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白色申告の記帳義務化とは?個人事業主の帳簿づけ義務

更新日: 2021/04/19
白色申告の記帳義務化とは?個人事業主の帳簿づけ義務

本記事では、白色申告の記帳義務化についてまとめています。帳簿の基礎知識もあわせて紹介しますが、まず「個人事業主は必ず帳簿をつける」と覚えておきましょう。

INDEX

目次

    すべての個人事業主が帳簿づけ必須!

    帳簿づけの流れ

    2014年(平成26年)1月以降は、すべての白色申告者も「記帳・帳簿等の保存制度」の対象になっています。それまでは 「青色申告者」と「所得300万円を超える白色申告者」だけが対象でしたが、白色申告者の所得制限が撤廃されました。

    つまり現在では、個人事業主なら誰でも帳簿づけの義務があります。「今年は所得がなかった」などの理由で、確定申告の必要がない場合でも、帳簿は必ずつけておかなければいけません。

    そもそも帳簿づけとは?

    帳簿づけの概観

    • 取引の日付や金額などを記録するのが「帳簿づけ(記帳)」
    • 売上や経費など、事業に関係する1年間の取引を記帳する
    • 最終的には、帳簿を元に1年間の所得を税務署へ申告し、税金を納付する(確定申告)

    ただ帳簿づけをするだけでは不十分です。詳しくは後述しますが、確定申告が終わった後も、帳簿は一定期間捨てずに保存しておく必要があります。

    何を記帳すればいいの?

    個人事業主の場合、1月1日~12月31日の1年間を一区切り(会計期間)とし、その間に発生した取引について記帳します。ちなみに、1年の途中から事業を始めた場合は、その日~12月31日の範囲でOKです。

    帳簿には、決まったフォーマットがありません。必要な要素が揃っていて、かつ誰が見てもわかるのであれば、どう記帳してもOKです。それぞれの取引については、「日付」「科目」「金額」「具体的な内容」の4要素を記帳しておく必要があります。

    白色申告の記帳例 – 手書きの場合

    白色申告の記帳例

    帳簿づけは、図のように発生した取引ごとに行うのが原則です。しかし白色申告の場合は、1日の合計金額をまとめて書く、というカンタンな記帳方法でもよいことになっています。
    >> 白色申告の記帳方法について詳しく

    手書きじゃないとダメ?

    記帳は手書き以外でもOKです。エクセルや会計ソフトを使った帳簿づけでも構いません。ソフトを使う場合は、所定の画面に日々の取引を入力しましょう。入力されたデータを用い、ソフトが必要な帳簿を作ってくれます。

    白色申告の記帳例 – クラウド会計ソフトの場合

    白色申告の記帳例 - クラウド会計ソフトの場合

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    帳簿は提出するもの?

    確定申告の際、帳簿を提出するわけではありません。帳簿の内容をもとに、確定申告書類を記入したら、その書類を申告期間内(原則2月16日~3月15日)に税務署へ提出します。提出物の線引きについては、以下の表を参考にしてください。

    白色申告の主な提出書類と保存書類

    提出するもの 提出しなくてよいもの(保存するもの)
    • 収支内訳書
    • 確定申告書B
    • 添付書類台紙
    • 台紙に貼り付けた書類 (控除証明書など)
    • 帳簿
    • 領収書や納品書など

    確定申告が終わっても、帳簿や領収書はとっておきましょう。後になって、税務署から申告内容について問い合わせられることがあります。そのとき、申告の証拠になるものが残っていないと、追加で税金を納めることになりかねないからです。

    帳簿等の保存期間 – 白色申告の場合

    帳簿 7年(一部は5年)
    決算関係の書類 (棚卸表など) 5年
    業務関係の書類 (領収書や請求書など) 5年

    法定申告期限日(原則3/15)の翌日から5年間 or 7年間は、書類や帳簿をそれぞれ保存しておく必要があります。「保存期間が違ってまぎらわしい」という方は、全部まとめて7年間保存しても構いません。
    >> 白色申告の帳簿保存について詳しく

    まとめ

    • 白色申告の記帳義務化は2014年(平成26年)から
    • 現在は、すべての個人事業主に帳簿づけの義務がある
    • 帳簿には1年間の取引(売上や経費など)を記録する
    • 白色申告なら1日の取引をまとめて記帳してもOK
    • 帳簿づけは手書きに限らず、エクセルや会計ソフトを使ってもいい
    • 確定申告で、帳簿や領収書などを提出するわけではない
    • 帳簿や領収書は提出しないが、一定期間の保存義務がある

    青色申告とどっちがオススメ?

    白色申告と青色申告、どちらを選んでも帳簿づけが必要です。そのため、人によっては青色申告を選んだ方がおトクかもしれません。白色申告と同様のカンタンな記帳でも、10万円の青色申告特別控除が受けられ、節税に繋がります。

    ただし、55万円・65万円の青色申告特別控除を狙う場合、カンタンな帳簿づけはできないので注意しましょう。また、事業での収入がそこまで多くない場合など、青色申告をあえて選ぶメリットが薄いこともあります。

    事業を始めたばかりで、記帳作業にまだ慣れていないという事業主には、白色申告をオススメします。