個人事業主やフリーランス向けに、国民年金のスマホアプリ納付を解説します。2023年2月から、PayPay・d払い・au PAYなどのQRコード決済アプリで国民年金保険料を納められるようになりました。ただ、基本的にアプリのポイントは付きません。
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国民年金保険料をQRコード決済アプリで納められる!
2023年2月20日から、スマホ決済アプリ(QRコード決済アプリ)で国民年金を納められるようになりました。ただし、スマホアプリで国民年金を納めても、アプリのポイントは付与されません。
具体的な支払い方法は、アプリによって下記のように異なります。PayPay・d払い・au PAYで国民年金の保険料を納める場合は、必ず「チャージ残高」から支払う必要があります。
たとえば、PayPayには「チャージ払い」のほかにも、「PayPayクレジット」や「クレジットカード払い」などの支払い方法があります。しかし、国民年金保険料を納付する際には「チャージ払い」しか利用できないので注意しましょう。
国民年金のスマホアプリ納付でポイントはつく?
QRコード決済アプリで国民年金保険料を納付しても、アプリにポイントは付きません。ただし「au PAY」なら、紐付けるクレジットカードによっては、カードのほうでポイントをゲットできます。
「au PAY」では、一部のクレジットカードで残高をチャージすると、クレカ側にポイントが付きます。例えば「au PAYゴールドカード、セゾンカード、エポスカード」なら、残高チャージの際にカードのほうにポイントが付与されます。
「PayB」で国民年金を支払う場合に、支払元のクレジットカードにポイントが付与されるかどうかは今のところ不明です。PayBのほか「楽天カード」などの主要なカード発行会社数社にも問い合わせましたが、PayBを介した支払いでのポイント付与については、いずれも明確な回答が得られませんでした。
ちなみに、PayPayも「PayPayカード」で残高チャージができますが、PayPayへのチャージはポイント付与の対象外です。また、d払いはそもそもクレカでの残高チャージに対応していません。
スマホアプリ納付では「2年前納」ができない
国民年金には、まとめて前払いすると保険料がおトクになる「前納割引制度」があります。通常は「半年分・1年分・2年分」の前払いが可能ですが、スマホアプリ納付の場合は最もおトクな2年分の前払いを選択できません。
スマホアプリ納付とコンビニ納付には「一度に30万円まで」という納付上限があります。そのため、納付額が30万円を超える2年前納は利用できないわけです。ちなみに、国民年金保険料を節約したいなら、口座振替で2年分を前納するのが最もおトクです。
まとめ – スマホアプリ納付に切り替えるべき?
2023年2月から「PayPay・d払い・au PAY」などのPay払いアプリで国民年金を納められるようになりました。既存の主要な納付方法と比較すると、以下のような特徴があります。
すでに口座振替やクレジットカードで納付している人は、わざわざスマホアプリ納付に切り替えるメリットがありません。スマホアプリ納付では、納付のたびに操作が必要になるうえ、前納割引制度を最大限に活用できなくなってしまいます。
なお、上表の右から2番目のクレカ納付をするには「国民年金保険料クレジットカード納付(変更)申出書」を年金事務所へ事前に提出しておく必要があります。
コンビニや金融機関の窓口で納付している人は、スマホアプリ納付に切り替えることで便利になります。届いた納付書のバーコードを読み取るだけで、自宅から国民年金保険料を納められます。ただし、2年前納はできないので注意しましょう。