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所得の種類【10種類の一覧表】所得区分と計算方法まとめ

更新日: 2021/07/27
所得の種類【10種類の一覧表】所得区分と計算方法まとめ

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目次

    10種類の所得【一覧表】

    所得はその性質に応じて、下記の10種類に分けられています。

    所得税法上の区分

    利子所得 銀行預金や公社債の利息などによる所得
    例:銀行預金につく利息、保有する国債や社債の利息
    配当所得 法人から受け取る配当金や分配金による所得
    例:株の配当金、投資信託の普通分配金
    不動産所得 土地や建物の貸し付けによる所得
    例:所有するアパートの家賃収入、私有地の貸し出しによる収入
    事業所得 個人が営む事業による所得
    例:個人経営店の売上、フリーランスが受け取る報酬
    給与所得 勤務先から受け取る給与や賞与による所得
    例:会社員やアルバイトの給料・ボーナス・残業手当
    退職所得 退職などに起因する一時的な所得
    例:退職金・退職手当、小規模企業共済やiDeCoの給付金(一括受取)
    山林所得 山林の譲渡による所得
    例:伐採した木々の売却益、立ち木の売却益
    譲渡所得 土地・建物・株などの譲渡による所得
    例:株の売買による差益、事業用備品の売却益
    一時所得 上記の8つに該当しない一時的な所得
    例:生命保険の一時金、競馬や競輪の払戻金、福引や懸賞の賞金
    雑所得 上記の9つに該当しない所得
    例:国民年金・厚生年金、会社員の副業収入、仮想通貨やFXの利益

    所得ごとの計算方法

    所得の種類に応じて、計算方法は異なります。とはいえ「収入から、それを得るためにかかった費用を差し引いてもとめる」という基本構造は、ほとんどの所得計算に共通です。

    利子所得 収入金額をそのまま利子所得とみなす
    配当所得 収入 - 株式等の取得に要した借入金の利子 = 配当所得
    不動産所得 収入 - 必要経費 = 不動産所得
    事業所得 収入 - 必要経費 = 事業所得
    給与所得 収入 - 給与所得控除 = 給与所得
    退職所得 (収入 - 退職所得控除) × 1/2 = 退職所得
    山林所得 収入 - 必要経費 - 特別控除 = 山林所得
    譲渡所得 土地・建物 収入 - (取得費 + 譲渡費用) - 特別控除 = 譲渡所得
    株式 収入 - (取得費 + 委託手数料等) = 譲渡所得
    その他 収入 - (取得費 + 譲渡費用) - 特別控除 = 譲渡所得
    一時所得 収入 - 収入を得るための支出 - 特別控除 = 一時所得
    雑所得 公的年金 収入 - 公的年金等控除 = 雑所得
    業務 収入 - 必要経費 = 雑所得
    その他 収入 - 必要経費 = 雑所得

    ※ここで示しているのは基本的な計算方法のみ

    基本的には、こうして算出した各所得を合計した上で、まるっと所得税の計算をします。ただし後述のとおり、一部の所得は合計に含めず、個別に税額を計算することになっています。

    所得税の計算方法

    所得税の納税額は、下記のような流れで算出します。10種類の所得の合計額(厳密には「総所得金額等」)から計算を始めます。

    所得税額の計算方法(所得控除や税額控除を適用する流れ)

    用語説明

    所得控除 個々人の状況に応じて「所得」から差し引かれる金額
    基礎控除・社会保険料控除・医療費控除などがある(所得控除の一覧)
    税額控除 個々人の状況に応じて「所得税額」から差し引かれる金額
    住宅ローン控除・配当控除・外国税額控除などがある

    「課税される所得金額」が多いほど、所得税率は高くなります(累進課税)。

    課税される所得金額 税率
    40,000,000円 ~ 45%
    18,000,000円 ~ 40,000,000円 40%
    9,000,000円 ~ 18,000,000円 33%
    6,950,000円 ~ 9,000,000円 23%
    3,300,000円 ~ 6,950,000円 20%
    1,950,000円 ~ 3,300,000円 10%
    ~ 1,950,000円 5%

    【注意点】税率の考え方

    • 「課税される所得金額」にそのまま「税率」を掛けるわけではない
    • 195万円までの部分は税率5%、195万~330万円の部分は税率10%、と計算する
    • 実際は、速算用の「控除額」を使って計算するのがラク

    >> 所得税の計算方法について詳しく

    上記は「総合課税」の所得にかかる税率です。「分離課税」の所得については、金額に関わらず、所得の性質ごとに定められた税率を適用します。

    総合課税・分離課税ってなに?

    原則として、所得税は「総合課税」という方式で算出します。しかし、例外的に「分離課税」の対象になる所得もあります。

    • 総合課税……さまざまな所得を合算し、通常の税率で計算する方式
    • 分離課税……個々の所得ごとに、特殊な税率で計算する方式

    どちらの課税方法で計算すべきかは、所得の内容に応じて定められています。

    課税方法の区別(参考例)

    総合課税の所得 分離課税の所得
    • 事業所得
    • 譲渡所得
    • 雑所得
    • 給与所得
    • 不動産所得
    • 事業所得(株の売却などによるもの)
    • 譲渡所得(土地や株の売却によるもの)
    • 雑所得(株の売却などによるもの)
    • 退職所得
    • 山林所得

    上記のとおり、ひとくちに「事業所得」と言っても、厳密には「総合課税の事業所得」と「分離課税の事業所得」という具合に区別されます。「〇〇所得は総合課税」「△△所得は分離課税」などと、所得の種類だけで課税方法が区別できるわけではありません。

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