フリーランスの帳簿付けには「弥生・freee・マネーフォワード」のクラウド会計ソフトがおすすめです。3社のどれを選べばいいか迷っているフリーランスのために、タイプ別のおすすめ診断も紹介しています。
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目次
フリーランスにおすすめの会計ソフト【比較一覧表】
フリーランスによく選ばれているのは、弥生・freee(フリー)・マネーフォワードのクラウド会計ソフトです。どれも「帳簿付け~確定申告」の基本機能を完備しており、使いやすさにも定評があります。
やよいの青色申告 オンライン |
freee会計 | マネーフォワード クラウド確定申告 |
|
---|---|---|---|
料金 (税込) |
11,330円/年~ 初年度は無料~ |
12,936円/年~ | 11,880円/年~ |
帳簿づけ | ◯ | ◯ | ◯ |
確定申告 | ◯ | ◯ | ◯ |
機能の多さ | 必要十分 | 幅広い | 幅広い |
使用感 | オーソドックス | 独特 | オーソドックス |
プラン別 料金表 |
どの会計ソフトが合っているかは、仕事のスタイルや内容によって異なります。インターフェイスの好き嫌いなどもあるため、一概に「これがベスト!」とは言いきれません。
何もこだわりがなければ、とりあえず初年度無料の「やよいの青色申告 オンライン」がおすすめです。あとで「やっぱり他社のソフトが良さそうだなあ」と思ったとしても、弥生なら簡単にデータ移行・乗り替えができます。
フリーランスならクラウド会計ソフトがおすすめ
会計ソフトは「クラウド型」と「インストール型」の2種類に大別できます。フリーランスがこれから導入するなら、断然「クラウド型」の会計ソフトがおすすめです。
「クラウド型」と「インストール型」の違い
クラウド型 | インストール型 | |
---|---|---|
料金 | サブスク | 買い切り + 更新費用など |
インストール | 不要 | 必要 |
対応デバイス | パソコン・スマホなど | 基本、Windowsパソコン |
自動仕訳の機能 | 対応している | 非対応のソフトが多い |
データの保存先 | クラウド上 | ローカルのディスク内など |
クラウド会計ソフトを利用すれば、帳簿付け・確定申告を大幅に効率化できます。ブラウザ上で利用できるので、ネット環境さえあれば特別な準備は一切不要です。ソフトのアップデートも自動で行われます。
クラウド会計ソフトを使えば、上図のように簡単に帳簿付け~確定申告ができます。次に何をすればよいか、ソフトの画面にわかりやすく表示してくれるので初心者でもスムーズに作業できます。
クラウド会計ソフトの利点
- 経理作業の多くを自動化・効率化できる
- インターネット環境さえあればどこでも利用できる
- データのバックアップを自分で用意しなくてOK
- 常に最新版のバージョンを利用できる
銀行口座やクレジットカードをソフトに登録しておけば、その明細データを自動で取り込んで帳簿に反映することも可能です(自動仕訳)。
帳簿等のデータはクラウドサーバーに保管されるので、自分でバックアップを取る必要はありません。つねに最新バージョンのソフトを使えるので、法改正があっても安心です。
フリーランスが会計ソフトを選ぶポイント
クラウド会計ソフトといっても色々あるので、どんなポイントに注意して選べばいいか、わかりやすく解説します。以下の3点は必ずチェックしておくとよいです。
- 帳簿付けの機能
- 確定申告書類の作成機能
- 税理士とのデータ共有機能
「弥生・freee・マネーフォワード」のクラウド会計ソフトであれば、こうしたポイントをしっかり押さえているので、どれを選んでも失敗は少ないです。
① 帳簿付けの機能
- 使いやすいデザインになっているか
- クレジットカードなどの明細データを自動取得できるか
- 自動取得したデータを簡単に帳簿へ反映できるか
② 確定申告書類の作成機能
- 使いやすいデザインになっているか
- 操作手順がわかりやすく示されているか
- 確定申告時期(1月~3月ごろ)のサポート体制は充実しているか
③ 税理士とのデータ共有機能
- 提携している税理士・会計事務所が多いか
- リアルタイムに帳簿への入力や閲覧をしてもらえるか
本記事で紹介する3社の会計ソフトは、上記のポイントをすべてクリアしています。細かな違いを挙げていくときりがないので、以下の「タイプ別のおすすめ診断」で、各社の特徴をわかりやすくギュッとまとめておきました。ぜひ参考にしてみてください。
結局どの会計ソフトが良い? タイプ別のおすすめ
弥生・freee・マネーフォワードの3社を比較し、各会計ソフトがどんなフリーランスに合っているのかをわかりやすく解説します。「結局どれが良いかな?」と迷っている方は参考にしてみてください。
弥生が合っているフリーランス
- できるだけ安価に会計ソフトを導入したい
- 帳簿付けや確定申告ができれば、ほかに余計な機能はいらない
- 取引数は少なめで、記帳の完全な自動化までは求めていない
費用面を重視するフリーランスであれば、弥生が第一候補となります。フリーランス・個人事業主の確定申告に必要な基本機能については、freeeやマネーフォワードにもまったく見劣りしません。
freeeが合っているフリーランス
- 取引先が多くて、売上や支払いの管理が大変
- 自分で仕訳を入力したくないので、すべて自動入力したい
- 業務フローを1から見直して効率化したい
経理業務を徹底的に自動化したいフリーランスは、freeeを選ぶとよいです。初期設定や業務フローの見直しを適切に行えば、業務効率を飛躍的にアップさせることも可能です。料金は高めですが、記帳の自動化を追求したいならfreeeがおすすめです。
マネーフォワードが合っているフリーランス
- バックオフィス業務全般をクラウド化・デジタル化したい
- 既存の業務フローはあまり変更したくない
- サービス連携のクオリティを重視している(Amazon明細の自動取得など)
バックオフィス業務が多岐にわたる場合は、マネーフォワードが適しています。記帳・確定申告に使う「クラウド確定申告」のほか、請求業務に使える「クラウド請求書」や「クラウド電子契約」など、様々なソフトを追加料金なしで利用できます。
料金比較 – 弥生・freee・マネーフォワード
「とりあえずお金をかけずに会計ソフトを使ってみたい!」というフリーランスには、断然「やよいの青色申告 オンライン」がおすすめです。大手3社の最安プランを比較してみましょう。
最安プランの比較 – 弥生なら機能制限なし!
やよいの青色申告 オンライン |
freee会計 | マネーフォワード クラウド確定申告 |
|
---|---|---|---|
料金 (税込) |
セルフプラン 11,330円/年 初年度は無料 |
スターター 12,936円/年 |
パーソナルミニ 11,880円/年 |
帳簿づけ | ◯ | ◯ | ◯ |
確定申告 | ◯ | ◯ | ◯ |
レシート撮影 | ◯ | △ 月5枚まで |
◯ |
消費税申告 | ◯ | × | × |
- レシート撮影:経費のレシートをスマホアプリで撮影し、文字認識(OCR)により自動記帳する機能
消費税申告:消費税の金額や課税区分を記帳し、帳簿データから消費税の申告書を自動作成する機能
弥生は最安プランでも機能制限がありません。一方、freee・マネーフォワードの最安プランには機能制限がかかります。弥生は「セルフ・ベーシック・トータル」の3プランありますが、いずれも機能に差はありません(違いはサポート内容のみ)。
消費税対応プランの比較 – 弥生は最安プランでも対応!
やよいの青色申告 オンライン |
freee会計 | マネーフォワード クラウド確定申告 |
|
---|---|---|---|
料金 (税込) |
セルフプラン 11,330円/年~ 初年度無料 |
スタンダード 26,136円/年 |
パーソナル 16,896円/年 |
帳簿づけ | ◯ | ◯ | ◯ |
確定申告 | ◯ | ◯ | ◯ |
レシート撮影 | ◯ | ◯ | ◯ |
消費税申告 | ◯ | ◯ | ◯ |
※ 消費税申告に対応できるプランのうち、最も安いプランを比較しています
消費税申告を前提に比較すると、さらに弥生のおトクさが際立ちます。2023年から「消費税のインボイス制度」が始まるため、消費税申告を行うフリーランスもこれから増えていくでしょう。弥生なら初年度無料ですから、初めての消費税申告にもピッタリです。
他のソフトを選んだほうがいいケース
弥生・freee・マネーフォワードの会計ソフトは、いずれも多くのフリーランスに支持されています。とはいえ、相性の良し悪しはあります。「なんか期待ハズレだったな」と後悔しないよう、しっかり確認しておきましょう。
「やよいの青色申告 オンライン」に向いていない人
大量の仕訳を確定申告時期に全部まとめて手入力したい |
---|
→ インストール型の「やよいの青色申告」がおすすめ |
AmazonなどのECサイトでまとめ買いをすることが多い |
→ API連携に優れた「マネーフォワード クラウド」がおすすめ |
パソコンを持っておらず、スマホだけで記帳・確定申告したい |
→ スマホアプリだけですべて完結する「freee会計」がおすすめ |
「freee会計」に向いていない人
できるだけ会計ソフトにはお金をかけたくない |
---|
→ 安価に導入できる「やよいの青色申告 オンライン」がおすすめ |
freeeを導入するためにわざわざ業務フローを見直すのはイヤだ |
→ オーソドックスな「やよいの青色申告 オンライン」がおすすめ |
「マネーフォワード クラウド」に向いていない人
わからないことはサポートに聞いてすぐに解決したい |
---|
→ サポートが手厚い「やよいの青色申告 オンライン」がおすすめ |
お金がかかってもいいから、仕訳は“完全に”自動化したい |
→ 完全自動化に対応している「freee会計」がおすすめ |
まとめ
初めて会計ソフトを導入するフリーランス・個人事業主には、弥生・freee・マネーフォワードのクラウド会計ソフトがおすすめです。なかでも弥生は初年度無料から利用でき、他社へのデータ移行も簡単なので、迷ったらひとまず弥生をおすすめします。
やよいの青色申告 オンライン – プラン別料金・機能まとめ
セルフプラン | ベーシックプラン | トータルプラン | |
---|---|---|---|
料金 (税込) |
11,330円/年 初年度無料 |
18,975円/年 初年度無料 |
33,000円/年 初年度16,500円 |
帳簿づけ | ◯ | ◯ | ◯ |
確定申告 | ◯ | ◯ | ◯ |
消費税申告 | ◯ | ◯ | ◯ |
サポート | – | メール・チャット・電話 (操作質問のみ) ※電話は年10回まで |
メール・チャット・電話 (操作質問 + 業務相談) |
その他特記事項 | 初年度割引額 11,330円 |
初年度割引額 18,975円 |
初年度割引額 16,500円 |
「トータルプラン」の業務相談を利用すれば、帳簿付けや確定申告の悩みを何度でも相談できます。帳簿付け・確定申告の初心者にピッタリのプランです。初年度は半額で利用できますし、翌年以降のプラン変更も可能です。
freee会計 – プラン別料金・機能まとめ
スターター | スタンダード | プレミアム | |
---|---|---|---|
料金 (税込) |
1,628円/月 12,936円/年 |
2,948円/月 26,136円/年 |
– 43,780円/年 |
帳簿づけ | ◯ | ◯ | ◯ |
確定申告 | ◯ | ◯ | ◯ |
消費税申告 | × | ◯ | ◯ |
サポート | 通常対応 メール・チャット (操作質問のみ) |
優先対応 メール・チャット (操作質問のみ) |
優先対応 メール・チャット (操作質問のみ) |
その他特記事項 | – | – | 税務調査補償あり 乗り換え代行あり |
まずは「スターター」で始めてみて、もし機能制限にストレスを感じるようなら「スタンダード」以上へプラン変更するとよいです。ただ、2023年10月以降にインボイスを発行するフリーランスは、消費税申告に対応できる「スタンダード」以上を選びましょう。
マネーフォワード クラウド – プラン別料金・機能まとめ
パーソナルミニ | パーソナル | パーソナルプラス | |
---|---|---|---|
料金 (税込) |
1,408円/月 11,880円/年 |
1,848円/月 16,896円/年 |
– 39,336円/年 |
帳簿づけ | ◯ | ◯ | ◯ |
確定申告 | ◯ | ◯ | ◯ |
消費税申告 | × | ◯ | ◯ |
サポート | メール・チャット (操作質問のみ) |
メール・チャット (操作質問のみ) |
メール・チャット・電話 (操作質問のみ) |
その他特記事項 | – | – | パーソナルプランに 電話サポートがつくだけ |
一般的なフリーランスであれば「パーソナルミニ」で充分です。確定申告の基本機能については、大きな制限なく利用できます。ただし、インボイスを発行する場合は消費税申告が必要となるので「パーソナル」を選択しましょう。