「FREENANCE(フリーナンス)」と「GMOフリーランスファクタリング」は、どちらもGMOグループの「GMOクリエイターズネットワーク」が運営するファクタリングサービスです。どのような違いがあるのか、わかりやすくまとめました。
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目次
FREENANCE・GMOフリーランスの比較
「FREENANCE(フリーナンス)」と「GMOフリーランスファクタリング」は、オンライン完結型のファクタリングサービスです。ネットから申し込んで、最短即日で売掛金を現金化できます。
「FREENANCE」と「GMOフリーランス」の比較
FREENANCE(フリーナンス) | GMOフリーランスファクタリング | |
---|---|---|
利用者 | 個人事業主・法人 | 個人事業主・法人 |
業種 | 業種の制限なし | WEB・ITクリエイター |
アカウント | 必要(無料) | 不要 |
2社間手数料 | 3%~10% | 一律9.5% |
3社間手数料 | 非公開 | 取扱なし |
調達可能額 | 1万円~申請上限なし | |
業歴 | 3ヶ月以上 | 非公開 |
審査スピード | 最短30分 | |
審査時の面談 | 基本不要 (必要ならZoomで) |
不要 |
後日の支払い | 基本、手続き不要 | 指定口座へ振り込む |
償還請求権 | なし ノンリコース |
なし ノンリコース |
主な必要書類 |
|
|
付帯サービス | あり | なし |
FREENANCE | GMOフリーランス |
「FREENANCE(フリーナンス)」は、手数料「3%~」と割安です。利用実績に応じて、手数料が安くなります。アカウント登録が必要ですが、作業時間は10分程度なので、それほど手間はかかりません。
「GMOフリーランスファクタリング」は、単発のファクタリングでも手軽に行えるのが魅力です。ただ、手数料が割高な上に、利用実績に応じて安くなることもありません。
「FREENANCE 即日払い」の特徴
- 手数料が「3%~」と割安
- 自動で処理が進むので、手間がかからない
- 最高5,000万円補償の保険が無料付帯する
「FREENANCE(フリーナンス)」のファクタリングには、原則として「フリーナンス口座」を使用します。この口座は、FREENANCEに登録すれば無料で開設できます。
マイページで必要書類などをアップロードしたら、あとは自動的に手続きを進めてくれます。ですので、「審査~入金~後日の支払い」に関して、ユーザーは基本何もしなくてOKです。
- 「フリーナンス口座」とは?
- 無料で使える振込専用の口座。「審査~入金~後日の支払い」を自動で処理してもらうには、ふだんの売上や報酬をこの口座で受け取る必要がある。なお、一般の銀行口座でもFREENANCEのファクタリングは利用できるが、その場合は手数料が割高になり、後日の支払いも自分で行う必要がある。
ファクタリングのサービス以外にも、無料付帯の保険サービスや、有料で任意加入できるサービスなどが用意されています。弱い立場のフリーランスにとって、心強い味方と言えるでしょう。
FREENANCE(公式)
「GMOフリーランスファクタリング」の特徴
- 手数料が「一律9.5%」と、わかりやすい
- アカウント登録が不要なので、単発でも利用しやすい
- 必要書類が少なめ
「GMOフリーランス」は、公式サイトの「即日払いお申し込みフォーム」から直接申し込めます。ただ、2回目以降も個人情報などをいちいち入力し直すことになるので、その点はちょっと面倒です。
ファクタリング利用後は、取引先から売掛金を回収し、GMOフリーランスへ引き渡します。無事に引き渡すまで、事業主がしっかり売掛金を管理する必要があります。これを怠った場合、契約違反となるため注意しましょう。
① 利用可能な事業者
FREENANCE | GMOフリーランス | |
---|---|---|
利用者 | 個人事業主・法人 | 個人事業主・法人 |
業種 | 業種の制限なし | WEB・ITクリエイター |
「GMOフリーランス」は、クリエイター向けのサービスです。さらに、いまのところは「WEB・IT分野」のクリエイターに限定されています。
② 手数料 – 2社間・3社間
FREENANCE | GMOフリーランス | |
---|---|---|
2社間手数料 | 3%~10% | 一律9.5% |
3社間手数料 | 非公開 | 取扱なし |
「FREENANCE」は、取引先へ通知しない「2社間ファクタリング」が基本です。手数料は「3%~10%」の範囲で、FREENANCE内での「与信スコア(=ユーザーの信用度)」が高いほど有利な料率で利用できます。
- FREENANCEの「与信スコア」をアップするには?
- 与信スコアをアップする方法は、次の2種類に大別できる。「フリーナンス口座で報酬を受け取ること」と「与信タスクをこなすこと」。与信タスクは、電話インタビュー・SNS連携・収入証明などがある。
また、FREENANCEなら、取引先に承諾を得る「3社間ファクタリング」も可能です。「2社間」よりも売掛金を回収しやすいため、手数料がさらに安くなる傾向にあります。
※ 3社間は、FREENANCEと提携する「ともだち企業」の売掛金のみ対象
③ 利用可能な金額
FREENANCE | GMOフリーランス |
---|---|
1万円~申請上限なし | 1万円~申請上限なし |
「FREENANCE」と「GMOフリーランス」は、どちらも1万円の少額から利用でき、一律の上限金額は設定されていません。以前、FREENANCEには「初回は25万円まで」などの上限が設定されていましたが、現在は撤廃されました。
ちなみに、どちらも同じ運営会社ではありますが、審査基準はそれぞれ異なります。したがって、同じ請求書でも「FREENANCEでは買い取ってくれるが、GMOフリーランスでは買い取ってもらえない」というケースも考えられます。
④ 審査スピード
FREENANCE | GMOフリーランス | |
---|---|---|
スピード | 最短30分 | 最短30分 |
即日入金 | 11:30まで | 非公開 |
「FREENANCE」は、平日11:30までに審査完了すれば即日入金となります。初回利用時のアカウント開設も簡単なので、通常なら10分もかからずに作業が終わるでしょう。
「GMOフリーランス」は、即日入金のデッドラインが公表されていません。ですが、公式サイトには「審査後、個人口座へ即日払い」と明記されています。早めの時間帯に手続きが済めば、当日中に受け取れそうです。
⑤ 申し込みやすさ – 手間・対応地域・営業時間
FREENANCE | GMOフリーランス | |
---|---|---|
アカウント | 必要(無料) | 不要 |
審査面談 | 基本不要 (必要ならZoomで) |
不要 |
対応地域 | 全国 | 全国 |
営業時間 | 平日9:00~18:00 | 平日9:00~17:00 |
サポート |
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「FREENANCE」の場合、アカウント情報を利用して、効率よく申し込みできます。2回目以降では、前回入力した個人情報などの多くはそのまま使えるので、二度手間になりません。本人確認は初回だけでOKです。
「GMOフリーランス」は、単発での利用なら、FREENANCEと手間はそう変わりません。しかし、2回目以降は同じような内容を毎回入力する羽目になるので、ちょっと面倒くさいです。本人確認も毎回行う必要があります。
⑥ 必要書類
FREENANCE | GMOフリーランス |
---|---|
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「FREENANCE」では、請求書の他に、請求書の送付・受領を確認できるメール履歴などを提出します。初回のアカウント開設時は、写真付きの公的身分証も必要です(運転免許証 or マイナンバーカード)。
「GMOフリーランス」の場合、クリエイターとしての活動を証明する「SNS」や「ウェブサイト」が必須です。審査後、実際に買い取りを希望する場合は、写真付きの公的身分証も提出します。
⑦ 利用後の支払い方法
FREENANCE | GMOフリーランス |
---|---|
手続き不要 | 指定口座へ振り込む |
「FREENANCE」のファクタリング利用後は、ユーザーは基本的に何もしなくてOKです。後日、フリーナンス口座に取引先から報酬が入ったら、FREENANCEが自動的に回収してくれます。「期日をすっかり忘れてた!」なんてトラブルもありません。
「GMOフリーランス」の利用後は、ユーザーが報酬を一旦預かって、期日までに指定口座へ振り込む必要があります(振込手数料はユーザー負担)。期日を忘れないよう、きっちりスケジュール管理をしておきましょう。
FREENANCEの付帯サービス
「FREENANCE」のアカウントを作ると、ファクタリングサービスの「FREENANCE 即日払い」のほか、以下のようなサービスを利用できます。
FREENANCEの付帯サービスなど
フリーナンス口座 | 報酬の受け取り専用口座(屋号OK) | 無料 |
---|---|---|
あんしん補償Basic | クライアントに損害を与えた場合の保険 | 無料 |
あんしん補償 | クライアントに損害を与えた場合の保険 | 無料 (レギュラープラン以上) |
あんしん補償プラス | ケガや病気で働けないときの所得補償 | 有料 |
所得保障保険 | 入院に備えた保険 | 有料 |
バーチャルオフィス | 銀座 or 福岡で利用可能 | 有料 |
カード決済 | カード決済システムの提供 | 決済手数料 4.43%〜3.43% |
「フリーナンス口座」を活用するメリット
- FREENANCEでのファクタリング手数料が安くなる
- ファクタリング利用後、売掛金の引き渡しを自動化できる
- 最高5,000万円の「あんしん補償」の対象になる
「あんしん補償」を受けられる場面(一例)
最高5,000万円の補償 | 最高500万円の補償 |
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※ 上記はわかりやすく噛み砕いた表現であり、必ずしも正確な給付要件ではありません
ふだんから「フリーナンス口座」で報酬を受け取っていれば、掛金なしで「最高5,000万円」の補償が受けられます。損害賠償請求などのリスクから守ってもらえるので、これだけでも登録しておいて損はないサービスです。
FREENANCE(公式)
まとめ
「FREENANCE」と「GMOフリーランスファクタリング」は、どちらもGMOグループが運営するファクタリングサービスです。オンラインのみで手軽に申し込める点では共通していますが、比較すると以下のような違いがあります。
「FREENANCE」と「GMOフリーランス」の比較
FREENANCE(フリーナンス) | GMOフリーランスファクタリング | |
---|---|---|
業種 | 業種の制限なし | WEB・ITクリエイター |
2社間手数料 | 3%~10% | 一律9.5% |
調達可能額 | 1万円~申請上限なし | |
審査時の面談 | 基本不要 (必要ならZoomで) |
不要 |
後日の支払い | 基本、手続き不要 | 指定口座へ振り込む |
主な必要書類 |
|
|
付帯サービス | あり | なし |
FREENANCE | GMOフリーランス |
料金と手軽さの両面において、総合的には「FREENANCE(フリーナンス)」のほうが優れています。料金はもちろんですが、利用後に基本何もしなくてよいのも高評価ポイントです。
「GMOフリーランスファクタリング」は、単発利用で手軽に申し込みたい事業者にとっては、一定の利用価値があるでしょう。ただし、利用後の手続きは自分で行う必要があるなど、手軽さでもFREENANCEに劣る部分が多々あります。
なお、ふだんの取引に「フリーナンス口座」を利用すれば、最高5,000万円の損害賠償保険も無料付帯します。すぐにファクタリングを利用する予定がなくても、とりあえずFREENANCEのアカウントは作成しておいて損はないでしょう。