サラリーマンが税理士に確定申告を依頼する際の費用相場を、ケース別に解説します。副業収入、株式投資、不動産所得、医療費控除、ふるさと納税など、サラリーマンでも所得税の確定申告が必要なケースは意外とあります。記事の後半では、税理士費用を経費にできるかについても解説します。
目次
サラリーマンの税理士費用 ‐ ケース別の相場

結論から言うと、サラリーマンが税理士に確定申告を依頼する場合、費用はざっくり3万〜5万円程度が目安です。ただし、副業収入や不動産収入の申告などで、複雑な書類が必要な場合は10万円〜20万円ほどかかる場合もあります。
サラリーマンの確定申告 ‐ 税理士費用の相場【ケース別】
| 確定申告が必要なケース | 費用相場 (目安) |
備考 |
|---|---|---|
| 医療費控除・ふるさと納税のみ | 1万〜3万円 | 節税額と費用のバランスに注意 |
| 住宅ローン控除(初年度) | 1万〜3万円 | 2年目は年末調整でOK |
| 副業収入(雑所得) | 3万〜10万円 | 収入・経費の整理が必要 |
| 副業収入(事業所得) | 5万〜15万円 | 青色申告なら3万円前後 |
| 株式・投資の譲渡所得 | 3万〜8万円 | 取引数などで変動 |
| 不動産所得(賃貸収入) | 5万〜10万円 | 物件数・規模で変動 |
| 不動産売却(譲渡所得) | 10万〜20万円 | 特例適用などで変動 |
| 給与2,000万円超 | 5万〜10万円 | 年末調整できないケース |
※ 上記はあくまで目安であり、実際の費用は税理士事務所や依頼内容によって異なります
医療費控除やふるさと納税といった節税等の目的で確定申告を行う場合は、税理士費用の方が高くつく場合もあるので注意が必要です。初回の無料相談で年収などを伝えれば、元が取れそうかざっくり教えてくれる税理士もいます。関連資料を用意してから相談しましょう。
税理士費用が上下する主な要因
| 申告内容の複雑さ | 所得の種類が多いほど高くなる傾向 |
|---|---|
| 資料の整理状況 | 領収書・明細が整っていないと追加料金がかかることも |
| 依頼時期 | 繁忙期(2〜3月)は割増料金の事務所もある |
| オプションの有無 | 記帳代行、税務相談などを追加すると上乗せ |
税理士費用は、上記のような要因でも変動します。税理士の立場から見て、手間がかかりそうな案件ほど、料金が高くなる傾向があります。税理士事務所によって料金設定はまちまちなので、複数の事務所から相見積もりを取るのがおすすめです。
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そもそも確定申告すべきサラリーマンとは?
サラリーマン・会社員の多くは年末調整で納税が完結するため、確定申告は不要です。しかし、以下のようなケースでは確定申告が「必要」または「したほうが得」になります。
確定申告が「必要」なケース(主な例)
| 副業の所得が20万円超 | 給与以外の所得が年20万円を超えると申告義務あり |
|---|---|
| 不動産所得がある | 賃貸収入は申告が必要 |
| 2カ所以上から給与を受けている | メインの勤務先以外の給与は年末調整されない |
| 給与収入が2,000万円超 | 年末調整の対象外のため、自分で申告が必要 |
ダブルワークをしている会社員は、基本的に確定申告が必要だと考えましょう。マンションや駐車場などの賃貸収入がある場合も同様です。上記のほか、株式投資や不動産投資で確定申告が必要となる場合もありますが、NISAについては基本的に申告不要です。
確定申告で「得になる」ケース(主な例)
| 医療費控除 | 年間の医療費が10万円(または所得の5%)を超えた |
|---|---|
| ふるさと納税 | ワンストップ特例を使わない、または6自治体以上に寄付した |
| 住宅ローン控除 | 初年度のみ確定申告が必要 |
| 株式の損益通算 | 複数口座で損益があり、通算で税金を取り戻したい |
| 退職・転職 | 年の途中で退職し、年末調整を受けていない |
医療費控除やふるさと納税は、確定申告をすることで、税金の軽減や還付を受けられる仕組みになっています。ただ、どのくらい得をするかはケースバイケースなので、労力に見合った得がない場合は、あえて確定申告をしないという選択もありです。
【チェックリスト】税理士に確定申告を依頼すべき?
□ 副業の経理作業に充てる時間がない
□ 今後、副業を本格化させる予定がある
□ 株式や不動産など、複数の所得がある
□ うまく節税できているか不安がある
□ 過去に申告ミスをしたことがある
上記はあくまでも目安ですが、当てはまる項目が多いほど、税理士への依頼を検討する価値がありそうです。1つでも当てはまる場合は要検討、3つ以上当てはまる方は、税理士への無料相談を活用するのをおすすめします。
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税理士に確定申告を依頼するメリット・デメリット
サラリーマンや会社員が税理士に確定申告を依頼する際の、主なメリットとデメリットを紹介します。多少お金をかけてでも自分の自由な時間を優先し、かつ正確性や安心感を求める方は、税理士に依頼したほうがよいケースが多いです。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| ① 時間と手間を節約できる
② 正確な申告ができる ③ 節税の提案を受けられる ④ 税務調査への対応を任せられる ⑤ 精神的な安心感を得られる |
① 費用がかかる
② 自分で学ぶ機会を失う ③ 早めの依頼が必要 ④ 税理士選びに手間がかかる |
主なメリット ‐ サラリーマンが税理士を雇う場合
| メリット① 時間と手間を節約できる |
|---|
| 税理士に資料を渡すだけで、面倒な書類作成から解放される |
| メリット② 正確な申告ができる |
| プロに任せることで計算ミスや記入漏れを防げる |
| メリット③ 節税の提案を受けられる |
| 節税に使える控除や特例を見落とさずに済む |
| メリット④ 税務調査への対応を任せられる |
| 税務署から連絡が来ても、慌てずに相談・対応を依頼できる |
| メリット⑤ 精神的な安心感を得られる |
| 「これで合っているのか」という不安から解放される |
初心者が税金の基本から学び、自力で確定申告できるようになるには、かなりの時間と労力がかかります。単純にお金の損得だけで考えるのではなく、こうした手間や時間も考慮した上で、税理士に依頼すべきか判断しましょう。
主なデメリット ‐ サラリーマンが税理士を雇う場合
| デメリット① 費用がかかる |
|---|
| 税理士に依頼すると、数万円程度の出費は避けられない |
| デメリット② 自分で学ぶ機会を失う |
| お金の流れを税理士任せにすることで、自身で把握しづらくなる側面もある |
| デメリット③ 早めの依頼が必要 |
| 確定申告の繁忙期には、新規の依頼受付を終了している事務所が多くなる |
| デメリット④ 税理士選びに手間がかかる |
| 相性の良い税理士を見つけるために、時間や手間がかかることがある |
税理士に依頼するデメリットに関しては、費用がかかる点は軽視できませんが、それ以外は大した問題ではありません。税理士選びに関しても、紹介サービスを使えば候補を出してもらえるので、それほど大きな負担にはなりません。
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自分で確定申告をやっても問題ないケース
- 医療費控除やふるさと納税など、ごくシンプルな申告のみ
- 副業の所得が少額(年20万〜50万円程度)である
- 在庫を抱えないシンプルな副業である
- 会計ソフトを使いこなす自信がある
- 確定申告の経験がある、または流れを理解している
上記をすべてクリアしていれば、自分で確定申告をやってもひとまず問題ないケースが多いです。とはいえ、やはり調べながらの作業にはなるでしょうから、期限ギリギリでの提出にならないように注意しましょう(申告期限は原則3月15日)。
迷ったらまず税理士に無料相談するのがおすすめです。初回は無料で相談できる税理士事務所も多いので、費用感や対応を確認してから、本格的に依頼するかを判断しても遅くありません。
税理士費用は経費になる? サラリーマンの場合
結論から言うと、サラリーマンが税理士費用を経費にできるのは、基本的には副業の申告をするときだけです(雑所得や事業所得、不動産所得など)。
| 給与所得のみ | 経費にできない |
|---|---|
| 副業(事業所得など) | 副業分の税理士費用は経費にできる |
| 株式・不動産投資 | 原則、経費にできない |
【給与収入のみの場合】税理士費用は経費にできない
会社員の給与には「給与所得控除」という仕組みがあります。これは「仕事に必要な経費」を、年収に応じて一定額差し引いてくれる制度です。国が認めた「概算経費」のようなもの、と考えるとわかりやすいでしょう。

つまり、給与収入しか得ていないサラリーマンの場合は、給与所得控除によって経費相当分がすでに差し引かれているとみなされるため、税理士費用を別途で経費として差し引くことはできないのです。
【副業収入がある場合】税理士費用を経費にできることもある

サラリーマンであっても、副業について申告する場合は、その副業に関する税理士費用は基本的に経費計上できます。ただし、その副業が給与所得に該当する場合は、経費にできません。
【補足】特定支出控除とは? 会社員の負担軽減
特定支出控除とは、サラリーマンが会社に勤務するなかで、自腹で一定額を超える支払い(=特定支出)をした場合に受けられる制度です。結論から言うと、サラリーマンが税理士に報酬を支払っても、この特定支出控除の対象にはまずなりません。

特定支出控除の対象となる支出(= 特定支出)
| 通勤費 | 通勤時の交通費
電車賃、バス代、ガソリン代、高速料金など |
|---|---|
| 転居費 | 転勤のための引越し費用
引越し代金、転居に伴う交通費・宿泊費など |
| 研修費 | 業務に必要な技術・知識などを得るための研修費用
研修の受講費用、研修会場までの交通費など |
| 資格取得費 | 業務に必要な資格を取得するための費用
スクール等の受講料、教材費、受験料など |
| 帰宅旅費 | 単身赴任などで、勤務地と自宅の往復にかかる費用
飛行機代、電車賃、ガソリン代、高速料金など |
| 勤務必要経費 | 下記①~③の費用(合計65万円まで)
①図書費……専門書や専門紙の購入費用 ②衣服費……制服や作業着の購入費用 ③交際費等…取引先への接待などの費用 |
税理士費用は、基本的に上記のいずれにも該当しません。もし上記の特定支出のいずれかに該当するケースがあったとしても、特定支出控除を受ける要件は非常に厳しいです。実際にこの制度を使える人はそう多くないでしょう。
特定支出控除を受けるための条件
- 給与所得控除額の2分の1を超える特定支出があること
- 会社から「証明書」をもらうこと(業務に必要な支出であることの証明)
- 確定申告で申請すること
特定支出控除を受けるには、上記の条件をすべて満たす必要があります。たとえば、年収500万円の会社員の場合、給与所得控除は144万円ですから、その2分の1は72万円です。この場合、年間72万円を超える特定支出がなければ控除を受けられません。
まとめ

サラリーマンが税理士に確定申告を依頼すると、シンプルな内容であれば「3万〜5万円」程度の費用で済みます。一方、複雑な申告内容(副業収入や不動産収入など)の場合は「10万円〜20万円」ほどの税理士費用がかかる場合もあります。
サラリーマンの確定申告 ‐ 税理士費用の相場【ケース別】
| 確定申告が必要なケース | 費用相場 (目安) |
備考 |
|---|---|---|
| 医療費控除・ふるさと納税のみ | 1万〜3万円 | 節税額と費用のバランスに注意 |
| 住宅ローン控除(初年度) | 1万〜3万円 | 2年目は年末調整でOK |
| 副業収入(雑所得) | 3万〜10万円 | 収入・経費の整理が必要 |
| 副業収入(事業所得) | 5万〜15万円 | 青色申告なら3万円前後 |
| 株式・投資の譲渡所得 | 3万〜8万円 | 取引数などで変動 |
| 不動産所得(賃貸収入) | 5万〜10万円 | 物件数・規模で変動 |
| 不動産売却(譲渡所得) | 10万〜20万円 | 特例適用などで変動 |
| 給与2,000万円超 | 5万〜10万円 | 年末調整できないケース |
※ 上記はあくまで目安であり、実際の費用は税理士事務所や依頼内容によって異なります
自分だけで確定申告すれば費用は節約できますが、手間や時間がかかりますし、正確性にも不安が残ります。万が一、申告内容に誤りがあり、税金を本来より少なく申告してしまった場合は、過少申告加算税や延滞税といったペナルティのリスクもあります。
タイプ別おすすめの申告方法
| タイプ | おすすめの方法 |
|---|---|
| 医療費控除・ふるさと納税のみ | 自分で申告(会計ソフト・e-Tax) |
| 副業所得が年50万円未満 | 自分で申告 or 税理士にスポット依頼 |
| 副業所得が年100万円以上 | 税理士への代行依頼を検討 |
| 株式・不動産など複数の所得あり | 税理士への相談・代行依頼がおすすめ |
| 本業が忙しく時間が取れない | 税理士への丸投げがおすすめ |
確定申告のやり方は「自分でやる」か「税理士に頼む」かの二択ではありません。税理士に適度なサポートをしてもらいながら、自分で進めるという選択肢もあります。まずは税理士の無料相談を活用し、費用感とサポート内容のバランスを確認しながら、自分に合った方法を選びましょう。
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