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インボイス制度に向けて免税事業者がすべきこと

更新日: 2021/09/09 投稿日: 2021/09/14
インボイス制度に向けて免税事業者がすべきこと

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目次

    インボイス制度って?

    2023年10月1日から「インボイス制度」がスタートします。これ以降は、世の中に「適格請求書(インボイス)」という様式の請求書が出回り始めます。

    適格請求書とは?

    • 税務署の承認を受けた「適格請求書発行事業者」だけが発行できる請求書
    • 「適格請求書発行事業者」になれるのは、消費税の課税事業者だけ
    • 免税事業者は「適格請求書発行事業者」になれない
    • したがって、免税事業者は適格請求書を発行できない

    >> 消費税の免税事業者・課税事業者って?

    インボイス制度の導入後、課税事業者は仕入先などから「適格請求書」を受け取らないと節税面で損をします。適格請求書のない取引については、従来のように消費税の仕入税額控除を適用できなくなるためです。

    免税事業者 課税事業者
    適格請求書 どちらを受け取っても
    変わらない
    仕入税額控除を適用できる
    普通の請求書 仕入税額控除を適用できない

    免税事業者は適格請求書を発行できないので、課税事業者からすれば「免税事業者にお金を払う = 節税面で損をする」ということになります。結果として、インボイス制度の導入後、課税事業者は免税事業者との取引を避けるおそれがあります。

    インボイス制度の要点を分かりやすく!【免税事業者のインボイス特集】

    やること① 課税事業者になるか検討する

    免税事業者はまず、今後も免税事業者のままでいるか、課税事業者になるべきか検討しましょう。

    免税事業者のままでいる 課税事業者になる
    • 消費税の申告・納付は引き続き不要
    • 課税事業者との取引が困難になるかも
    • 消費税の申告・納付が必要になる
    • 課税事業者とも問題なく取引ができる

    ケース① 主な顧客が「一般消費者」の場合

    一般の消費者を相手にする飲食店や小売店は、免税事業者のままでも問題ないでしょう。ただ、ビジネス関連の客層(「領収書ください」と言われるようなケース)は減る可能性があるので、その割合が高い場合は注意が必要です。

    インボイス制度においては、レシートや領収書も「適格請求書」の代わりになりえる。課税事業者の飲食店や小売店は、インボイス制度に対応したレシート等(適格簡易請求書)を発行することが想定される。

    ケース② 主な顧客が「免税事業者」の場合

    個人事業主や小規模法人を相手にする事業者は、顧客の動向に注意が必要です。インボイス制度をきっかけに、顧客が課税事業者になる可能性もあるので、その場合は自分も課税事業者になることを検討しましょう。

    ケース③ 主な顧客が「課税事業者」の場合

    課税事業者との取引が多い場合は、自分も課税事業者にならないと厳しいかもしれません。値引対応や新規顧客の開拓など、免税事業者のままできる対策もありますが、いずれにしてもメリット・デメリットを慎重に比較する必要があります。

    免税事業者はどうなる?インボイス制度の影響まとめ

    やること②「適格請求書発行事業者」の登録申請をする

    免税事業者のままでいるなら、インボイス制度に関して必要な手続きは一切ありません。一方、課税事業者になる場合は、2023年3月31日までに「適格請求書発行事業者」の登録申請をしましょう。

    免税事業者のままでいる場合 課税事業者になる場合
    必要な手続きはない 適格請求書発行事業者の
    登録申請をしましょう

    インボイス制度のスタート(2023年10月1日)と同時に「適格請求書発行事業者」になるには、2023年3月31日までに申請が必要です。この申請は、2ページ構成の申請書を税務署に出すだけなので、難しくはありません。
    「適格請求書発行事業者」の登録申請について

    なお、本来は「課税事業者になってから、適格請求書発行事業者になる」という順番ですが、2023年は特例的に手続きをまとめられます。したがって、別途で「課税事業者になる手続き」をする必要はなく、適格請求書発行事業者の登録申請だけすればOKです。