弥生は青色申告の個人事業主向けに、2種類の会計ソフトを提供しています。「やよいの青色申告 オンライン」はクラウド型の会計ソフトで、「やよいの青色申告」はインストール型(デスクトップ版)の会計ソフトです。本記事ではこの2つの違いを分かりやすく解説しています。
INDEX
目次
2種類の青色申告ソフト【比較表】
やよいの青色申告 オンライン | やよいの青色申告 | ||
---|---|---|---|
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タイプ | クラウド型 | インストール型 | |
主な 対応製品 |
PC | ||
スマホ | Android・iOS | – | |
料金(税込) | 本体価格 | – | 13,200円 |
年額料金 | 8,800円~ 初年度は無料 |
8,800円~ 最初の15ヶ月は無料 |
|
基本機能 | 帳簿づけ | ◯ | ◯ |
確定申告書類 の作成 |
◯ | ◯ | |
電子申告 | ◯ | ◯ | |
ネット環境 | 必要 | 基本的に不要 | |
データの保存先 | クラウド上 | PC上 |
「やよいの青色申告 オンライン」はクラウド型なので、パソコンにインストールする必要はありません。ネットからログインすれば、パソコンからでもスマホからでも使えます。一方「やよいの青色申告」はインストール型であり、Windowsパソコンにインストールして使用します(Macやスマホでは使えません)。
どちらのソフトも、日々の帳簿づけと確定申告書類の作成ができます。ただ、微妙に異なる部分も多いので、ここからは重要なポイントに絞って両者の違いを比較していきます。
① 料金
やよいの青色申告 オンライン | やよいの青色申告 |
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年額料金のみ (サポート込み) |
本体価格 + サポートプランの年額料金 |
「やよいの青色申告 オンライン」はクラウド型のソフトなので、年額料金の支払いだけで利用できます。この料金は、選択するプランによって異なります。
一方「やよいの青色申告」はインストール型なので、ソフト本体を購入しないと使えません。それに加えて、サポートプランの料金を年額で支払っていきます。
やよいの青色申告 オンライン |
やよいの青色申告 | ||
---|---|---|---|
本体価格 | – | 13,200円 | |
プランごとの 年額料金 |
セルフプラン | 8,800円 初年度は無料 |
8,800円 最初の15ヶ月は無料 |
ベーシックプラン | 13,200円 初年度は6,600円 |
13,200円 最初の15ヶ月は無料 |
|
トータルプラン | 22,000円 初年度は11,000円 |
22,000円 最初の15ヶ月は8,800円 |
表示は税込価格
「やよいの青色申告」の場合、2年目以降はサポートの加入が任意となります。とはいえ、加入していないとソフトのバージョンアップができなかったり、機能の一部が制限されたりするので、基本的にはずっと加入すべきものと考えておきましょう。
② 手入力による帳簿づけ
やよいの青色申告 オンライン | やよいの青色申告 |
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帳簿づけの方法は2種類 | 帳簿づけの方法は6種類 |
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帳簿づけ方法の選択肢については、インストール型の「やよいの青色申告」のほうが豊富です。ただ、初心者向けの「かんたん取引入力」と、汎用性の高い「振替伝票」は両方に備わっているので、使い勝手に大きな差はありません。
かんたん取引入力の画面
やよいの青色申告 オンライン | やよいの青色申告 |
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「やよいの青色申告」にある「現金・預金出納帳」や「売掛帳・買掛帳」は、特定の取引に特化した入力方法です。ただ「かんたん取引入力」や「振替伝票」でも同じ内容の記帳はできるので、使わなくても問題ありません。
③ 自動取込による帳簿づけ
やよいの青色申告 オンライン | やよいの青色申告 |
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連携できる銀行やカードが豊富 | 連携できる銀行やカードが少ない |
どちらのソフトにも、銀行口座やカードの決済情報を取り込んで、自動で仕訳提案をしてくれる機能があります(スマート取引取込)。連携先から取り込んだ情報が下記のように表示され、簡単に帳簿に反映できる便利機能です。
「やよいの青色申告 オンライン」の画像
この機能自体はどちらのソフトも変わりません。ただ、連携できる金融機関やクレジットカードの種類が「やよいの青色申告 オンライン」は全国で3600件以上あるのに対し、「やよいの青色申告」は100件ほどしかありません。
④ 確定申告書類の作成
やよいの青色申告 オンライン | やよいの青色申告 |
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まず質問に「はい/いいえ」で回答する ソフトが必要な入力欄を示してくれる |
書類の様式にそのまま入力 入力が必要な項目は ヘルプ機能を参照して判断する |
「やよいの青色申告 オンライン」では、まず簡単な質問に「はい/いいえ」で答えます。それによって必要な入力欄が示されるので、あとはその欄に入力していくことになります。
「やよいの青色申告」は、手書きでの作成に近い感覚です。項目ごとに「申告診断」というヘルプ機能を使わないと、記入の要否を確かめられないので、確定申告の初心者には難しいかもしれません。
⑤ 電子申告
どちらのソフトでも、弥生が無料で提供する電子申告ソフトを使えば、簡単に電子申告ができます。国税庁の「e-Taxソフト」等を利用する必要はありません。
やよいの青色申告 オンライン |
やよいの青色申告 | |
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Windows | 「確定申告e-Taxモジュール」 を使って電子申告する |
|
Mac | 「確定申告e-Taxオンライン」 を使って電子申告する |
– |
※ Macの場合は「確定申告e-Taxオンライン」を使う
「確定申告e-Taxモジュール」を利用する際は、マイナンバーカードを使って本人認証を行います。したがって、マイナンバーカードを読み取るためのICカードリーダーが必要です(スマホで代用できる場合も)。
⑥ スマホアプリ
やよいの青色申告 オンライン |
やよいの青色申告 | |
---|---|---|
帳簿づけアプリ 「弥生 申告」 |
◯ | × |
レシート読取アプリ 「弥生 レシート取込」 |
◯ | ◯ |
弥生は、個人向けに2つのスマホアプリを提供しています。インストール型の「やよいの青色申告」では、帳簿づけアプリとの連携ができません。
帳簿づけアプリ 「弥生 申告」 |
レシート読取アプリ 「弥生 レシート取込」 |
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スマホから手軽に取引の入力ができる (クラウド型専用) |
レシートを読み取って取引入力ができる (クラウド型&インストール型に対応) |
帳簿づけ用の「弥生 申告」アプリでは、PC版の「かんたん取引入力」よりもさらに手軽に収入や支出の記帳ができます。出先でパパっと記帳を済ませられるのも便利です。パソコンから記帳した帳簿と、スマホアプリで記帳した帳簿は、クラウド上で同期します。
比較まとめ
やよいの青色申告 オンライン |
やよいの青色申告 | ||
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タイプ | クラウド型 | インストール型 | |
主な 対応OS |
PC | ||
スマホ | Android・iOS | – | 料金(税込) | 本体価格 | – | 13,200円 |
年額料金 | 8,800円~ 初年度は無料 |
8,800円~ 最初の15ヶ月は無料 |
帳簿づけ | 手入力 | 入力方法は2種類 | 入力方法は6種類 |
自動取込 | 連携先が豊富 | 連携先が少ない | |
確定申告書類の作成 | 初心者でも簡単 | PC上 | |
電子申告 | 独自の電子申告ソフトを使えば簡単 | ||
スマホアプリ |
|
|
機能の有無だけで比べると、どちらのソフトも大きな差はありません。ただ、使い勝手を考慮すると、様々な面で「やよいの青色申告 オンライン」のほうが使いやすいと実感できるはずです。
また、コスト面でも「やよいの青色申告 オンライン」のほうが、初期費用がかからないというメリットがあります。キャンペーンを利用して、初年度0円で始めることもできるので、ちょっと試してみたいという事業主にもおすすめです。