自営業がとことん分かるメディア

「適格請求書発行事業者」の登録 – 申請方法や期限など

更新日: 2023/10/05 投稿日: 2021/09/10
「適格請求書発行事業者」の登録 – 申請方法や期限など
  • 適格請求書発行事業者の登録申請は2021年10月1日から始まっている
  • これは、インボイス制度の導入後に「適格請求書」を発行するための手続き
  • 適格請求書を発行したいなら早めに申請しておこう

INDEX

目次

    【おさらい】インボイス制度の概要

    2023年(令和5年)10月1日から「インボイス制度」が導入されます。導入後、消費税の課税事業者は、仕入先などから「適格請求書」を受け取れないと、従来のように仕入税額控除ができなくなってしまいます。

    インボイス制度の導入後、課税事業者としては、できるだけ「適格請求書発行事業者」と取引をしたほうがよいわけです。

    適格請求書発行事業者
    税務署から「適格請求書を発行していいですよ」と認められた事業者のこと。「登録番号」が交付され、それによって適格請求書の発行が可能になる。登録を受けるには、税務署への申請が必要。

    「適格請求書」の登録を受けられるのは、消費税の課税事業者だけです。免税事業者が登録を受けるには、登録と同時に課税事業者になる必要があります(もしくは登録よりも前に課税事業者になっておく)。

    インボイス制度ってなんだっけ?5分でわかる要点

    適格請求書発行事業者の登録申請について

    「適格請求書発行事業者」の登録申請の受付は、すでに始まっています。インボイス制度の導入後に「適格請求書」を発行するには、この申請を行う必要があります。

    課税事業者 免税事業者
    課税事業者になって
    適格請求書を発行する
    課税事業者にはならない
    申請をしましょう 申請をしましょう 申請は不要です

    >> 免税事業者は課税事業者になったほうがいい?

    インボイス制度は「2023年10月1日」からスタートするので、それに間に合うように申請しましょう。国税庁によると、登録完了の通知が届くまでに1〜2ヶ月ほどかかるようなので、少し早めに手続きしておくと安心です。

    ちなみに、当初は「2023年10月1日から適格請求書発行事業者になるには3月末までに申請が必要!」とされていました。しかし、この提出期限は実質的に撤廃されています。(詳しくは国税庁の説明をご確認ください)

    【免税事業者】課税事業者になるための手続きは不要

    免税事業者が課税事業者になるには、本来なら所定の手続きが必要です。しかし、2023年10月1日から「適格請求書発行事業者」になる場合は、それと同時に課税事業者になれます。別途で手続きをする必要はありません。

    厳密に言うと「2023年10月1日〜2029年9月30日が含まれる課税期間中」に適格請求書発行事業者の登録を受けると、それと同時に課税事業者になれる。たとえば、個人事業主の場合は「2029年12月31日」までに登録を受ければ、別途での手続きが不要になる。3月決算の法人なら「2030年3月31日」までに登録を受ければ、別途の手続きは不要。

    申請方法

    主な提出書類
    • 適格請求書発行事業者の登録申請書
    • 本人確認書類(窓口での提示でも可)
    提出先 所轄の税務署
    提出方法 税務署へ持参 or 郵送

    ※ e-Taxでのオンライン申請も可能

    登録申請書は以下のような様式です。個人でも法人でも、免税事業者でも課税事業者でも、国内の事業者なら「国内事業者用」の様式を使います。

    1ページ目 2ページ目
    適格請求書発行事業者の登録申請書(1ページ) 適格請求書発行事業者の登録申請書(2ページ)

    >> 適格請求書発行事業者の登録申請書 – 国税庁

    なお「e-Taxソフト(WEB版)」か「e-Taxソフト(SP版)」を使えば、表示された質問に答えていく形式で、簡単にオンライン申請ができます。ただし、オンライン申請にはマイナンバーカード等の「電子証明書」が必須です。
    登録申請手続におけるe-Tax対応の概要 – 国税庁

    申請に関するQ&A

    免税事業者が早めに登録申請をすると、早めに課税事業者になっちゃう?
    現時点で早めに申請をしても、適格請求書発行事業者に登録されるのは「2023年10月1日」です。免税事業者は、この登録と同時に課税事業者になるので、早めに申請をしても早めに課税事業者になることはありません。
    登録申請が「2023年3月31日」より遅れるとマズい?
    当初、制度開始と同時に適格請求書発行事業者になるには「2023年3月31日」までに申請が必要でした。しかし、この期限は実質的に撤廃されたので気にしなくてOKです。3月31日以降でも普通に申請できます(遅れた理由を書いたりする必要もありません)。
    インボイス制度の開始と同時に適格請求書発行事業者にならないとダメ?
    インボイス制度の開始直後から適格請求書を発行したいなら、開始と同時に登録される必要があります。ただ、登録のタイミングはあくまで任意なので、制度がスタートしてから申請を行っても問題ありません。
    申請をしても「登録NG」になることはある?
    基本的に、キチンと申請をすれば問題なく登録を受けられます。ただし、おおよそ2年以内に消費税法に違反し、「罰金以上の刑」が課されている場合は、登録を拒否される可能性もあります。
    \ この記事をSNSでシェアする /
    PICKUP POSTS
    ピックアップ記事
    マネーフォワード クラウド確定申告
    NEW POSTS
    に関する新着記事
    自営業の専門メディア 自営百科
    最新情報はSNSアカウントで