影響で、まだ確定申告すらできていない場合は、その旨を記載して2019年分の確定申告書と同時に提出すれば、まだ間に合う可能性があります。
    >> 個別指定による期限延⻑手続に関するFAQ – 国税庁