青色申告で提出する書類 – 確定申告での必要書類

更新日: 2020/09/16

青色申告の確定申告書類について、個人事業主向けにまとめました。青色申告特別控除の控除額(10万円・55万円・65万円)にかかわらず、基本的に「青色申告決算書」「確定申告書B」「添付書類台紙」の3つを提出します。

INDEX

目次

    青色申告で提出する書類

    事業所得者が青色申告をする場合、提出書類は主に「青色申告決算書(一般用)」「確定申告書B」「添付書類台紙」の3つです。これらの書類はすべて、国税庁のウェブサイトからダウンロードできます。

    青色申告で提出する確定申告書類

    青色申告特別控除の控除額にかかわらず、提出する書類は同じです。ただ、青色申告決算書の4ページにある「貸借対照表」を記入するのは、55万円か65万円の控除を受けるときだけ。10万円控除でよいのであれば、記入は不要です。

    ちなみに白色申告の場合は、青色申告決算書の代わりに「収支内訳書」を提出します。その他の提出書類は、白色でも青色でも基本的に同じです。
    >> 白色申告で提出する確定申告書類について

    【おさらい】青色申告について

    確定申告の方式には「白色申告」と「青色申告」があり、青色申告を行うと節税につながる様々な特典が得られます。ただし、初めて青色申告を行う際は事前の申請が必要です。
    >> 青色申告とは?

    ① 青色申告決算書

    「青色申告決算書(一般用)」は4ページ構成です。1~3ページ目は全員に関係します。4ページ目は、55万円か65万円の控除を受ける人、または製造原価の計算が必要な人だけが作成します。

    1ページ 青色申告決算書1ページ目
    • 事業主の個人情報
    • 売上金額と売上原価
    • 必要経費
    • 所得金額
    2ページ 青色申告決算書2ページ目
    • 月別の売上金額と仕入金額
    • 支払った給与の内訳
    • 青色申告特別控除額の詳細
    3ページ 青色申告決算書3ページ目
    • 減価償却費の詳細
    • 利子割引料や地代家賃の内訳
    • 税理士などに支払った報酬の内訳
    4ページ 青色申告決算書 4ページ目
    • 貸借対照表
    • 製造原価の計算

    「貸借対照表」- 55万円・65万円控除なら必須

    55万円か65万円の青色申告特別控除を受けるなら、4ページ目にある貸借対照表の記入が必須です。貸借対照表は、日頃から複式簿記で帳簿づけをしていないと記入できません。55万円か65万円の控除を狙うときは、少し面倒な記入欄が増えるということです。

    「製造原価の計算」- 原価計算を行っているなら必須

    4ページ目の「製造原価の計算」の欄には、主に製造業者などが、製造原価の算出過程を記載します。青色申告特別控除の控除額にかかわらず、製品の原価計算を行っていたら記入しましょう。そもそも原材料の仕入れを行っていない事業主には関係ありません。

    「一般用」以外の青色申告決算書を使うケース

    青色申告決算書には、一般用以外にも「農業所得用」「不動産所得用」「現金主義用」があります。農業や不動産から所得を得ている場合は、それぞれの所得に対応したものを使いましょう。

    なお、現金主義による記帳をしている事業主は「現金主義用」を使います。現金主義とは、所得の少ない青色申告者が特別に認められる、簡易的な記帳方式のことです。現金主義による記帳を行う際は、事前の手続きが必要です。

    ② 確定申告書B

    確定申告書Bでは、青色申告決算書で算出した事業所得などから、所得控除や税額控除を差し引いて、納税額を決定します。確定申告書Bは「第一表」と「第二表」の2ページ構成で、以下のような内容を記入します。

    第一表 確定申告書B 第一表
    • 事業主の個人情報
    • 収入金額と所得金額
    • 所得控除の金額
    • 税額控除の金額
    • 最終的な納税額
    第二表 確定申告書B 第二表
    • 所得の内訳
    • 所得控除の詳細
    • 事業専従者に関する情報
    • 住民税や個人事業税に関する情報

    確定申告書には、第三表~第五表もあります。しかし、これらを利用するケースはあまり多くありません。ほとんどの個人事業主は、第一表と第二表だけ作成すればOKです。第三表~第五表は、それぞれ以下のような目的で作成します。

    第三表……分離課税の対象となる配当所得・退職所得などを申告する場合
    第四表……事業の損失額を翌年に繰り越す場合
    第五表……申告した内容を確定申告期間外に修正する場合
    >> 確定申告書Bの第一表・第二表以外を使う場合について

    ③ 添付書類台紙

    所得控除や税額控除の証明書・明細書は、「添付書類台紙」に貼り付けて提出します。郵送で提出する場合は、本人確認書類(マイナンバーカードなど)のコピーも添付が必要です。

    添付書類台紙

    ※2019年分の確定申告から源泉徴収表の添付は不要

    証明書や明細書などの添付が必要になるのは、主に以下の控除を受ける場合です。配偶者控除扶養控除など、基本的に添付書類が不要な控除もあります。

    主な控除の添付書類

    主な添付書類
    雑損控除
    • 災害等に関連した支出の領収書
    医療費控除
    • 「医療費控除の明細書」*
    • 「医療費のお知らせ」(明細書を簡略化する場合のみ)*
    セルフメディ
    ケーション税制

    (医療費控除の特例)
    • 「セルフメディケーション税制の明細書」*
    • 健康診断や予防接種を受けた際の領収書など
    社会保険料控除
    • 「社会保険料(国民年金保険料)控除証明書」
    小規模企業共済等
    掛金控除
    • 小規模企業共済の「小規模企業共済掛金払込証明書」
    • イデコ(iDeCo)の「掛金払込証明書」
    生命保険料控除
    • 「生命保険料控除証明書」
    地震保険料控除
    • 「地震保険料控除証明書」
    寄附金控除
    • ふるさと納税の「寄附金受領証明書」
    勤労学生控除
    • 専門学校や職業訓練学校などの「在学証明書」
      (高校、大学、大学院などの場合は不要)
    住宅借入金等
    特別控除
    (住宅ローン控除)
    • 「住宅借入金等特別控除額の計算明細書」*
    • 「住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書」*
    • 土地や家屋の「登記事項証明書」など*

    (*)印の書類は必ず添付、その他は窓口での提示のみでも可

    なお、e-Taxで電子申告をする際は、添付書類の提示・提出を省略できる場合があります。ただし、省略した添付書類であっても、確定申告期限から5年間は保管が必要です。
    >> e-Taxで必要な添付書類について

    2019年分の確定申告期間は?

    2019年分の確定申告期間は、2020年2月17日(月)~4月16日(木)でした。原則的な確定申告期間は2月16日~3月15日ですが、土日と重なることで開始日がずれ、加えて新型コロナウイルスの影響で延長されていました。

    2020年(令和2年)の確定申告期間

    >> 2020年(令和2年)の確定申告期限が延長

    通常、申告期限を1日でも過ぎると、65万円の青色申告特別控除は受けられなくなります。しかし、2019年分については、新型コロナの影響で申告ができなかった人に配慮して、4月17日以降でも期限オーバーとはみなされません。なお、55万円控除の選択肢が増えるのは、2020年分の確定申告からです。

    確定申告書類の提出方法

    確定申告書類の提出方法は、大きく分けて3つあります。2019年分の確定申告までは、どの方法を選んでも納税額には一切影響しません。ただし、2020年分の確定申告からは、電子申告が税制面で優遇されます。

    • 税務署に行って確定申告書類を直接提出する
    • 税務署に確定申告書類を郵送する
    • e-Taxを利用して電子申告をする

    窓口で提出する場合は、提出時に「マイナンバーカード」か「マイナンバーが分かる書類 + 身分証」を提示します。郵送で提出するなら、そのコピーを添付書類台紙に貼り付けておきましょう。

    e-Taxを利用する際は、マイナンバーカードを使ってオンラインの個人認証を行うのが基本です。しかし現状は、税務署での事前手続きを済ませれば、マイナンバーカードが無くても電子申告ができます(ID・パスワード方式)。
    >> 確定申告書類の提出方法まとめ

    まとめ – 貸借対照表は必要?不要?

    青色申告で提出する確定申告書類は、「青色申告決算書」「確定申告書B」「添付書類台紙」の3つが基本です。

    青色申告で提出する確定申告書類

    確定申告書類の提出方法は、「窓口への持参」「税務署への郵送」「e-Taxでの電子申告」の3つです。2019年分の確定申告では、どの方法で提出しても納税額には影響しません。2020年分の確定申告からは、電子申告が税制面で優遇されます。

    青色申告決算書の記入項目は場合によって異なる

    55万円・65万円の青色申告特別控除を受けるなら、青色申告決算書4ページにある「貸借対照表」の記入が必須です。「面倒だし10万円控除でいい」ということであれば、記入する必要はありません。なお、原価計算を行っている製造業者は、控除額にかかわらず「製造原価の計算」を記入します。

    10万円控除
    (現金主義)
    10万円控除 55万円控除 65万円控除
    貸借対照表 記入欄なし 不要 必要
    製造原価の計算 記入欄なし 原価計算を行っている場合は記入する
    (主に製造業者など)

    現金主義を選択した事業主は、そもそも貸借対照表や製造原価の記入欄が無い「青色申告決算書(現金主義用)」を使います。ただし、現金主義の記帳方式を選択できるのは、事前に承認を得た一部の青色申告者だけ。現金主義の場合、青色申告特別控除の額は必ず10万円になります。