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確定申告期間と主な税金の納付時期まとめ

更新日: 2020/09/30
確定申告期間と主な税金の納付時期まとめ

個人事業主は、毎年2月16日~3月15日に確定申告を行い、これをもとに各種の税金を納めていきます。納める主な税金は、所得税・消費税・住民税・個人事業税の4つ。それぞれ納付のタイミングが異なり、場合によっては納付を免除されることもあります。

INDEX

目次

    個人事業主が納める4種類の主な税金

    個人事業主は、主に「所得税」「消費税」「住民税」「個人事業税」の4つの税金を納めます。それぞれ納付期限は以下のとおりです。下記の日程が土日祝に当たる場合は、次の平日が期限日となります。

    納付期限 税金の種類
    所得税 3月15日 国税
    消費税 3月31日
    住民税
    • 一括の場合…6月30日
    • 分割の場合…6、8、10、翌1月のそれぞれ末日
    地方税
    個人事業税
    • 一括の場合…8月31日(自治体によっては不可)
    • 分割の場合…8月31日と11月30日

    なお、納付方法は「国税」と「地方税」で若干異なります。また、期限に遅れても納付はできますが、「延滞金」などが加算される場合もあります。

    まずは「確定申告」をする

    個人事業主にとっての「確定申告」とは、1年間の事業で生じた利益や損失を集計して、所得税の納税額などを税務署へ申告する手続きのこと。原則として、毎年2月16日~3月15日に行います。所得税・住民税・個人事業税の3つは、この内容をもとに税額が決定されます。

    2020年(令和2年)の確定申告期間

    >> 2020年(令和2年)の確定申告期限が延長

    消費税の申告は免除される事業主も多い

    消費税の納税額は、確定申告とは別で申告を行います。申告期間は、原則として毎年1月1日~3月31日。しかし、消費税に関しては納付を免除される事業主も多く、その場合は申告が不要になります。納付を免除される条件について、詳しくは後述します。

    所得税 – 3月15日までに納付

    所得税は、確定申告で納税額を決定し、その年の確定申告期限までに納付します。つまり、原則的には3月15日が納付期限です。ただし、口座振替での納付を選択した場合、振替日は4月の中旬ごろになります。

    納付方法 納付期限
    窓口納付など 3月15日
    振替納税 4月中旬(預金口座からの振替日)

    所得税の納付に関して、特に通知などは届きません。確定申告が済んだら、自分で納付を行いましょう。税務署・銀行・郵便局などでの窓口納付に加えて、コンビニ納付やクレジットカード納付なども選択できます。振替納税の場合は、事前の申請が必要です。

    所得が48万円以下なら納付は不要

    所得税の場合、すべての事業主に「基礎控除」が適用され、所得から最高48万円が差し引かれます。そのため、前年の所得が48万円以下の場合は所得税がゼロとなり、納付が不要になります(収入 - 経費等 = 所得)。

    前年分の所得税が15万円以上なら「予定納税」が必要な場合も

    前年分の所得税額(厳密には予定納税基準額)が15万円以上だった事業主は、「予定納税」を求められます。「予定納税」の通知が届いたら、おおよそ前年分の所得税額の3分の1ずつを、7月と11月に当年分の「前払い」として納付します。

    【ポイント】所得税の納付時期

    • 所得税の納付期限は原則3月15日(口座振替の場合は4月中旬)
    • 通知などは無いため、確定申告が済んだら自分で納付する
    • 前年の所得が48万円以下なら納付は不要
    • 前年分の所得税額が15万円以上なら、当年分の「予定納税」が必要になる場合も

    >> 個人事業主の所得税 – 計算例や納付方法など

    消費税 – 3月31日までに納付【免税事業者は納税しない】

    消費税の申告期間は1月1日~3月31日。この間に、前年分の消費税額を計算・申告し、3月31日までに納付します。通知などは届かないので、申告が済んだら自分で納付を行いましょう。なお、振替納税を選択した場合、振替日は4月下旬になります。

    納付方法 納付期限
    窓口納付など 3月31日
    振替納税 4月下旬(預金口座からの振替日)

    免税事業者の条件 – 開業から2年間は納付不要

    以下の条件を両方とも満たす事業主は「免税事業者」とみなされ、消費税の納付を免除されます。「前々年の課税売上高」が主な基準となるため、基本的に開業から2年間は「免税事業者」でいられます。

    • 前々年の課税売上高が1,000万円以下である
    • 特定期間の課税売上高 or その間に支払った給与が1,000万円以下である
      (特定期間とは前年1月1日~6月30日のこと)

    「課税売上高」とは、商品の販売やサービスの提供などといった「課税取引」で得た売上の合計金額を指します。国内で行われるほとんどの取引が、この「課税取引」にあたります。

    消費税の納付方法 – 課税事業者になったら

    免税事業者の条件から外れて「課税事業者」となったら、期限内に消費税の申告と納付を行いましょう。納付方法は所得税と同様に、税務署・銀行・郵便局などでの窓口納付に加え、口座振替やコンビニ納付、クレジットカード納付なども選択できます。

    ちなみに、前年分の納税額が48万円を超えたら、当年分の消費税を一部前払いする「中間納付」が必要になります。

    【ポイント】消費税の納付時期

    • 消費税の納付期限は原則3月31日(口座振替の場合は4月下旬)
    • 通知などは無いため、税額の申告が済んだら自分で納付する
    • 開業から2年間は、基本的に納付が免除される
    • 2年がたった後も「免税事業者」は納付が不要

    >> 個人事業の消費税を分かりやすく!消費税の基礎知識

    住民税 – 6月30日までに一括納付 or 4回の分割納付

    住民税は「一括納付」と「分割納付」を自由に選択できます。納付期限はそれぞれ以下のとおり。確定申告を済ませていれば、6月頃に通知書が届くので、記載された税額を納付しましょう。自分で税額を計算・申告する必要はありません。

    納付方法 納付期限
    一括納付 6月30日
    分割納付 6月、8月、10月、翌1月それぞれの末日

    なお、口座振替での納付を選択した場合は、それぞれの期限日が振替日になります。

    住民税の納付方法 – 地域によって少し異なる

    住民税は、地方自治体に納める「地方税」なので、地域によって選べる納付方法が少し異なります。とはいえ、地域の役所・銀行・郵便局などでの窓口納付に加えて、口座振替やコンビニ納付など、基本的な納付方法は選択できる場合が多いです。

    所得が30万円前後なら納付が不要な場合も

    前年の所得が30万円前後だったら、地方自治体が定める「非課税限度額」以下である可能性があります。その場合、住民税の納付は不要になります。

    【ポイント】住民税の納付時期

    • 6月頃に税額の通知書が届き、「一括納付」と「分割納付」を選べる
    • 「一括納付」の期限は6月30日
    • 「分割納付」の期限は6月、8月、10月、翌1月それぞれの末日
    • 前年の所得が30万円前後なら、納付が免除される場合もある

    >> 個人事業主の住民税 – 計算方法・納付時期・仕訳など

    個人事業税 – 8月31日と11月30日までの2回で納付

    個人事業税は、基本的に8月と11月の2回に分けて納付します。納付期限は、それぞれの末日です。ただし、地域によっては8月に一括で納付できる場合もあります。確定申告を済ませていれば、8月頃に通知書が届くので、記載された税額を納付しましょう。

    納付方法 納付期限
    一括納付(地域によっては不可) 8月31日
    分割納付 8月31日と11月30日

    ちなみに、東京都の場合、一括納付はできません。神奈川県・愛知県・大阪府などでは、納税額が1万円以下の場合に限り、一括納付を選択できます。

    事業所得が290万円以下なら納付は不要

    個人事業税では全員に一律で290万円の控除があるため、前年の事業所得(青色申告特別控除の適用前)が290万円以下なら納付は不要です。その場合は、そもそも通知書が届きません。ただし、1年の途中で開業した場合などは、控除額もその年の営業月数に応じて月割りで計算されます。

    個人事業税の納付方法 – 地域によって少し異なる

    個人事業税も、住民税などと同じ「地方税」なので、選択できる納付方法は地域によって少し異なります。ほとんどの場合、地域の役所・銀行・郵便局などでの窓口納付に加えて、口座振替やコンビニ納付などが選択できます。

    【ポイント】個人事業税の納付時期

    • 基本的には「8月31日まで」と「11月30日まで」の2回で分割納付
    • 自治体によっては8月に一括で納付することも可能
    • 前年の事業所得が290万円以下なら、基本的に納付が不要

    通知が届くタイミング – 住民税と個人事業税

    住民税と個人事業税に関しては、それぞれ6月と8月に税額の通知書が届きます。自分で税額を計算する必要はなく、通知書に記載された税額を納付すればOKです。なお、納付が不要な場合は、そもそも通知が届きません。

    税金の種類 通知が届くタイミング
    所得税 通知なし
    消費税
    住民税 6月頃
    個人事業税 8月頃

    住民税の通知書には、一括払い用の納付書と、分割払い用の納付書(4回分)が入っています。好きな方を選んで納付しましょう。また、個人事業税の通知書には、2回分の納付書が添付されています。それぞれ期限までに納付を行いましょう

    まとめ – 確定申告から納付までのスケジュール【2020年】

    確定申告期間と主な税金の納付スケジュールをまとめると、以下のようになります。

    2020年(令和2年)主な税金の納付時期"

    ちなみに2020年は、曜日の巡りによるズレ&新型コロナの影響で、以下のように納付期限が変則的になっているので注意しましょう。なお、新型コロナの影響で申告が遅れても、新たに設定された期限までに納付を行えば問題ありません。

    【2020年】主な税金の納付期限

    納付期限 納付が必要になる目安
    所得税 4/16(木) 前年の所得が38万円超
    (2021年からは48万円超が目安)
    (予定納税) 7/31(金)、11/30(月) 前年分の所得税額が15万円以上
    消費税 4/16(木) 前々年の課税売上高などが1,000万円超
    住民税
    • 一括…6/30(火)
    • 分割…6/30(火)、8/31(月)、11/2(月)、翌2/1(月)
    前年の所得が35万円超
    個人事業税 8/31(月)、11/30(月) 前年の所得が290万円超
    (青色申告特別控除の適用前)

    所得税や消費税などの「国税」は、税務署・銀行・郵便局などでの窓口納付に加えて、口座振替やコンビニ納付、クレジットカード納付などを選択できます。ただし、納付方法によっては、事前の申請が必要になる場合があります。

    住民税や個人事業税などの「地方税」は、地域の役所・銀行・郵便局などでの窓口納付や、口座振替、コンビニ納付などを選択できる場合が多いです。自治体によって、納付方法や条件などが異なる場合があるので注意しましょう。