持続化補助金のコロナ特別枠【個人事業主向け】

更新日: 2020/07/27 投稿日: 2020/06/24
持続化補助金のコロナ特別枠【個人事業主向け】

「持続化補助金」は、申請要件を満たし、審査に通過した人だけが受け取れるお金です。使いみちがあらかじめ限定されるものの、貸付ではないので返済義務はありません。なお、名称が「持続化給付金」と似ていますが、まったくの別物です。

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目次

    「コロナ特別対応型」- 即時支給の特例あり!

    持続化補助金は、小規模事業者が行う販路開拓などの“取り組み”を支援する制度です。取り組みにかかった経費の一部が補助されます。今回、新型コロナの影響を乗り越えるため、新たに「コロナ特別対応型」の申請枠(=特別枠)が設けられています。

    この補助金は、必ず「商工会」か「商工会議所」のどちらかを経由して、助言や指導を受けながら申請する決まりです。自分一人ですべての申請手続きを完結させることは、そもそも不可能です。よって、本記事では概要をざっくりと紹介していきます。

    小規模事業者持続化補助金(特別枠)の概要

    単独で申請する事業者の場合
    取り組みの類型 A:サプライチェーンの毀損への対応(製品開発など)
    B:非対面型ビジネスモデルへの転換(EC販売など)
    C:テレワーク環境の整備
    補助上限額 100万円
    補助率 A:2/3(約67%)
    B:3/4(75%)
    C:3/4(75%)
    主な申請要件 ・小規模事業者である(=商業なら従業員が5人*以下)
    ・補助対象経費の1/6以上が、類型A~Cのどれかに当てはまる
    ・経営計画に基づいた地道な販路開拓等の取り組みである
    ・商工会か商工会議所の支援を受けながら取り組みを行う
    応募締切日 第3回:2020年8月7日(金)
    第4回:2020年10月2日(金)
    ※第1回と第2回は終了
    支給時期 一連の取り組みが完了した後
    ただし「概算払いによる即時支給」の特例あり

    *専従者やアルバイトなどは、この人数にカウントしない

    コロナ特別枠の目玉は「概算払いによる即時支給」の特例です。通常であれば、補助金が支給されるのは、取り組みがすべて完了した後です。しかし、この特例が適用されると、直ちに「交付決定額の50%」が受け取れます。

    ただし、即時支給を受けるには「売上が前年同月比などで20%以上減少している」という別の要件を満たす必要があります。といっても「持続化給付金」の要件が「売上が50%以上減少」であることを踏まえれば、比較的ゆるい要件と言えます。

    第一回公募(特別枠)の採択率は81.6%!

    中小企業庁によれば、第一回の応募締切日までに、全国で6,744の申請があり、うち5,503が採択されました。今回の採択率は約81.6%です。補助金の種類によっては、採択率が50%を下回ることもあるので、いまのところ採択率は高めと言ってよいでしょう。

    使いみちの制約など

    持続化補助金は、何にでも自由に使ってよいお金というわけではありません。申請の際にきちんと「経営計画書」を提出し、審査に通った後は、その計画通りに支出をしなくてはなりません。そのため、以下のように様々な制約があるのです。

    持続化補助金(特別枠)の主な制約

    • 銀行振込で払った経費でないと、原則として補助を受けられない
    • 取り組みの内容などを変更したいときは「変更承認申請」を行う
    • 一連の取り組みが完了したら「実績報告書」などを期日までに提出する
    • 実績報告書などをきちんと提出しないと、補助金が受け取れない
    • 補助を受けて購入した財産については、承認なしに処分できない場合がある
    • 帳簿や証拠書類を5年間は保存しておかなくてはならない
    • 完了から1年後の状況について「事業効果等状況報告」 を行う義務がある

    ちなみに通常枠の場合は、さらに厳しい制約があります。たとえば「交付決定通知」を受け取る以前の経費については、原則として補助が受けられません。

    支給までの大まかな流れ

    持続化補助金を受け取るにあたって、地域の商工会か商工会議所による支援は必須です。これは受給要件の一つでもあります。支援がないと、申請書すらそろいません。いきなり補助金事務局に問い合わせるのではなく、まずは地域の商工会等に相談をしましょう。

    申請までの流れ

    持続化補助金を申請するまでの流れ

    申請書は以下のページからダウンロードできます。事前にざっと目を通しておくと、相談もスムーズです。また、即時支給の特例を利用する場合は、申請時に「市区町村が発行した売上減少証明書」が必要なので、役所での手続きも並行して進めておきましょう。
    >> 申請関係書類一覧 – 全国商工会連合会
    >> 申請書式ダウンロード – 日本商工会議所

    申請から支給までの流れ

    持続化補助金の申請から支給までの流れ

    通常は「補助金確定通知」が届いて初めて補助金の請求ができます。一方、コロナ特別枠において、即時支給の特例が適用された場合は、交付決定額の50%がすぐに入金されます。もちろん残りの50%も、通常どおり後で請求できます。

    審査のポイント

    補助金は、要件を満たして申請しても、審査に受からないと支給されません。審査は「基礎審査」と「加点審査」の2段階に分かれています。基礎審査で要件に合わない事業者がふるいにかけられ、加点審査において総合評価の高い事業者から順に採択されます。

    基礎審査のポイント(簡易版)

    • 必要な提出資料がすべて提出されていること
    • 申請要件を満たしていること
    • 取り組みを実行する能力を持っていること
    • 小規模事業者が主体的に活動し、その技術等を基にした取り組みであること

    加点審査のポイント(簡易版)

    • 新型コロナの影響を乗り越えるための取り組みとして適切か
    • 類型A~Cの一つ以上に関する取り組みであるか

    個人事業主だからといって、審査に通らないということはありません。全国商工会連合会などが公表している「採択者一覧」の資料を見ても、個人事業主の採択実績は少なくないようです。第一回の採択者数は5,503でしたが、うち法人番号の記載がない採択者(≒ 個人事業主)数は1,978でした。

    まとめ

    持続化補助金の申請をするには、地域の商工会か商工会議所に、まず相談する必要があります。事業者の所在地によって管轄が異なるので、確認しておきましょう。なお、商工会と商工会議所の管轄区域が重なることは基本的にありません。

    商工会 商工会議所
    ・主に町村を管轄
    ・都道府県ごとに「連合会」がある
    ・連合会のページに一覧などがある
    ・原則として市を管轄
    ・市名などで検索すると早い
    ・支部や支所がある場合も
    商工会WEBサーチ 商工会議所検索

    ※商工会が市の一部を管轄する場合も多い

    この補助金を利用できるのは、小規模事業者に限られます。法律上、従業員数が以下の表に当てはまる法人・個人を、小規模事業者といいます。なお、事業専従者やアルバイトなどは、「常時使用する従業員の数」には含まれません。

    常時使用する従業員の数
    商業・サービス業 5人以下
    宿泊業・娯楽業 20人以下
    製造業その他 20人以下

    持続化補助金の「事業再開枠」について

    通常枠と特別枠の他に「事業再開枠」という申請枠もあります。これは、特別枠よりもさらに使いみちが限定され、感染防止対策費(消毒、清掃、飛沫対策のアクリル板など)しか補助されません。その代わり、補助率は100%で、特別枠との併用もできます。