弥生のクラウド会計ソフト「やよいの白色申告 オンライン」と「やよいの青色申告 オンライン」について、電子申告で必要な周辺機器などを整理します。これらはWindowsとMacの両方に対応していますが、e-Taxに必要な環境が異なります。
- この記事は2021年分以前の内容です。2023年以降に行う2022年分の確定申告からは、WindowsとMacのどちらも同じ方法でe-taxを利用できるようになりました。
会計ソフトの電子申告対応【e-Tax】クラウド3社の比較
INDEX
目次
用意する機器 – WindowsとMacの違い
クラウド会計ソフト「やよいの白色申告 オンライン」と「やよいの青色申告 オンライン」で作成した確定申告書類は、そのままe-Taxでオンライン提出できます。(インストール型の「やよいの青色申告」でも同様)
電子申告の際、マイナンバーカードのICチップを読み取る必要があるため、読み取り用の専用ソフトと機器を用意しましょう。WindowsとMacで、用意するものが以下のように異なります。
マイナンバーカードの読み取りに使うソフトと機器
Windows | Mac | |
---|---|---|
ソフト (全て無料) |
|
|
機器 | ICカードリーダー or スマホ(Android限定) |
スマホ(iOS・Android) |
※ スマホはマイナンバーカードを読み取れるNFC対応機種に限る
「そもそもマイナンバーカードなんて持ってない!」という個人事業主は、手間が増えてしまいますが、確定申告書等作成コーナーから「ID・パスワード方式」で電子申告することもできます(税務署への事前申請が必要)。
確定申告e-Taxモジュール【Windows】
Windowsの場合、まず「確定申告e-Taxモジュール」と「JPKI利用者ソフト」をパソコンにインストールしておくとスムーズです。弥生の会計ソフト内で確定申告書類を作成したら、そのまま「確定申告e-Taxモジュール」を起動します。
マイナンバーカードを読み取る方法【Windows】
ICカードリーダーを使う場合 | 専用のICカードリーダーをパソコンに接続する |
---|---|
Androidスマホを使う場合 | スマホとパソコンをBluetoothで接続する |
iPhoneを使う場合 | iPhoneは使用できない |
なお、iPhone(7以降)はマイナンバーカードの読み取りには対応していますが、弥生の「確定申告e-Taxモジュール」では使用できないので注意しましょう。
Windowsパソコンのユーザーで「iPhoneしか持ってないけど、わざわざICカードリーダーを買うのもイヤ!」という個人事業主は、後述の「e-Taxソフト(WEB版)」を試してみましょう。
確定申告e-Taxオンライン【Mac】
Macユーザーは、弥生の会計ソフトで確定申告書類を作成したら、そのまま「確定申告e-Taxオンライン」へアクセスします。どちらもブラウザ上で動作します。スマホには「弥生 電子署名」という無料アプリをインストールしておきましょう。
マイナンバーカードを読み取る方法【Mac】
ICカードリーダーを使う場合 | ICカードリーダーは使用できない |
---|---|
Androidスマホを使う場合 | QRコードでスマホとパソコンを連携させる* |
iPhoneを使う場合 | QRコードでスマホとパソコンを連携させる* |
* スマホに「弥生 電子署名」アプリをダウンロードしておく
マイナンバーカードの読み取りに使用するスマホは、iPhone(7以降)とAndroid端末のどちらでも構いません。マイナンバーカードの読み取りに対応した機種であればどれでもOKです。
弥生の「確定申告e-Taxオンライン」は、ICカードリーダーには非対応です。Macユーザーで「ICカードリーダーなら持ってるけど、スマホが古すぎて役に立たないよ~」という個人事業主は、国税庁の「e-Taxソフト(WEB版)」を使いましょう。
e-Taxソフト(WEB版)は不便だが広く使える
弥生の会計ソフトで確定申告書類を作成したら、そのデータ(xtx形式)をダウンロードできます。これを国税庁の「e-Taxソフト(WEB版)」でアップロードして、国税庁へ送信することもできます。
マイナンバーカードを読み取る方法【Windows・Mac】
ICカードリーダーを使う場合 | 専用のICカードリーダーをパソコンに接続する |
---|---|
Androidスマホを使う場合 | QRコードでスマホとパソコンを連携させる* |
iPhoneを使う場合 | QRコードでスマホとパソコンを連携させる* |
* スマホに「マイナポータル」アプリをダウンロードしておく
「e-Taxソフト(WEB版)」は、操作がけっこうめんどくさいです。その代わり、いろいろな機器に対応しているので、困ったらこれに頼ってみましょう。
まとめ
「やよいの白色申告 オンライン」と「やよいの青色申告 オンライン」のユーザーは、主に以下4つのツールから、自分に合ったものを選んで電子申告できます。
弥生ユーザーが電子申告に使えるツール
- 弥生の「確定申告e-Taxモジュール」(Windows向け)
- 弥生の「確定申告e-Taxオンライン」(Mac向け)
- 国税庁の「e-Taxsソフト(WEB版)」
- 国税庁の「確定申告書等作成コーナー(IDパスワード方式)」
「結局どれ使ったらいいのよ!」という個人事業主のために、おすすめのツールを環境別にまとめておきます。とにかく「手間を最小限にすること」という観点から選びました。
おすすめのツール【環境別】
Windows | Mac | |
---|---|---|
ICカードリーダーを使う場合 | 確定申告e-Taxモジュール | e-Taxソフト(WEB版) |
Androidスマホを使う場合 | e-Taxソフト(WEB版) | 確定申告e-Taxオンライン |
iPhoneを使う場合 | e-Taxソフト(WEB版) | 確定申告e-Taxオンライン |
※ スマホはマイナンバーカード読み取りの対応機種であることが前提
もし、ICカードリーダーもマイナンバーカードの読み取りに対応したスマホも持っていない場合は、国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を利用しましょう。「ID・パスワード方式」なら、マイナンバーカードすら持っていなくても電子申告ができます(税務署への事前申請が必要)。
弥生のクラウド会計ソフトは、WindowsとMacのどちらでも快適に使用できます。若干、オンラインの申告に必要な環境が異なりますが、どちらの場合でもICカードリーダーなしで電子申告できるようになりました。