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ICカードリーダーなしで電子申告できる?スマホで代用する方法など

更新日: 2021/10/05 投稿日: 2021/06/18
ICカードリーダーなしで電子申告できる?スマホで代用する方法など

個人事業主向けに、マイナンバーカード読み取り用のICカードリーダーを使わずに、電子申告する方法を説明します。わざわざカードリーダーを買わなくても、電子申告は可能です。

INDEX

目次

    ICカードリーダーの要否【方法別まとめ】

    個人事業主の電子申告において、主な方法は下記の5つです。本記事では、それぞれの方法における「ICカードリーダーの要否」について説明します。

    1. 確定申告書等作成コーナーからマイナンバーカード方式で電子申告する
    2. 確定申告書等作成コーナーからID・パスワード方式で電子申告する
    3. 市販の会計ソフトから電子申告する
    4. 市販の会計ソフトで作ったデータを「e-Taxソフト(WEB版)」で送信する
    5. 市販の会計ソフトで作ったデータを「e-Taxソフト」で送信する

    ※「確定申告書等作成コーナー」は国税庁のウェブサイト

    結論から言うと、どの方法でも「ICカードリーダーがぜったい必要!」ということはありません。

    マイナンバーカード ICカードリーダー
    ①確定申告書等作成コーナー
    マイナンバーカード方式
    必須 基本は必要*
    ②確定申告書等作成コーナー
    ID・パスワード方式
    いらない いらない
    ③市販の会計ソフト 必須 スマホで代用可能
    ④e-Taxソフト(WEB版) 必須 スマホで代用可能
    ⑤e-Taxソフト 必須 基本は必要*

    * Windows + Androidならスマホで代用可能

    スマホでICカードリーダーを代用する場合は、スマホがマイナンバーカード読取に対応していることが前提。主な対応機種は、7以降のiPhoneや、2010年代後半以降に発売されたGalaxy・Xperia・AQUOSなど。

    ここからは、上記5つの方法について、ICカードリーダーなしで電子申告ができる条件などを説明します。

    ① 確定申告書等作成コーナー(マイナンバーカード方式)

    マイナンバーカード ICカードリーダー
    必須 基本は必要
    (Windows + Androidなら不要)
    • 作成コーナーでは、申告データの作成から送信まで完結できる
    • 「マイナンバーカード方式」と「ID・パスワード方式」の認証方式がある
    • 「マイナンバーカード方式」だとカードは必須だがリーダーは代用可能
    • 代用できるのは、WindowsとAndroidのペアを使う場合のみ
    • Androidスマホはカード読み取りの対応機種であることが前提

    >> マイナンバーカード方式とID・パスワード方式の違い

    WindowsパソコンとAndroidスマホのペアなら、スマホでマイナンバーカードを読み取れます。具体的には「JPKI利用者ソフト」という無料ソフトを使って、パソコンとスマホをBluetooth接続します。(Macパソコン・iPhoneは未対応)

    対応のスマホがICカードリーダーの代わりになる

    >> スマホをカードリーダーとして使う方法の詳細

    ちなみに、確定申告書等作成コーナーはスマホからもアクセスできますが、スマホから電子申告までできるのは会社員(給与所得雑所得しかない人)だけです。個人事業主が電子申告をする際は、パソコンからアクセスしましょう。

    ② 確定申告書等作成コーナー(ID・パスワード方式)

    マイナンバーカード ICカードリーダー
    いらない いらない
    • 作成コーナーでは、申告データの作成から送信まで完結できる
    • 「マイナンバーカード方式」と「ID・パスワード方式」の認証方式がある
    • 「ID・パスワード方式」ではカードを使わないためカードリーダーも不要
    • 「ID・パスワード方式」は、税務署で事前手続きを済ませれば利用可能

    >> マイナンバーカード方式とID・パスワード方式の違い

    「ID・パスワード方式」は、マイナンバーカードなしで電子申告ができる唯一の手段です。マイナンバーカードを使わないので、もちろんICカードリーダーも必要ありません。

    「ID・パスワード方式」で電子申告をするには、税務署で事前手続きを行う必要があります。簡単な手続きなので、早ければ5分程度で済みます。(過去に税務署のパソコンで確定申告をしたことがある人は、すでに手続きが済んでいる場合もあります)

    ③ 市販の会計ソフト

    マイナンバーカード ICカードリーダー
    必須 スマホで代用可能
    (方法はソフトによって異なる)
    • 大手の会計ソフトなら、申告データの作成から送信まで完結できる
    • データ送信はパソコン or スマホアプリで行う(ソフトによって異なる)
    • PCで送信する際、Bluetooth接続したスマホでカードを読み取れる場合も
    • スマホから送信する場合は、スマホでそのままカードを読み取る

    大手クラウド会計ソフトの対応状況は下記のとおりです。基本的に、対応機種のスマホを持っていれば、ICカードリーダーがなくてもなんとかなります。

    大手ソフトの対応状況【ICカードリーダーの要否】

    マイナンバーカード ICカードリーダー
    弥生 必須 基本は必要
    (Windows + Androidなら不要)
    freee 必須 スマホアプリから申告すれば不要
    マネーフォワード 必須 スマホアプリから申告すれば不要

    弥生

    現状「やよいの白色申告 オンライン」と「やよいの青色申告 オンライン」は、パソコンからの電子申告にのみ対応しています。Windowsユーザーなら、前述した「作成コーナー」の場合と同様に、Androidスマホでマイナンバーカードを読み取れます。

    freee

    freee会計」では、パソコンとスマホアプリの両方から電子申告ができます。スマホアプリから申告する際は、スマホでマイナンバーカードを読み取るので、ICカードリーダーは不要です。なお、パソコンから電子申告をする場合はICカードリーダーが必要です。

    マネーフォワード

    現状「マネーフォワード クラウド確定申告」は、スマホアプリからの電子申告にのみ対応しています。マイナンバーカードはスマホで読み取るので、ICカードリーダーは必要ありません。

    ④ e-taxソフト(WEB版)

    マイナンバーカード ICカードリーダー
    必須 スマホで代用可能
    (バーコード認証 or Bluetooth接続)
    • 「e-Taxソフト(WEB版)」は国税庁のウェブサービス
    • 会計ソフトで作った申告データを取り込んで、国税庁に送信できる
    • 会計ソフト内で電子申告を完結できる場合は使う必要がない
    • 送信時にマイナンバーカードが必須だが、リーダーはスマホで代用可能

    e-Taxソフト(WEB版)の場合、スマホでICカードリーダーの代用をする方法は2つあります。これから利用するなら「2次元バーコード認証」のほうが手軽です。

    2次元バーコード認証
    による代用
    QRコードでペアリングしたスマホでカードを読み取る
    MacやiPhoneも含め、幅広いデバイスで利用可能
    Bluetooth接続
    による代用
    Bluetooth接続をしたスマホでカードを読み取る
    Windowsパソコン + Androidスマホのペアのみ利用可能

    ※どちらも対応機種のスマホを使うことが前提

    2次元バーコード認証

    e-Taxソフト(WEB版)では、パソコン画面に表示したQRコードをスマホで読み取ることで、パソコンとスマホをペアリングできます。ペアリングしたスマホでマイナンバーカードを読み取れば、e-Taxソフト(WEB版)から電子申告ができる仕組みです。

    【e-Tax】2次元バーコード認証の流れ(QRコード)

    Bluetooth接続

    前述した「確定申告書等作成コーナー」と同様に、パソコンとBluetooth接続したスマホでマイナンバーカードを読み取ることもできます。ただ、MacやiPhoneでは利用できないうえ、2次元バーコード認証と比べると準備が少し面倒です。

    ⑤ e-Taxソフト

    マイナンバーカード ICカードリーダー
    必須 基本は必要
    (Windows + Androidなら不要)
    • 「e-Taxソフト」は、Windowsパソコン専用のインストール型ソフト
    • 使い勝手が悪く、わざわざ使用するメリットはほとんどない
    • 会計ソフト等で作った申告データを取り込んで、国税庁に送信できる
    • 一応、e-Taxソフト内で申告データを作って送信することもできる

    e-Taxソフトから電子申告をする際には、前述した「確定申告書等作成コーナー」と同様に、Bluetooth接続をしたスマホでマイナンバーカードを読み取れます。ただ、こちらも利用できるのはAndroidスマホに限られます。

    まとめ

    「ID・パスワード方式」の場合を除けば、個人事業主の電子申告にはマイナンバーカードが必須です。一方、ICカードリーダーは、条件がそろえばスマホで代用できます。対応機種のスマホを使うことが前提)

    マイナンバーカード ICカードリーダー
    ①確定申告書等作成コーナー
    マイナンバーカード方式
    必須 基本は必要*
    ②確定申告書等作成コーナー
    ID・パスワード方式
    いらない いらない
    ③市販の会計ソフト 必須 スマホで代用可能
    ④e-Taxソフト(WEB版) 必須 スマホで代用可能
    ⑤e-Taxソフト 必須 基本は必要*

    * Windows + Androidならスマホで代用可能

    この中で少し特殊なのは、作成コーナーを「ID・パスワード方式」で利用する方法です。この場合は、そもそもマイナンバーカードが不要なので、ICカードリーダーも必要ありません。ID・パスワード方式は、税務署で手続きを済ませると利用可能になります。

    ちなみに、ICカードリーダーは家電量販店やAmazonなどで普通に購入できます。価格も2,000~3,000円程度のものからあり、決して高いわけではありません。本記事で説明した方法が面倒そうなら、買ってしまうのもアリです。