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ハンドメイド作家におすすめの会計ソフト【比較一覧】帳簿付けや収支管理が簡単に

更新日: 2024/09/24 PR
ハンドメイド作家におすすめの会計ソフト【比較一覧】帳簿付けや収支管理が簡単に

ハンドメイドで商品を製作・販売しているクリエイター向けに、おすすめの会計ソフトを紹介します。ハンドメイドは他の業種よりも帳簿付けの難易度が高いと言われていますが、会計ソフトを導入すれば負担をかなり軽減できます。

INDEX

目次

    【比較一覧】ハンドメイド作家におすすめの会計ソフト

    ハンドメイドで利益を得ている作家やクリエイターは、基本的に確定申告が必要です。帳簿を作成して、年間の利益などを集計しないといけません。以下の会計ソフトを使えば、比較的カンタンにできます。

    やよいの白色申告
    オンライン
    やよいの青色申告
    オンライン
    freee会計 マネーフォワード
    クラウド確定申告
    帳簿入力画面 かんたん取引入力 - やよいの白色申告 オンライン かんたん取引入力 - やよいの青色申告 オンライン 取引の登録(手入力) – freee 簡単入力 - マネーフォワード
    料金
    (税込)
    永年無料〜 11,330円/年〜
    初年度無料〜
    12,936円/年〜 11,880円/年〜
    対応OS Windows
    Mac
    Windows
    Mac
    Windows
    Mac
    Windows
    Mac
    申告対応 白色のみ 白色・青色 白色・青色 白色・青色
    自動仕訳
    金融機関連携
    確定申告書の作成
    法令対応
    特長 完全無料で有料並みの機能が使える 画面がシンプルでわかりやすい 自動化の機能が充実している 外部とのデータ連携がしやすい
    サポート メール
    チャット
    電話
    メール
    チャット
    電話
    メール
    チャット
    電話
    メール
    チャット
    電話

    上記のソフトなら、帳簿付けから確定申告までしっかり対応しています。minnneやBASEなどの商品販売アプリから、過去の売上履歴をデータとして取り込みたい場合は、ソフトによって対応状況が一部異なります(詳細は後述)。

    ハンドメイド作家に会計ソフトは必要?

    ハンドメイド作品を販売していくなら、基本的には帳簿付けや確定申告をしないといけません。会計ソフトなしにこれらの業務を行うのは、なかなか大変です。

    ハンドメイドで会計ソフトが必要な人とは? 帳簿付け・確定申告の義務

    帳簿付けor確定申告の義務がある人は、会計ソフトを導入するのがおすすめです。厳密には、義務の要件はもっと細かいですが、概ね上図のように認識しておけばOKです。
    所得48万円以下なら確定申告は不要? 申告義務のわかりやすい解説

    帳簿付け~確定申告の流れ(会計ソフトがある場合)

    会計ソフトを導入すれば青色申告も簡単にできる

    会計ソフトがあれば、「帳簿付け〜確定申告」の業務をかなり自動化できます。転記ミスや計算ミスなどのヒューマンエラーも起きづらくなるので、スピードと正確性の両立が可能です。

    副業の所得が20万円以下なら確定申告は不要?

    勤め先で年末調整を受けている会社員やパートタイマーは、副業による年間の利益(収入−必要経費)が20万円以下なら、基本的に確定申告は不要です。

    ただし、この判定を行うには、やはり利益の計算をしないといけません。結局、会計ソフトに売上や必要経費を入力して、自動集計してもらうのが早道です。無料の会計ソフトもあるので、ちょっとでも利益が出ているなら会計ソフトの導入を検討しましょう。

    ハンドメイド作家が会計ソフトを導入するメリット

    会計ソフトを導入するメリットとして、主に以下の4つが挙げられます。それぞれ、順番に解説していきます。

    1. 帳簿付けや確定申告での手間やミスを減らせる
    2. 経営状況を簡単に把握できる
    3. 初心者でも複式簿記で記帳しやすい(青色申告)
    4. 税務調査に対応しやすい

    メリット① 帳簿付けや確定申告での手間やミスを減らせる

    会計ソフトを使うことで、帳簿付けの難易度が下がり、手間やコストも少なくなります。たとえば、クレジットカードや銀行口座を会計ソフトのアカウントに紐づけて、取引内容や金額を自動的に帳簿へ反映させることも可能です(自動仕訳)。

    最初のうちは、手書きの帳簿やエクセルで十分だと感じるかもしれません。初心者の方ほど「どうせ専門的な機能なんて使いこなせないし、私は簡単な集計だけできれば十分」と考えてしまいがちです。

    しかし、取引数が増えてくると、だんだん管理しきれなくなってきます。知らず知らず、誤った記帳を繰り返してしまうケースも多いです。そうなる前に、ぜひ早めに導入しましょう。

    メリット② 経営状況を簡単に把握できる

    会計ソフトに売上や必要経費を入力すると、自動的に集計して決算書などを作成してくれます。わかりやすいグラフで利益などを表示することもできるので、現状をリアルタイムで把握でき、今後の方針なども立てやすくなります。

    とくにビジネスとしてハンドメイドに取り組む個人事業主の場合は、しっかり利益を取っていくためにも、材料費や手数料などのコスト管理が重要です。会計ソフトのレポート機能は、このような経営課題の解決にも役立ちます。

    メリット③ 初心者でも複式簿記で記帳しやすい(青色申告)

    簿記の知識がない初心者でも、会計ソフトを使えば、複式簿記の難易度が大幅に下がります。画面の案内どおりに科目や金額を入力すれば、自動的に複式簿記の形式に変換してくれます。

    複式簿記で記帳し、e-Taxで青色申告をすると、最大65万円の控除が狙えます。65万円の控除を受ければ、十数万円の節税につながることも珍しくありません。

    メリット④ 税務調査に対応しやすい

    会計ソフトを使えば、正確な帳簿を簡単に作成できるので、税務調査にも安心して備えられます。税務調査とは、税金が正しく申告・納付されているかを確認するために行われる調査です。

    帳簿をしっかり管理していないと、税務調査で問題が見つかり、追加で税金を取られるリスクがあります。会計ソフトを活用すれば、記帳業務の多くを自動化できるため、早く正確に帳簿付けができます。

    ハンドメイド作家が会計ソフトを選ぶ際のポイント

    ハンドメイド作家が会計ソフトを選ぶ際のポイントを、わかりやすく解説します。経理業務の負担を減らし、制作に集中できる環境を作るためにも、自分に合った会計ソフトを選びましょう。

    1. 使いやすさ
    2. 価格・コストパフォーマンス
    3. サポート体制

    選ぶポイント① 使いやすさ

    会計ソフトによって、操作性や画面の構成は異なります。無料トライアルなどを積極的に活用して、自分がストレスなく使い続けられるソフトを選びましょう。

    もちろん、途中で別のソフトに乗り換えることも可能です。ただ、新しいソフトの操作を覚え直すのは面倒ですし、データの引き継ぎに手間取る場合もあります。最初から長く使うことを前提に選ぶのがおすすめです。

    選ぶポイント② 価格・コストパフォーマンス

    個人事業や副業レベルの規模であれば、最安値のプランでも十分に必要な機能が備わっていることが多いです。ただし、プランによっては使える機能やサービスに制限がある場合もあるため、自分に必要な機能が含まれているかを確認してから選びましょう。

    選ぶポイント③ サポート体制

    簿記の知識がない方や、会計ソフトの操作が初めてという方は、サポートが充実している会計ソフトを選ぶことが大切です。サポートの方法(メール、チャット、電話など)や、どのような内容を相談できるかも事前に確認しておくと安心です。

    ハンドメイド作家の会計業務にはクラウド型の会計ソフトがおすすめ

    会計ソフトは、大きく「クラウド型」と「インストール型」の2種類に分けられます。これから導入するなら、クラウド型の会計ソフトがおすすめです。クラウド型なら経理の経験がなくても操作しやすく、初期費用を抑えられます。

    クラウド型 インストール型
    インストール 不要 必要
    (CD-ROMなど)
    デバイス パソコン
    タブレット
    スマホ
    パソコン
    費用 ソフトの利用料金
    (月額 or 年額)
    ソフトの購入費用
    +
    バージョンアップ費用
    (年1回)
    ネット環境 必要 不要
    対応OS Windows・Macの両方に対応 Windows or Mac
    (ソフトにより異なる)
    画面構成 シンプル
    (初心者・経理経験者向き)
    複雑
    (経理経験者向き)
    自動仕訳の機能 あり なし
    (一部のソフトは対応)
    データの保管先 クラウド上
    (運営会社が管轄するサーバー内)
    ローカルのディスク内

    >> 会計ソフトの「クラウド型」と「インストール型」の違い

    インターネット環境があれば、どこからでも帳簿にアクセスできるので、とても便利です。たとえば、ハンドメイド用の材料を買って帰る電車のなかで、会計ソフトのスマホアプリを用いてサッと記帳を済ませることもできます。

    ハンドメイド通販アプリとの相性を比較

    ハンドメイド作品を以下のようなアプリで販売している方は、使っているアプリと会計ソフトの相性も考慮したほうがよいです。過去の売上データをそのまま会計ソフトへ移すことができれば、記帳にかかる時間や労力を大幅に削減できます。

    ハンドメイド作品の販売に使える通販アプリ(主な例)

    ハンドメイドマーケット ネットショップ フリマアプリ
    ロゴ画像 - minne(ミンネ)
    ロゴ画像 - Creema(クリーマ)
    ロゴ画像 - BASE(ベイス)
    ロゴ画像 - STORES(ストアーズ)
    ロゴ画像 - mercari(メルカリ)
    ロゴ画像 - Rakuten Rakuma(ラクマ)

    これらのアプリで販売した売上などを、会計ソフトに反映させるには、以下の3通りの方法が考えられます。複数件の取引を一括して入力したい場合は、「API連携」か「CSV取込」のどちらかを利用する必要があります。

    ハンドメイド販売アプリと会計ソフトの連携方法 - API・CSV

    どの方法が使えるかは、アプリによって異なります。たとえば、BASEで「API連携」をしたい場合は、freeeかマネーフォワードを利用する必要があります。このようなアプリ間の相性について、以下の一覧表にまとめました。

    主な販売アプリとクラウド会計ソフトの連携方法

    弥生 freee マネーフォワード
    API連携
    利便性:◎
    STORES BASE BASE

    STORES
    楽天ラクマ
    CSV取込
    利便性:◯
    minnne
    creema
    BASE
    STORES
    minnne
    creema
    BASE
    STORES
    minnne
    creema
    BASE
    
STORES
    手入力のみ
    利便性:△
    メルカリ
    楽天ラクマ
    メルカリ
    楽天ラクマ
    メルカリ

    「API連携」に対応していれば、最初にアカウントを紐づけるだけで、以後はアプリの売上や手数料が自動的に会計ソフトへ反映され続けます。API連携に関しては、クラウド会計ソフトの大手3社のなかでも、マネーフォワードが最も優秀です。

    「CSV取込」は、API連携には劣るものの、売上データなどを一括で取り込める点で、手入力よりは圧倒的に優れています。アプリからCSV形式のデータをダウンロードして、エクセルなどを用いて形式を整え、それを会計ソフトへアップロードすればOKです。

    メルカリやラクマには、販売履歴をCSV形式で出力する機能がありません。そのため、API連携に対応していなければ手入力が必要です(Chrome拡張機能などでCSVデータをダウンロードする方法も存在するが、本記事ではあくまで標準機能で比較している)。

    【補足】会計ソフトでは棚卸表を作成できない!?

    個人向けの会計ソフトには、棚卸表を作る機能はついていないのが一般的です。棚卸表とは、ざっくりいうと、年末時点での材料や製品の在庫リストです。このリストに載っているものは、その年の経費にはできません
    >>棚卸しとは?)。

    ハンドメイド販売の材料を購入した場合の仕訳や棚卸し

    たとえば、洋服の生地用に布を買った場合は「仕入れ」として記帳します。一方、洋服に使う糸やボタンはメインの材料ではなく、金額的にも少額であることが多いので、基本的に「消耗品費」で記帳して構いません(詳細は後述)。

    年末になったら、購入した材料がどのくらい残っているかを確認して、棚卸表を作成します。紙やエクセルに在庫数や金額を記録し、その集計結果を会計ソフトに入力すれば、自動的に必要な仕訳を作成してくれます。

    棚卸しが不要な原材料とは? 国税庁の通達をわかりやすく

    ざっくりいうと、毎年同じぐらいの量を仕入れて使っている原材料については、棚卸しは不要と考えてOKです。ただし、普段の何倍もの量を一気に買いだめしたときや、製品のメイン素材を仕入れたときなどは、この扱いが認められないので棚卸しが必要です。

    引用
    消耗品その他これに準ずる棚卸資産
    の取得に要した費用の額は、……(中略)……棚卸資産(各年ごとにおおむね一定数量を取得し、かつ、経常的に消費するものに限る。)の取得に要した費用の額を継続してその取得をした日の属する年分の必要経費に算入している場合には、これを認める。

    国税庁HP − 所得税基本通達 37-30の3(消耗品費等)

    たとえば、細かなビーズなどの材料を常備している場合、大した金額でもないのに数が多く、すべて棚卸しするとなれば非常に手間がかかります。このような原材料については、棚卸しをせず、購入した時点で経費計上しても差し支えありません。

    ハンドメイド作家におすすめの会計ソフト

    ハンドメイド作家には「弥生・freee・マネーフォワード」のクラウド会計ソフトがおすすめです。クラウド型なら、申し込んですぐに使い始められます。

    やよいの白色申告 オンライン

    やよいの白色申告オンライン - 取引入力画面

    • 永年無料から使えるクラウド会計ソフト
    • 白色申告をするハンドメイド作家向け
    • パソコンが必要(Windows、Mac)
    料金(税込) 申告対応 対応OS デバイス
    無料〜 白色申告 Windows
    Mac
    パソコン
    タブレット
    スマホ
    レシート撮影 自動仕訳 電子申告 サポート
    メール
    チャット
    電話

    やよいの白色申告 オンラインは、永年無料から利用できます。機能面でも、他の有料ソフトに見劣りしません。白色申告のハンドメイド作家にとっては、最有力候補のソフトだといえます。

    なお、有料プランもありますが、無料プランとの違いはサポートの有無のみです。初心者であれば、サポートありの有料プランがおすすめです。ソフトの操作方法だけでなく、帳簿付けや確定申告に関する一般的な質問もできます。

    やよいの青色申告 オンライン

    やよいの青色申告 オンライン トップページ

    • 初年度は無料で利用できる
    • サポートが充実している
    • パソコンが必要(Windows、Mac)
    料金(税込) 申告対応 対応OS デバイス
    11,330円/年〜 白色申告
    青色申告
    Windows
    Mac
    パソコン
    タブレット
    スマホ
    レシート撮影 自動仕訳 電子申告 サポート
    メール
    チャット
    電話

    やよいの青色申告 オンラインは、初心者でも使いやすいクラウド会計ソフトです。操作画面がシンプルでわかりやすく、自動仕訳などの便利な機能もしっかり揃っています。

    サポートの内容が、料金プランによって異なります。どのプランでも、機能面での差はありません。上位プランでは、帳簿付けや確定申告に関する一般的な質問ができるので、初心者には上位プランがおすすめです。

    freee会計

    freee トップページ画面

    • 先進的な機能が多く搭載されており、できることが多い
    • 業務の自動化や効率化に長けている
    • パソコンがなくてもスマホだけで完結できる
    料金(税込) 申告対応 対応OS デバイス
    1,628円/月〜
    12,936円/年〜
    白色申告
    青色申告
    Windows
    Mac
    パソコン
    タブレット
    スマホ
    レシート撮影 自動仕訳 電子申告 サポート
    メール
    チャット
    電話

    freee会計は、初心者にもやさしいクラウド会計ソフトです。専門用語があまり登場せず、わかりやすいガイド文もついています。材料や商品在庫の金額を登録できるので、ハンドメイド販売との相性も良好です(在庫棚卸)。

    機能面では、とくに自動仕訳の性能が優れています。たとえば、「〇〇のお店で△△のクレカを使ったら、仕入れの勘定科目で記帳して」といったルールを設定できます。ルール設定後は、完全放置でもソフトが自動で記帳してくれます。

    マネーフォワード クラウド確定申告

    マネーフォワード 確定申告 トップページ画面

    • 外部サービスとの連携がスムーズ
    • 10個以上のクラウドサービスがセットになっている
    • スマホ用のアプリが使いやすい
    料金(税込) 申告対応 対応OS デバイス
    1,628円/月〜
    12,936円/年〜
    白色申告
    青色申告
    Windows
    Mac
    パソコン
    タブレット
    スマホ
    レシート撮影 自動仕訳 電子申告 サポート
    メール
    チャット
    電話

    「マネーフォワード クラウド」は、バックオフィスソフトがまとめてパッケージ化されているクラウドサービスです。そのなかの「クラウド確定申告」というソフトを使って、帳簿付けや確定申告ができます。

    外部データの取り込みが得意で、連携できるアプリの種類がもっとも豊富です。取り込んだデータを、一括で登録できる点も便利です。キャッシュレスでの取り引きが多い方や、BASEやラクマなどの販売アプリを連携させたい方におすすめです。

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