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クラウド会計ソフトのメリットとデメリットは?導入時に必要な準備も解説

更新日: 2024/02/27 PR
クラウド会計ソフトのメリットとデメリットは?導入時に必要な準備も解説

「クラウド会計ソフトのメリットって何だろう」
「導入する価値は本当にあるのだろうか?」
「freee会計やマネーフォワードクラウドなど、クラウド会計ソフトにはいろいろあるけど、違いはなに?」

クラウド会計ソフトの導入を検討している個人事業主・企業の方の中には、このような疑問を抱いている方がいるかもしれません。

詳細は本文で解説しますが、クラウド会計ソフトのメリットは全部で10個あります。

  1. OSやデバイスを問わずに利用できる
  2. 初心者でも使いやすいインターフェイス
  3. 銀行口座やクレジットカーと連携できる
  4. 入力したデータは自動でバックアップ
  5. 法改正にも自動バージョンアップで対応
  6. 税理士とのやり取りを効率化できる
  7. 仕訳作業を効率化できる
  8. 経営状況をリアルタイムで把握できる
  9. システム構築期間を大きく短縮可能である
  10. 会計データの紛失・盗難確率を低減できる

こうしてみると、クラウド会計ソフトには多くのメリットがあることがわかります。会計業務を効率化・自動化させたい個人事業主や法人の方は、クラウド会計ソフトを導入してみると良いでしょう。

しかしそうなると「デメリットは何だろう? そもそもクラウド会計ソフトがあれば、税理士はもう必要ないのかな?」と疑問に思うかもしれません。

そこでこの記事ではクラウド会計ソフトのメリット・デメリットだけでなく、導入すべき個人事業主の特徴・freee会計やマネーフォワードクラウドの違い・よくある質問などを解説。

この記事を読めば、クラウド会計ソフトを導入すべきかがよくわかります。「毎月・毎年にコストを支払うほど、クラウド会計ソフトには導入すべき価値があるのか?」と疑問に思っている方は、ぜひ読んでみてください。

INDEX

目次

    クラウド会計ソフトのメリット10選

    先ほど簡単に触れましたが、クラウド会計ソフトのメリットは以下のとおりです。

    • OSやデバイスを問わずに利用できる
    • 初心者でも使いやすいインターフェイス
    • 銀行口座やクレジットカードと連携できる
    • 入力したデータは自動でバックアップ
    • 法改正にも自動バージョンアップで対応
    • 税理士とのやり取りを効率化できる
    • 仕訳作業を効率化できる
    • 経営状況をリアルタイムで把握できる
    • システム構築期間を大きく短縮可能である
    • 会計データの紛失・盗難確率を低減できる

    OSやデバイスを問わずに利用できる

    様々なデバイス(PC・スマホ・タブレット)で利用可能 - クラウド型ソフトのしくみ

    クラウド型ソフトは、インターネットに接続されたパソコンなら、OS(WindowsやMac)を問わずに利用できます。また、複数台のパソコンからアクセスすることも可能です。

    さらに、使用するデバイスにも制限はありません。パソコン以外に、スマホやタブレットからも操作できます。特にクラウド会計大手の「弥生」「freee」「マネーフォワード」は、自社のユーザー向けに無料のスマホアプリも提供しています。

    初心者でも使いやすいインターフェイス

    クラウド会計ソフトは、初心者でも使いやすいのが特徴です。直感的に操作できるシンプルなインターフェイスで、簿記の専門用語が分からない人でも使えるよう配慮されています。

    帳簿づけ画面 確定申告書の作成画面
    やよいの青色申告オンラインの取引入力画面 やよいの青色申告 オンライン 確定申告書作成画面

    操作画面は「やよいの青色申告 オンライン」のもの

    確定申告書類の作成も、画面にしたがって必要事項を埋めていくだけで済ませられます。確定申告が初めての人でも、ソフトのガイドにしたがって操作することで申告書類が作成できます。

    銀行口座やクレジットカードを連携できる

    主要なクラウド会計ソフトには「自動仕訳機能」が搭載されています。銀行口座やクレジットカードをソフトに登録しておくと、この機能によって取引明細をソフトが自動で取得してくれます。

    取得した取引明細は、AIが自動で仕訳をして、勘定科目を提案してくれます。ユーザーは最終的なチェックをするだけでOKです。キャッシュレス決済がメインの人なら、記帳にかかる時間を大幅に削減できます。

    スマート取引取込 - やよいの青色申告 オンライン

    操作画面は「やよいの青色申告 オンライン」のもの

    連携可能な金融機関はソフトごとに異なりますが、主要な銀行口座やクレジットカードなら、大抵どのソフトも対応しています。

    入力したデータは自動でバックアップ

    データはサーバー上に自動バックアップ - クラウド会計ソフトのしくみ

    クラウド会計ソフトに入力したデータは、運営会社のサーバーに自動保存され、バックアップも自動で行ってくれます。そのため、インストール型会計ソフトのようにユーザーが手動でバックアップ作業をする必要がありません。

    また、パソコン本体にデータが保管されるわけではないので、万が一パソコンにトラブルがあっても会計データは損なわれません。

    法改正にも自動バージョンアップで対応

    クラウド会計ソフトなら、ソフトのアップデートやバージョンアップが自動で行われます。ユーザーが何もしなくても、税制改正や申告書類の様式変更に対応してくれます。

    バージョンアップ費用はソフトの利用料金に含まれており、常に最新版のソフトを利用できます。インストール型ソフトのように、ソフトのアップデート操作をユーザーが行う必要はありません。

    税理士とのやり取りを効率化できる

    クラウド会計ソフトを導入することで、税理士とのやり取りを効率化できます。『領収書を税理士に送る→確認してもらう→修正する→再送する』などといった業務がなくなるからです。

    その証拠に、以下のような事例がありました。

    「freee」導入後は、従来の会計ソフトと比べ、経理にかける時間が4分の1ほどになりました。特に税理士さんとのやりとりが効率化されました。

    以前の経費処理では、交通費など同じ仕訳項目が多く、繰り返し入力することに労力がとられるため、税理士さんに記帳をお願いしていました。

    領収書を郵送して税理士さんが入力作業を行い、そのデータをメールで送り返してもらい、私の会計ソフトにそのデータを反映させるーーという作業を繰り返していました。このデータのやり取りに2週間程度かかっていたと思います。「freee」はこのやり取りをゼロにしました。

    私、もしくは、税理士さんが入力した情報はクラウド上でリアルタイム反映されるので、以前のように最新版のデータをメールでもらう必要がなくなりました。「freee」が経理作業を効率化した今では、売上やコストの予測・分析に時間を使えるようになり、大変助かっています。

    引用元:freee|税理士とのやり取りをクラウド会計ソフトで効率化(2023年4月3日時点)

    上例では、たった1つのデータのやり取りのみでなんと2週間もかかっていたとのこと。これでは作業効率が悪すぎますよね。

    しかしfreee会計を導入したことで、このやり取りがまったくなくなりました。その結果、売上やコスト管理など利益に直結する業務に専念できるようになったようです。

    利益がどれほど向上したかはさすがに記載されていませんが、経営面において好影響があったことは間違いありません。

    このように、税理士とのやり取りに時間がかかり過ぎている個人事業主・企業の方はクラウド会計ソフトで効率化することを強くおすすめします。浮いた時間を活用することで、最終的に思わぬメリットを享受できるかもしれません。

    仕訳作業を効率化できる

    クラウド会計ソフトを活用すれば、情報の仕訳作業を効率化できます。事実、freee会計の公式サイトでは以下のように明記されています。

    取引内容の転記作業も、仕訳もすべて自動化。
    通帳から明細の転記作業や、仕訳入力もすべて自動化。もうミスも起きません。

    引用元:freee会計|記帳の自動化(2023年4月3日時点)

    この機能によって、業務の効率化は大いに捗ることでしょう。そもそも会計にて仕訳する際は、以下のような手順があります。

    • 勘定項目を決める
    • 資産・負債・純資産・収益・費用のいずれかに分類
    • 借方もしくは貸方に記載
    • 日付を記入
    • 摘要を記入
    • 元丁を記入
    • 金額を記入

    上記作業を効率化もしくは自動化できるのは、とても助かりますよね。「仕訳作業が面倒だな」と感じている個人事業主や企業の方は、ぜひクラウド会計ソフトを使ってみてください。

    ただしクラウド会計ソフトによっては、仕訳作業を自動化するには仕訳ルール※を事前に設定する必要があります。

    ※仕訳ルールとはクラウド会計ソフトの設定画面にて選択した勘定項目や金額などを学習し、同一内容の明細が発生したときに自動仕訳をしてくれる機能のこと。

    ご注意ください。

    経営状況をリアルタイムで把握できる

    実はクラウド会計ソフトを導入することにより、経営状況をリアルタイムで把握できます。各種情報を入力することにより、いつでも確認できる仕様になっているからです。

    例えばfreee会計であれば、以下のデータをいつでも出力および確認できます。

    帳票・レポート
    総勘定元帳
    試算表
    日次推移
    月次推移
    仕訳帳(他社ソフト形式で出力可能: 弥生会計, JDL, 財務応援, かんたん!法人会計)
    現預金レポート(現金出納帳・預金出納帳)
    売掛レポート/買掛レポート
    資金繰りレポート(営業収支・財務収支・投資収支の確認が可能)
    収益レポ―ト / 費用レポート(売上や費用を取引先別、商品別、勘定科目別などで確認可能)
    集計表
    CSV / PDF出力対応の書類/レポート多数

    決算関連書類
    決算書
    貸借対照表(報告式/勘定式)
    損益計算書
    株主資本等変動計算書
    勘定科目内訳明細書(16表18種)
    製造原価報告書
    固定資産台帳(月次・年次計算可能)
    個別注記表
    支払調書
    一般的に利用する法人税・地方税・その他の添付書類*
    *freee会計と一緒に、freee申告のご利用が必要です(対応帳票一覧)

    消費税関連書類
    消費税申告書(本則課税/簡易課税 対応)
    消費税区分別表

    引用元:freee会計|freee会計(法人プラン)で対応している帳票・レポート(2023年4月3日時点)

    上記をクラウド上もしくはレポートにて確認することで、リアルタイムで経営状況を確認できるという寸法です。

    特に資金繰りなど把握するのが面倒な部分を、その場で瞬時に把握できるのはうれしいところ。資金繰りを正確に把握することで、経営計画を立てやすくなります。

    現在の経営状況を正確に把握したい個人事業主や企業の方は、クラウド会計ソフトの導入を強くおすすめします。

    ただし、出力できる書類は利用しているプランによって若干変化することがあります。クラウド会計ソフトを利用する前に、出力できる項目を必ず確認しておいてください。

    システム構築期間を大きく短縮可能である

    クラウド会計ソフトを利用すれば、会計システムの構築期間を大幅に短縮できます。以下のものがあれば、すぐに使い始められるからです。

    • パソコン
    • ネット環境
    • メールアドレス
    • パスワード

    上記は個人事業主がfreee会計を使い始めるために必要最低限のモノなのですが、おそらく多くの方はすでに持っているものですよね。そのため、その気になれば今この瞬間から使い始めることも十分に可能なのです。

    そもそもの話になりますが、会計システムをイチから構築しようとすれば以下のような作業が必要です。

    • 債権管理システムの開発
    • 債務管理システムの開発
    • 固定資産管理システムの開発
    • 経費管理システムの開発
    • 原価管理システムの開発
    • 資金管理システムの開発
    • 総勘定元帳システムの開発
    • 上記の内容確認・連携・動作確認

    個人事業主であれば、このようなシステムの構築は不要です。仮に上記すべてを外注したとしても相当な費用がかかるため、現実的ではありません。

    もしも「会計システムは欲しいけど、開発期間が長そうだな」と悩んでいるのであれば、間違いなくクラウド会計ソフトの利用がおすすめです。freee会計であれば無料で始めることも可能(2023年4月4日時点)ですので、個人事業主・企業問わずぜひ試してみてください。

    会計データの紛失・盗難確率を低減できる

    クラウド会計ソフトを利用すれば、会計データの紛失や盗難の確率を低減できます。データをその場で、クラウド上に瞬時に登録できるからです。

    どういうことかと言いますと、例えばパソコン上にデータを保存すれば自分以外の人間でも容易に内容を確認できます。自分が席を外している間にパソコンを操作され、見られてしまうイメージです。その気になれば、データのコピー・削除・盗み出すことも可能でしょう。

    仮に他者に見られない環境を構築できたとしても、自分のミスで会計データを削除してしまうことも十分に考えられます。多くのデータを参照・操作しているうちに、誤って削除をしてしまい「あれ? 今期の会計データがない!」と焦ることになるかもしれません。このようなことになってしまっては一大事です。

    クラウド会計ソフトであれば良くも悪くもクラウド上にデータを登録します。そのため、クラウド会計ソフトに異常がない限りは、コピー・紛失・盗難の心配をする必要がありません。もしも会計事故に悩まされることが多いのであれば、クラウド会計ソフトを使ってみてください。

    仮に複数人で管理をすることになったとしても、メンバー管理を徹底することで会計事故の確率をさらに低減させることが可能です。

    クラウド会計ソフトのデメリットを解説

    メリットがあればデメリットもあるもの。クラウド会計ソフトを導入することで生じ得るデメリットは以下のとおりです。

    • ネット環境がないと利用できない
    • サービスが終了したらソフトを利用できない
    • 経理経験者には馴染みのないインターフェイス
    • メンテナンス中は利用できない
    • クラウド型ソフトに未対応の税理士もいる
    • ランニングコストがかかる
    • 通信料が発生する
    • 処理や動作が遅いかもしれない
    • セキュリティ面で不安があるかもしれない
    • 初期設定が面倒かもしれない

    ネット環境がないと利用できない

    クラウド会計ソフトを利用するには、インターネット環境が必須です。インストール型のように、オフラインでソフトを操作することはできません。

    また、ソフトの操作性はインターネットの回線速度に依拠します。インターネットの通信速度が遅ければ、ソフトの動作も遅くなってしまいます。

    サービスが終了したらソフトを利用できない

    サービスが終了すると、ソフトの乗り換えを余儀なくされてしまうので、新たに代替のソフトを探さなくてはなりません。実際「フリビズ」「ネットde青色申告」「ハイブリッド会計Crew」を運営していた3社が、2018年にサービスを終了しました。

    このリスクを考えると、運営元の経営が順調であるということは重要です。この点、近年のクラウド会計ソフト市場でトップシェアを保持している「弥生」「freee」「マネーフォワード」の3社は安心して利用できます。
    クラウド会計ソフトのシェア率・近年の推移

    経理経験者には馴染みのないインターフェイス

    クラウド会計ソフトのインターフェイスは初心者向けなので、従来のインストール型ソフトとは操作感が大きく異なります。すでにインストール型を利用したことがある人は、クラウド型のインターフェイスを使いにくく感じるかもしれません。

    たとえば、クラウド型の帳簿づけ画面は「借方・貸方」のしくみが分からない人でも、画面にしたがって必要事項を埋めていくだけで仕訳ができるようになっています。入力にマウスを使う箇所が多いため、昔ながらのインストール型ソフトに慣れている人には煩わしいかもしれません。

    クラウド型の帳簿づけ画面 – 弥生・freee・マネーフォワード

    弥生 freee マネーフォワード
    やよいの青色申告 オンライン 取引入力画面 操作画面(取引入力)- freee 「マネーフォワード クラウド確定申告」取引入力画面

    とくに「freee」は初心者向けの独特なインターフェイスです。仕訳のしくみが分からなくても使える反面、経理経験者は慣れるのに時間を要するかもしれません。

    一方「弥生」や「マネーフォワード」は、貸方・借方を自分で入力する「振替伝票形式」の記帳方法を選択できます。これを使えば、経理に慣れている人でも迷うことなく操作できるでしょう。

    メンテナンス中は利用できない

    クラウド会計ソフトだと、ソフトのメンテナンス中はサービスを利用できません。メンテナンス理由は様々ですが、たとえば税制改正や申告書類の様式変更があったり、新機能が追加される際に行われます。

    メンテナンス前には告知があり、利用者の少ない時間帯(深夜・早朝)に実施されるのが一般的です。そのためユーザーにとって大きな影響はありませんが、「ソフトを使いたいときに使えない」という場面が稀にあるかもしれません。

    クラウド型ソフトに未対応の税理士もいる

    クラウド会計ソフトは、ここ数年で普及した新しいサービスです。ですから、税理士によってはクラウド会計を扱えない、あるいは扱いに不慣れなことがあります。

    これから税理士を探す予定なら、依頼先がクラウド会計ソフトを扱えるか確認しておきましょう。とくに古参の税理士事務所は、要チェックです。ただ、個人事業主なら税理士に頼らず、みずから記帳から確定申告まで済ませる方も多いです。

    ランニングコストがかかる

    クラウド会計ソフトだとインストール型とは異なり、定期的にランニングコストがかかります。そのため長期的に使い続ける場合だと、費用がかさみます。

    例えばfreee会計と弥生会計のインストール型製品を比較すると、以下のとおりです。

    freee会計
    スターター
    やよいの青色申告 23
    12,936円 /年
    1,628円 /月
    13,200円

    引用元:freee会計|個人事業主向け料金プラン(2023年4月6日時点)
    引用元:弥生株式会社|弥生シリーズ(2023年4月6日時点)
    ※いずれも税込み価格

    1年間しか使わないのであれば、料金にそれほど差はありません。しかし仮に10年間使う予定であり、かつ毎年freee会計のスタータープランを年払いで支払うのであれば、合計129,360円もかかる計算になります。

    その一方でインストール型であればサポートプランに加入をしない限り、ランニングコストは一切発生しません。

    ただしインストール型ソフトによっては、税制改正に対応するためのアップデートが有料であることがあります。そのため最終的なコストは変わらないこともあります。

    「長く使うから、ランニングコストは安い方がいいな」と考えている方は、インストール型ソフトにて追加費用がどれほど発生するかを確認するのがおすすめです。

    通信料が発生する

    クラウド会計ソフトを利用すると、通信料が発生します。クラウド会計ソフトは、ネットを介して利用する仕組みだからです。

    例えば外出先にてfreee会計などにログイン、登録作業を行いますと、利用時間に比例して通信料が発生します。さらに具体的に言いますと、ソフトバンクによれば1ページ閲覧をすると300KBの通信料が発生するとのことです。

    データ通信量が消費する目安を教えてください。
    メールの送受信は1通あたり5KB、ニュースサイトなどの閲覧は1ページあたり300KBなどを目安としてください。

    引用元:ソフトバンク|データ通信量が消費する目安を教えてください。(2023年4月4日時点)

    そして『1024KBは1MB』、『1024MBは1GB』です。閲覧だけで300KBも消費することを考えますと、外出先にて登録作業を頻繁かつ大量に行えば、数GBに到達するおそれがあります。

    そのため通信料を極力抑えたい個人事業主や企業の方には、クラウド会計ソフトは利用しづらいかもしれません。

    もしも営業や出張などを理由に通信料がかさむようであれば、登録作業は事務所のみで行う、もしくは無料Wi-Fiを利用できる施設にて行うのがおすすめです。もちろんその際は、セキュリティにご注意ください。

    処理や動作が遅いかもしれない

    クラウド会計ソフトを利用すると、処理や動作が遅くなるかもしれません。先述しましたようにクラウド会計ソフトはネットを介して使うものだからです。

    そのため以下のようにネット環境が悪いと、クラウド会計ソフトの動作が遅くなるかもしれません。

    • 遅い回線を使っている
    • ホームルーターが古いタイプである
    • ホームルーターとの距離が遠い
    • 有線LANケーブルが古いタイプである
    • 電子レンジなど電波干渉をする機器を使うことが多い

    上記は室内でクラウド会計ソフトを使うことを想定した例です。該当する項目が多ければ多いほど、クラウド会計ソフトの処理や動作が遅くなることが予想されます。

    クラウド会計ソフトをスムーズに利用したいのであれば、上記を改善する必要が出てくるかもしれません。

    なお、もしも外出先にてクラウド会計ソフトを使うのであれば、利用場所によっても以下のように通信速度が大きく変化します。

    計測場所 下り平均速度 上り平均速度
    東京都足立区梅田8丁目付近 227 Mbps 37 Mbps
    東京都足立区関原3丁目付近 226 Mbps 24 Mbps
    東京都足立区千住河原町付近(1) 98 Mbps 3 Mbps

    参考元:NTTドコモ|実効速度計測結果(2023年4月4日時点)
    ※都道府県を東京、市町区村を足立区に設定した場合の数値です。

    同じ足立区でも、通信速度に大きな差がありますよね。『梅田8丁目付近』と『千住河原町付近(1)』を比較すると、上り速度※においてはなんと約12倍もの差があります。

    ※上り速度とは、デバイスからネット上へデータを送るときやメールを送信するときの通信を指します。上り速度が速いほど、データのアップロードなどが早くなります。ちなみに下り速度はデータを受信する際の通信速度を指します。

    そのため通信速度が遅い地域でクラウド会計ソフトを利用すれば、処理や動作が遅くなるおそれも考えられるのです。

    もし通信速度が遅い地域でクラウド会計ソフトを利用しなければならないのであれば、ポケットWiFiを持ち込むなどの事前準備が必要です。ご注意ください。

    セキュリティ面で不安があるかもしれない

    クラウド会計ソフトの利用にはセキュリティ面で不安があるかもしれません。ネットを通じて、クラウド会計ソフトに個人情報を入力するからです。場合によっては、入力した情報が外部に流出するかもしれません。

    事実、警察庁によりますと以下のような事例があったとのことです。

    大学生の男(27)は、17年3月、他人の個人情報を入手する目的で、旅行会社が設置・管理するウェブサーバを経由して、個人情報を管理するデータベース・サーバに、SQLインジェクションと呼ばれる不正アクセス行為を約19万回行い、同社の会員の氏名、住所、パスワード等の個人情報約16万件を不正に入手し、販売した。17年6月、不正アクセス禁止法違反(不正アクセス行為)で逮捕した(警視庁)。

    引用元:警察庁Webサイト|(3)インターネット社会が生み出した新たな犯罪(2023年4月4日時点)

    もちろんfreee会計や弥生会計オンラインなどといったクラウド会計ソフトが、このような犯罪行為に屈することは考えにくいです。万全の備えをしていることでしょう。

    しかしながら、それでも少なからずリスクがあることは否めません。

    初期設定が面倒かもしれない

    クラウド会計ソフトを利用すると、初期設定が面倒かもしれません。どうしても入力事項が多くなるからです。

    例えばマネーフォワードクラウドであれば、以下の項目を最初に設定する必要があります。

    • 事業者情報(会社名など)
    • 記帳情報(仕訳など)

    引用元:マネーフォワードクラウド|2.初期設定①(事業者設定)(2023年4月6日時点)

    そのため慣れていない場合は、初期設定に数時間かかってしまうかもしれません。

    クラウド会計ソフトを導入すべき個人事業主・法人の特徴

    ここではクラウド会計ソフトを導入すべき個人事業主・法人の特徴を解説します。

    • データを迅速に確認したい個人事業主・法人
    • 保存データで決算書などを作成したい個人事業主・法人
    • 会計時のケアレスミスを減らしたい個人事業主・法人

    データを迅速に確認したい個人事業主・法人

    会計データを迅速に確認したい個人事業主・法人の方は、間違いなくクラウド会計ソフトを導入すべきです。レポート形式でデータを簡単にチェックできるからです。

    例えばfreee会計であれば、以下画像のようになんと収益比率を瞬時に確認できます。

    freee会計の収益比率レポート(クラウド会計ソフト)

    画像引用元:freee ヘルプセンター|収益レポートの見方と活用アイディア(2023年4月5日時点)

    このようなデータを確認するとなると、取引先や取引金額を自分で集計・計算しなければなりません。しかしクラウド会計ソフトであれば、すべて自動で実行してくれるのです。

    このようにデータ確認・収集業務を効率化することで、最終的には導入コスト以上の人件費削減を期待できます。

    freee会計のように無料お試しを実施中のクラウド会計ソフトもありますので、この機会に使ってみることを強くおすすめします。

    保存データで決算書などを作成したい個人事業主・法人

    保存データで決算書などを作成したい個人事業主・法人の方は、クラウド会計ソフトを今すぐに導入すべきです。なぜなら決算書で言えば、以下のように自動作成をしてくれるからです。

    日々の仕訳を入力していれば、誰でも簡単に決算書を自動作成することができます。

    引用元:マネーフォワードクラウド|決算書作成できる会計ソフト(2023年4月5日時点)

    効率化ではなく、自動作成というのはスゴイですよね。普段から登録作業を行っていれば、今この瞬間にでも決算書を作成できるわけです。

    もちろん作成できる書類は決算書だけでなく、以下のものも可能です。

    種類 詳細
    帳票 仕訳帳
    現預金出納帳
    総勘定元帳
    補助元帳
    集計表 残高試算表
    前期比較
    月次推移表
    四半期推移表
    半期推移表
    決算関連書類 決算書
    固定資産台帳
    消費税集計

    引用元:マネーフォワードクラウド|帳票一覧(2023年4月5日時点)

    これだけの種類を作成できれば、業務を大幅に効率化できることでしょう。

    また、クラウド会計ソフトによっては以下のように確定申告書の作成機能もあります。

    [確定申告]メニュー→[確定申告書類の作成]をクリックすると、確定申告書類の作成画面に進めます。

    引用元:freee会計|freee会計で行う確定申告の流れ(2023年4月7日時点)

    「各書類の作成時間を削って、商品開発やマーケティング活動に時間を割きたい!」と考えている個人事業主や法人の方は、ぜひクラウド会計ソフトを使ってみてください。

    会計時のケアレスミスを減らしたい個人事業主・法人

    会計時のケアレスミスを減らしたい個人事業主・法人の方は、クラウド会計ソフトを使ってみてください。下記事例のように、ミス削減を期待できるからです。

    当時は転記ミスによって発生した差額の確認作業に、当社も顧問税理士もお互いに手間が掛かっていたのですが、現在ではこの手間が減って大幅に作業量の削減ができています。

    引用元:マネーフォワードクラウド|導入事例集|3ページ目(2023年4月6日時点)

    根本的な話になりますが、経営が上手くいけばいくほど会計関連の業務量は多くなる傾向にあります。売上・コスト・人員が増えるほど、勘定科目が比例して増加するからです。

    そうなりますと、ケアレスミスは避けられないでしょう。会計業務に慣れていない個人事業主や法人の方であれば、なおさらです。

    しかしクラウド会計ソフトを導入することで、そのような心配は必要ありません。データ連携機能などにより、自動転記が可能だからです。

    「今月も転記ミスが目立つな……」と悩んでいるのであれば、クラウド会計ソフトの導入を検討してみてください。

    クラウド会計ソフトの導入に向いていない個人事業主・法人

    先ほどはクラウド会計ソフトを導入すべき個人事業主・法人の特徴を解説しました。ココでは逆に、導入すべきではない方の特徴を解説します。

    • 今の会計システムに満足している個人事業主・法人
    • 現金による取引が多い個人事業主・法人

    今の会計システムに満足している個人事業主・法人

    今の会計システムに満足しているのであれば、クラウド会計システムを無理に導入する必要はありません。現在使っている会計システムの方が、結局は作業効率が良いかもしれないからです。

    そもそも「現状に満足をしている!」ということは、現在の会計システムに不都合が発生していないことが推測されます。ひょっとしますと、そのシステムこそが自分にとってベストなのであり、その状態こそが効率化における最大値なのかもしれません。

    そのような状況下で別のクラウド会計システムを導入するのは、リスクがあるといえます。変化を加えるということは、良化することもあれば悪化することもあるからです。

    それだけでなく仮に別のクラウド会計ソフトを導入したとしても、使い始めは慣れていないこともあり作業効率が悪いことでしょう。クラウド会計ソフトは使いやすいように設計をされていますが、どのような人でも慣れるまでに時間がかかるものです。

    上記2点を踏まえますと現状の会計システムに満足しているのであれば、クラウド会計ソフトを無理に導入する必要はありません。

    「それでも、やっぱり気になる!」という場合は、無料お試しで使用感を確かめるのがおすすめです。

    現金による取引が多い個人事業主・法人

    現金取引が多い個人事業主・法人は、クラウド会計ソフトの機能を活かしきれない可能性があります。クラウド会計ソフトにおける魅力の1つが、銀行口座やクレジットカードとの同期対応にあるからです。

    クラウド会計ソフトを使ってみるとわかりますが、銀行口座とクレジットカードを連携させられるのは非常に便利です。入金などを自動処理してくれるからです。

    それに付け加えて自動処理ということで入力時にありがちなケアレスミスは、クラウド会計ソフトに不具合が生じない限り絶対に発生しません。そのためクラウド会計ソフトであれば、従来の会計処理では考えられないほど迅速かつ正確に業務を進められるのです。

    しかし現金による取引が多いと、この恩恵を最大限受けられません。そのため「支払い方法が現金のみの店舗を営んでいる人」や「必要経費を現金で支払っている人」は、クラウド会計ソフトを活かしきれないかもしれません。

    おすすめは?freeeやマネーフォワードを比較

    ここまで来ますと、「クラウド会計ソフトを導入してみるか!」と決断した個人事業主・法人の方がいるかもしれません。

    そこでここでは、各種クラウド会計ソフトの解説をします。自分にピッタリなクラウド会計ソフトを見つけてくださいね。

    • freee会計
    • マネーフォワードクラウド
    • 弥生会計オンライン

    freee会計

    freee会計とはfreee株式会社が提供しているクラウド会計ソフトのこと。freee株式会社は『ASPIC会長賞』などを受賞している法人のため、freee会計も確かな技術力を持って製作されたクラウドサービスであることが伺えます。

    そんなfreee会計には以下2つのプランがあります。

    • 個人事業主向け
    • 法人向け

    まずは個人事業主向けから解説します。個人事業主向けのfreee会計の料金と使える機能は以下のとおりです。

    スターター スタンダード プレミアム
    料金
    (税込)
    年払い:12,936円
    月払い:1,628円
    年払い:26,136円
    月払い:2,948円
    年払い:43,780円
    月払い:不可
    確定申告書の
    作成・出力
    銀行口座やクレジットカードとの同期
    請求書の作成
    領収書の写真から仕訳データ自動取得
    月5枚まで
    消費税申告 ×
    月次推移
    資金繰り
    売掛
    買掛レポート
    ×
    メール
    チャットサポート

    優先対応

    優先対応
    電話サポート × ×
    税務調査サポート補償 × ×

    参考:freee会計|個人事業主向け料金プラン(2023年4月5日時点)

    個人事業主向けということもあり、必要最低限の機能のみという印象が強いです。逆に言えば「確定申告関連の機能や銀行口座との連携だけで十分!」という方には、freee会計のスタータープランで事足りるでしょう。

    もし事業が上手くいき、資金繰りなどを正確に把握する必要性が出てきたときは、スタンダードやプレミアムにグレードアップするのがおすすめです。freee会計であれば無料お試しも可能ですので、ぜひ使用感を確かめてみてください。

    次に、事業拡大を考えている個人事業主や法人向けのfreee会計プランを解説していきます。

    ミニマム ベーシック プロフェッショナル
    料金
    (税込)
    年払い:26,136円
    月払い:2,948円
    年払い:52,536円
    月払い:5,808円
    年払い:525,360円
    月払い:52,536円
    明細自動記帳
    OCR機能※
    見積/納品/請求書の作成
    ユーザー追加
    3名まで
    経費精算 ×
    総勘定元帳
    仕訳帳
    固定資産台帳
    決算書
    消費税申告書
    試算表
    月次推移表
    資金繰りレポート
    収益・費用レポート ×
    集計表 ×
    ワークフロー × ×
    余実管理 × ×
    チャット
    メールサポート
    電話サポート ×

    参考:freee会計|法人様向け料金プラン(2023年4月5日時点)
    ※文字認識技術のこと

    2024年7月1日から、freee法人プランの料金が改定され、事実上の値上げとなる。基本プランは、旧「ベーシック:税込5,808円/月」→新「スターター:税込8,008円/月」となり、機能が一部制限される。

    一定の人数を抱えている組織向けのプランということで、個人向けよりも機能が充実しています。

    大きな違いとしてはユーザー追加機能が加わったことでしょう。もしも自分1人だけでなく複数人がクラウド会計ソフトを使用する必要性があるのであれば、間違いなくこちらの方がおすすめです。効率よく業務を進められます。

    ちなみに、このプランも30日間の無料お試しがあるのでぜひ使ってみてくださいね。

    マネーフォワードクラウド

    マネーフォワードクラウドとは、株式会社マネーフォワードが提供しているクラウド会計ソフトのこと。マネーフォワードクラウドには人工知能機能が搭載されており、使うほどに自動入力・自動仕訳が楽になるという特徴があります。

    そんなマネーフォワードクラウドには、大きく分けると以下3つのプランがあります。

    • 個人向け
    • 小規模~中小法人向け
    • IPO※準備・中堅~上場法人向け

    ※未上場法人の株式を証券取引所を通して株式市場に公開、および投資家に株式を売る行為のこと

    まずは個人事業主向けのプランを解説します。料金と使える機能に関する詳細は以下のとおりです。

    パーソナルミニ パーソナル パーソナルプラス
    料金
    (税込)
    年払い:11,880円
    月払い:1,408円
    年払い:16,896円
    月払い:1,848円
    年払い:39,336円
    月払い:不可
    確定申告書の作成
    銀行・クレジット明細の自動取込
    消費税集計機能 ×
    消費税申告書の作成 ×
    レポート機能 △※1
    口座残高照会および帳簿残高との突合 ×
    見積・納品・領収・請求書作成
    毎月自動作成 ×
    回収消込表 ×
    請求書の郵送
    (税込)
    1通あたり209円 1通あたり187円 1通あたり187円
    郵送、メール送信等の一括操作 ×
    取引先の登録数 上限15件 上限なし 上限なし

    参考:マネーフォワードクラウド|個人事業主/副業向け価格・料金プラン(2023年4月5日時点)
    ※パーソナルミニ・パーソナル・パーソナルプラスともに、その他オプション機能として経費・勤怠・給与・年末調整・社会保険・マイナンバー・電子契約の機能があります。
    ※1:キャッシュフローレポートのみ利用可

    個人向けということで、非常に安く使えるのが特徴です。freee会計・弥生会計オンラインと比較しても、頭1つ抜けている安さです。

    もちろん安いだけでなく、使える機能も豊富。まずはパーソナルミニプランを利用し、「物足りない!」と感じたらグレードアップしていくと良いでしょう。

    次は、組織化を考えている個人事業主や小規模~中小法人向けの料金・機能を解説します。

    スモールビジネス ビジネス
    料金
    (税込)
    年払い:39,336円
    月払い:4,378円
    年払い:65,736円
    月払い:6,578円
    決算書の作成
    部門登録 2部門まで 無制限
    部門階層の作成 1階層まで 2階層まで
    振込FBデータの作成 ×
    帳簿残高と口座残高の突合 ×
    電帳法 電子取引に対応
    電帳法 書類保存に対応
    電帳法 帳簿保存に対応 ×
    消費税申告書の作成 ×
    見積・納品・領収・請求書作成
    請求書の郵送
    (税込)
    198円/1通 187円/1通
    一括郵送・メール送信 ×
    経費精算
    出張申請・購買申請など
    各種ワークフロー
    請求書の支払管理
    勤怠管理
    シフト・休暇管理
    給与・賞与計算
    Web給与明細
    Web上での書類配布〜回収
    年税額の自動計算
    電子申告(e-Tax・eLTAX)
    社会保険手続きに関わる書類作成
    作成書類の電子申請
    マイナンバーの収集・管理
    アクセス権の制限
    電子契約

    参考:マネーフォワードクラウド|価格・料金プラン(2023年4月5日時点)

    先ほどの個人向けに比べると、料金が高くなっていますね。月額換算しますとスモールビジネスであれば3,278円、ビジネスだと5,478円の計算になります。その分、使える機能が大きく増えました。

    特に給与や勤怠管理など、自分1人の頃では必要なかった部分の機能を使えるようになっているのが特徴です。自分1人だけでなく組織を構築・動かす必要が出てきた場合は、このプランに切り替えるのが良いでしょう。

    その頃には多少の売上・利益を確保できているでしょうから、高くなった料金のことはそれほど気にならないことでしょう。なおビジネスプランであれば1ヶ月無料トライアルを実施中ですので、ぜひ試してみてください。

    最後に『IPO準備・中堅~上場法人向け』のマネーフォワードクラウドERPを解説します。しかしながらこのプランに関しては、公式サイトには以下のように簡易的な情報しか記載されていませんでした。

    マネーフォワードクラウドERP 連携サービス(一部抜粋)
    財務会計
    債権管理
    予実管理
    経費精算
    債務管理
    固定資産
    給与計算
    勤怠管理
    社会保険
    人事管理
    契約
    ワークフロー
    キントーン
    Smart HR
    セールスフォース

    参考:マネーフォワードクラウド|上場法人/IPO準備法人向け価格・料金プラン(2023年4月5日時点)

    少しざっくりとした内容ですが、先ほどのプランと同様に多くの機能を使えることが伺えます。

    特にポイントなのがセールスフォースなどと連携できる点ですね。例えばセールスフォースと連携させることで、請求書の発行や債権管理を一気に効率化できます。規模の大きい組織ほど、この恩恵は大きいことでしょう。

    このプランの肝心の料金ですが、公式サイトには明記されていませんでした。どうしても気になる方は、『マネーフォワードクラウドERP』のページに記載されている資料ダウンロードボタンをクリックし、料金表をチェックしてくださいね。

    弥生会計オンライン

    弥生会計オンラインとは弥生株式会社が提供しているクラウド会計ソフトのこと。登録ユーザーが280万以上・提携会計事務所数が12,000以上・利用シェア53.9%を超えている弥生シリーズ』の、オンライン版製品です。肝心の料金と使える機能は以下のとおり。

    セルフプラン ベーシックプラン
    料金(年額プランのみ) 30,580円 41,360円
    取引入力などの基本機能
    決算書類の作成・出力
    銀行口座やクレジットカードとの連携
    領収書やレシートの自動仕訳
    取引・残高/損益/貸借レポート
    操作サポート(電話・メール) △※1
    操作サポート(チャット) ×
    業務相談(仕訳・経理業務・消費税改正・マイナンバー) △※1
    画面共有サポート※2 △※1
    WebFAQ(よくある質問FAQ)
    福利厚生サービス

    参考:弥生会計オンライン|法人向け料金プラン(2024年2月5日時点)
    ※税込価格
    ※1:最大2カ月まで利用可能
    ※2:画面共有は、オペレーターから提案・指示があったのみ使用可能

    弥生会計オンラインの最大の特徴はなんといっても、上記機能を1年間無料で使える点です。

    特に起業したばかりの頃は、何かと資金不足に陥りがちですよね。そもそも新規顧客を獲得するのは難しいものであり、仮に契約を結べても必ず継続してもらえるとは限らないからです。

    そんな方にこそ弥生会計オンラインは、おすすめのクラウド会計ソフトになります。コストゼロで会計業務を効率化・自動化できるのは、非常に大きいです。

    商品開発コストやマーケティング費用などで資金に余裕がない個人事業主や法人の方は、ぜひ使ってみてください。

    なお、弥生会計には、その他にも白色申告オンライン・青色申告オンラインがあります。

    白色申告オンライン フリープラン ベーシックプラン トータルプラン
    料金 無料 年払い5,060円※1 年払い9,240円※2
    確定申告書の作成・e-Tax
    帳票一覧
    経営状況の見える化
    会計事務所連携
    スマホアプリ
    仕訳・記帳の自動化
    金融機関連携
    POSレジ連携
    請求書連携
    WebFAQ
    電話サポート ×
    画面共有 ×
    チャットサポート ×
    メールサポート ×
    仕訳相談 × ×
    経理業務相談 × ×
    確定申告相談 × ×

    参考:やよいの白色申告 オンラインの料金プラン(2023年4月7日時点)
    ※1:次年度以降は10,120円/年になります。
    ※2:次年度以降は18,480円/年になります。

    青色申告オンライン セルフプラン ベーシックプラン トータルプラン
    料金 無料※1 年払い7,590円※2 年払い13,200円※3
    確定申告書の作成・e-Tax
    帳票一覧
    経営状況の見える化
    会計事務所連携
    スマホアプリ
    仕訳・記帳の自動化
    金融機関連携
    POSレジ連携
    請求書連携
    WebFAQ
    電話サポート ×
    画面共有 ×
    チャットサポート ×
    メールサポート ×
    仕訳相談 × ×
    経理業務相談 × ×
    確定申告相談 × ×

    参考:やよいの青色申告 オンラインの料金プラン(2023年4月7日時点)
    ※1:次年度以降は9,680円/年になります。
    ※2:次年度以降は15,180円/年になります。
    ※3:次年度以降は26,400円/年になります。

    自分に合ったものを使ってみてくださいね。

    クラウド会計ソフトの導入時に必要な準備

    ここまで読み進めますと、導入するクラウド会計ソフトを決めた方がいるかもしれません。

    そこでここでは、クラウド会計ソフトを導入する際に必要な準備を解説します。必要な準備を事前に把握することで、クラウド会計ソフトの導入をスムーズに進められますよ。

    • 顧問税理士にクラウド会計ソフトの対応可否を確認する
    • データ移行の準備をする
    • 勘定科目を確認する
    • 連携させる銀行口座を確認する
    • 権限をメンバーに付与する

    顧問税理士にクラウド会計ソフトの対応可否を確認する

    まずは顧問税理士に、クラウド会計ソフトの対応可否を確認しましょう。業務の効率化には、顧問税理士の協力が不可欠だからです。

    そもそも顧問税理士には以下のような業務を委託していることが多いハズ。

    • 記帳代行もしくはサポート
    • 決算業務
    • 税務申告
    • 税務相談

    業務内容や顧問税理士のITリテラシーにもよりますが、何をどこまで対応してくれるのかを事前に確認しておくのがおすすめです。

    そうすれば「引き受けられません!」と税理士に問答無用で断られ、「結局、自分たちで会計作業をすることになってしまった……」と後悔することがなくなるでしょう。

    また確認をする際はメールでパパッと済ませるのも良いですが、念のためにオンラインミーティングなどで実際に顔を合わせて確認した方が良いかもしれません。認識のズレが起きにくくなるハズです。

    データ移行の準備をする

    クラウド会計ソフトに登録するデータ・資料を事前に準備しておきましょう。具体的に言いますと、以下のものを用意しておくのがおすすめです。

    • パソコンに登録しているデータ
    • 紙資料
    • ログインに用いるメールアドレス
    • ログイン用パスワード

    移行をスムーズに済ませるために、上記を事前に準備しておきましょう。上手くいけば、クラウド会計ソフトを初日から本格的に運用できるかもしれません。

    勘定科目を確認する

    勘定科目を確認しておきましょう。以下のような科目を事前に確認・登録の是非を決めておけば、入力作業を迅速に済ませられます。※

    ※ただし、個人事業主の場合は基本的に何もしなくても使えることが多いです。まずは無料お試しにて確かめてみてください。
    区分 主な勘定項目
    資産 現金
    小口現金
    普通預金
    当座預金
    売掛金
    商品
    前払い金
    仮払い金
    立替金
    土地
    ソフトウェア
    敷金
    負債 買掛金
    未払い金
    前受金
    仮受金
    預り金
    長期借入金
    資本 資本金
    収益 売上高
    受取利息
    雑収入
    費用 仕入高
    外注費
    役員報酬
    給与手当
    賞与
    雑給
    福利厚生費
    消耗品費
    賃貸料
    保険料
    減価償却費
    通信費
    水道光熱費
    支払い手数料
    運賃
    広告宣伝費
    雑費

    上記はあくまで一例なのですが、それでもこの数になります。

    もしすべてを確認する時間がないのであれば、現金や資本金など確実に使うであろう科目だけでもチェックしておくのが良いでしょう。

    また、これを機に勘定項目をカスタマイズしてしまうのも良いかもしれません。

    「今ではこの勘定科目を入れていたけど、ほとんど使わなかったから今回からは消しておこうか。代わりにコレを入れよう」というイメージです。自社用にカスタマイズすることで、さらなる業務効率化を期待できます。

    ちなみに使用するクラウド会計ソフトによっては、必要とされることが多い科目は事前に設定されていることがあります。例えばfreee会計であれば、一般的に必要とされている勘定項目はすでに設定されています。

    無料お試しで確認してみてください。

    連携させる銀行口座を確認する

    連携させる銀行口座が同期対応可能かを必ず確認しておきましょう。クラウド会計ソフトによっては同期対応できる口座が指定されているからです。

    そこでfreee会計・マネーフォワードクラウド・弥生会計系ソフトにおいて、同期対応可能な銀行情報を確認できるページを以下にまとめました。

    クラウド会計ソフト 同期対応可能な銀行情報の記載ページ
    freee会計 同期対応口座一覧※1
    マネーフォワードクラウド API連携に対応している金融機関を教えてください※2
    弥生会計系ソフト 口座自動連携ツール 対応金融機関一覧※3

    2023年4月9日時点
    ※1:対応しているクレジットカード情報は、同ページ下部に記載されています
    ※2:対応しているクレジットカード情報は『マネーフォワードクラウドご紹介資料』の12ページ目に記載されています。
    ※3:同ページの上段に記載されている『クレジットカード』をクリックすると、対応しているクレジットカードの一覧が表示されます。

    契約する前に、一度確認してみてくださいね。

    権限をメンバーに付与する

    クラウド会計ソフトを操作するメンバーに、権限を付与しましょう。権限を事前に設定しておくことで、『取り消しの乱発』などといった不要なトラブルを避けられます。

    なお使用するクラウド会計ソフトにもよりますが、例えばマネーフォワードクラウドであれば以下のような権限を付与できます。

    オーナー:各事業者に1アカウントのみ割り当てることができる権限です。
    管理者:オーナー権限の次に強い権限を持っています。経営者などに付与するのが望ましい権限です。
    一般:ほぼすべての権限を持っています。
    取引登録のみ:仕訳入力担当者向けの権限です。
    監査:帳簿を確認する公認会計士や税理士向けの権限です。
    閲覧のみ:閲覧のみ可能な権限です。
    カスタム:メンバーごとに利用機能を設定できる権限です。

    参考:マネーフォワードクラウド|「メンバーの追加・管理」の使い方(2023年4月6日時点)

    方針にもよりますが、基本的にメンバー追加の権限は自分1人だけにするのが良いでしょう。自分だけにしておけば、誰彼構わずユーザーを追加・削除されることがなくなるからです。

    「知らぬ間に、知らぬ人がログインできるようになっている……。大丈夫か?」と、不要な心配をすることがなくなります。

    なお、その他の権限は業務内容に合わせて権限を付与するのがおすすめです。必要以上の権限を与える必要は、基本的にないでしょう。

    税理士は不要になる?よくある質問を解説

    ここではクラウド会計ソフトにてよくある質問を解説します。

    • そもそもクラウド会計ってなんですか?
    • クラウド会計ソフトとインスト―ル型の違いはなんですか?
    • クラウド会計を導入したら会計士は不要ですか?
    • 無料のクラウド会計ソフトはありますか?
    • クラウド会計ソフトを上手に使うコツはなんですか?
    • おすすめの会計アプリはありますか?

    そもそもクラウド会計ってなんですか?

    クラウド会計とはネットがつながる状態であれば、いつでも・どこでも会計処理を行えるシステムのことです。クラウド会計ソフトは従来のインストール型と同様に、様々な会計業務を処理できます。

    もともと会計ソフトはインストール型が主流でした。しかしクラウド会計ソフトには初期費用がかからない・他サービスとの連携機能が豊富にあるといった特徴があります。

    そんなこともあり、クラウド会計ソフトを利用する個人事業主は徐々に増加しています。

    その証拠にMM総研によると、クラウド会計ソフトの利用率は以下のように増加しているとしています。

    ・クラウド会計ソフトの利用率は29.8%、前年比3.5ポイント増と引き続き拡大基調
    ・行政手続きのデジタル化がクラウド利用のメリット拡大を後押し
    ・クラウド会計ソフトの事業者別シェアでは弥生が53.9%、freeeが25.4%

    引用元:株式会社MM総研|個人事業主のクラウド会計利用率は30%に届く勢い、引き続き拡大基調(2023年4月6日時点)

    クラウド会計ソフトは多くの個人事業主に使われていることがわかりますね。数年後には多数派になっているかもしれません。

    今では無料お試しを実施しているクラウド会計ソフトもありますので、個人事業主の方はこの機会に使ってみてはいかがでしょうか。

    クラウド会計ソフトとインスト―ル型の違いはなんですか?

    クラウド会計ソフトとインストール型の違いは多くあります。まとめますと以下のとおり。

    異なる点 クラウド会計ソフト インストール型会計ソフト
    電子申告※1 そのまま申告可能 e-Tax※2を使う必要あり
    インストール作業 不要 必要
    容量の確保 不要 必要
    ネット環境 必要 不要
    デバイス パソコン
    タブレット
    スマホ
    パソコンのみ
    デバイス数
    (利用ユーザー数)
    プランにより複数人可能 1つのみ
    1ライセンスでの共有不可
    OS Windows・mac両方可 ソフトによって変化
    バージョンの更新 自動
    無料
    利用者がその都度対応
    追加費用がかかることもある

    ※電子申告とは事務所や自宅などからネット経由で申告手続きを行えるシステムのこと。
    e-Taxとは国税庁が運営する国税電子申告および納税システムのこと。所得税・印紙税・贈与税など、無料で多くの手続きができます。

    一番の違いは電子申告にあります。クラウド会計ソフトであれば、freee会計などのサイトからそのまま電子申告が可能です。freee会計やマネーフォワードクラウドは直感的に使える設計になっていますので、手続きにそれほど時間はかからないでしょう。

    もちろんインストール型でも、e-Taxを使えば電子申告可能です。しかしe-Taxを使ったことがある個人事業主の方はわかると思いますが、非常に使いづらいのが難点です。

    e-Taxは国が管轄しているサイトということで、民間が開発したfreee会計やマネーフォワードクラウド間のような競争にまったくさらされていません。そういった特殊な背景もあり、e-Taxのユーザビリティは良くない傾向にあります。

    もしも隙間時間にパパッと電子申告を済ませたいのであれば、間違いなくクラウド会計ソフトがおすすめです。

    無料のクラウド会計ソフトはありますか?

    無料で使えるクラウド会計ソフトのうち、わりと有名なものを3つだけ紹介します。

    対象ユーザー・その他備考
    やよいの白色申告
    オンライン
    個人事業主におすすめ(白色申告のみ対応)
    永年無料ですべての機能を利用可能!
    ・いまなら有料サポートも初年度無料or半額
    円簿会計
    円簿青色申告
    中小法人・青色申告の個人事業主向け
    ・最低限の機能は備えている
    ・簿記の知識がないと使いこなすのが難しい
    ちまたの会計 町内会・サークル向け
    ・簡単な収支計算はできる
    ・事業の帳簿付けには対応できないため要注意

    2024年2月5日時点

    資金がないときは、上記のクラウド会計ソフトを利用すると良いでしょう。

    なお、記事の前半でも解説しましたようにfreee会計や弥生会計オンラインなども無料で使えます。無料で使える期間が限られているものの、上記のフリーソフトよりも多くの機能を使えるハズです。

    「上記のアプリでは、なんだか物足りないな」と感じた個人事業主や法人の方は、freee会計や弥生会計オンラインの無料版を検討してみてください。

    クラウド会計ソフトを上手に使うコツはなんですか?

    クラウド会計ソフトを上手に使いたいのであれば、各データを定期的に確認しましょう。定期確認をすることで、会計における問題点を早期発見できるからです。

    一度試しにレポート出力機能を利用し、各データをチェックしてみてください。すると収益・費用など、どこに問題があるのかが見えてきます。

    例えば収益比率が低い法人に対して人件費がかかり過ぎている、不要な経費が増えているなどがその典型的な例です。

    それがわかれば、すべきことが見えてきます。収益性の低い法人に対する改善策としては、時間を無駄にかけない・不要な支出はカットするなどが考えられます。それでも改善しないのであれば、単価交渉・原材料費の見直し・取引先リストをブラッシュアップするなどの対策も考えられますね。

    このような改善策を繰り返せば、財務状況は好転することでしょう。

    このように財務を定期かつ自主的にチェックすることで、クラウド会計ソフトを自然と上手に活用できるようになります。ご参考ください。

    おすすめの会計アプリはありますか?

    おすすめの会計アプリは以下の6つです。

    会計アプリ アプリストア 評価
    freee会計※ Google Play
    App Store
    Google Play:4.1
    App Store:4.5
    マネーフォワード※ Google Play
    App Store
    Google Play:表示なし
    App Store:4.6
    『弥生 申告』アプリ※ Google Play
    App Store
    Google Play:表示なし
    App Store:4.6
    Money Lover Google Play
    App Store
    Google Play:4.2
    App Store:4.6
    CalQShare Google Play
    App Store
    Google Play:表示なし
    App Store:4.2
    Kaikei Google Play
    App Store
    Google Play:4.5
    App Store:4.5

    2023年4月6日時点
    ※freee・マネーフォワード・弥生のアプリは、各クラウド会計ソフトの契約をしていなければ使えません。

    もしも外出先にて「クラウド会計ソフトはスマホだと少し使いづらいから、簡単な入力はアプリで済ませたいな」という場合は、上記の会計アプリを使ってみてくださいね。

    まとめ|クラウド会計ソフトにはメリットとデメリットがある

    クラウド会計ソフトのメリットまとめ

    • OSやデバイスを問わずに利用できる
    • 初心者でも使いやすいインターフェイス
    • 銀行口座やクレジットカーと連携できる
    • 入力したデータは自動でバックアップ
    • 法改正にも自動バージョンアップで対応
    • 税理士とのやり取りを効率化できる
    • 情報の仕訳作業を効率化できる
    • 入力作業を効率化できる
    • 経営状況をリアルタイムで把握できる
    • システム構築期間を大きく短縮可能である
    • 会計データの紛失・盗難確率を低減できる

    クラウド会計ソフトのデメリットまとめ

    • ネット環境がないと利用できない
    • サービスが終了したらソフトを利用できない
    • 経理経験者には馴染みのないインターフェイス
    • メンテナンス中は利用できない
    • クラウド型ソフトに未対応の税理士もいる
    • ランニングコストがかかる
    • 通信料が発生する
    • 処理や動作が遅いかもしれない
    • セキュリティ面で不安があるかもしれない
    • 初期設定が面倒かもしれない

    クラウド会計ソフトの料金相場は年額1万円前後で、これはインストール型とだいたい同じくらいのコストです。インストール型でも、最新の税制に対応するためには、有償でソフトをバージョンアップさせて使うことになります。

    クラウド会計大手3社「弥生」「freee」「マネーフォワード」の料金は下表のとおりです。

    主要なクラウド会計ソフト3社の比較

    弥生 freee マネーフォワード
    料金
    (税込)
    月額 1,628円~ 1,408円~
    年額 白:0円~
    青:9,680円~
    12,936円~ 11,880円~
    基本機能 帳簿づけ(手動)
    自動仕訳
    確定申告書類の作成
    対応OS
    対応デバイス

    >> 弥生・freee・マネーフォワード – 人気のクラウド会計ソフトを徹底比較!

    どのソフトも、一定期間は無料でお試しができます。気になるクラウド会計ソフトがあれば、まずは操作感を試してみるのがオススメです。

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