自営業がとことん分かるメディア

個人事業主が12月に納める税金 – 固定資産税(第三期分)

更新日: 2021/04/01
個人事業主が12月に納める税金 – 固定資産税(第三期分)

個人事業主が12月に納める税金で主なものは、固定資産税(第三期分)です。対象者には春頃に通知書が送付されています。その他、12月に留意しておきたいことをまとめました。

INDEX

目次

    12月に納める税金には何がある?

    12月に納める税金で主なものは、固定資産税の第三期分です。納付対象者には、毎年4月~6月ごろに、納税通知書と4回分の納付書が届いているはずです。ちゃんと固定資産税の申告をした上で納付の必要がない人には、通知書は送付されません。

    対象となる事業主 納付期限日
    固定資産税
    (第三期分*)
    固定資産(土地・家屋、償却資産)を所有している人 12月末*

    *具体的な月日は自治体ごとに異なる

    たとえば償却資産は、課税標準額の合計が150万円以上の場合にだけ課税されます。ですから、一般的な価格のパソコンを2,3台もっている程度では、これに固定資産税はかかりません。

    社会保険料は毎月納付が必要

    社会保険料(国民年金・国民健康保険など)については、例月と同じように納付が必要です。あらかじめ届いた納付書にしたがって納付を済ませましょう。国民年金は4月上旬に、国民健康保険は大体6月~7月ごろに、1年分の納付書がまとめて送られてきているはずです。
    >> 個人事業主の社会保険料について

    固定資産税(第三期分)

    固定資産税は、基本的に年4回に分けて納付します。地方税法により納付時期は「4月・7月・12月・翌年2月」が原則とされています。しかし、これと異なる納期を定めることもでき、納付時期は自治体によってまちまちです。

    固定資産税の納付期限日(原則)

    第一期分 第二期分 第三期分 第四期分
    4月末日 7月末日 12月末日 翌年2月末日

    固定資産税 – 主要都市の納付期限まとめ

    先述のとおり、具体的な納付期限日は自治体によって異なります。たとえば東京23区の納付期限日は「12月28日」ですが、滋賀県大津市は「12月15日」に、神奈川県横浜市は「翌年1月4日」に期限日が設定されています。(令和2年の場合)

    納付方法

    納付書を使ってコンビニ等の窓口で納付するのが一般的ですが、最近はスマホ決済に対応する自治体も増えています。また、事前に届出をしておけば口座振替も可能です。どの方法でも納付額や納付期限日は同じなので、納付しやすい方法を選べばOKです。
    >> 固定資産税(地方税)の納付方法

    事業使用分は必要経費に計上できる

    事業によって生じた固定資産税は、必要経費に計上できます。私用でも使っているものに関しては、事業で利用している割合だけを必要経費に計上できます(家事按分)。記帳する際は「租税公課」の勘定科目を利用しましょう。
    >> 納めた税金の仕訳方法

    新型コロナによる固定資産税の軽減措置

    新型コロナウイルスの影響で、2020年の事業収入が減少した人を対象に、固定資産税の軽減措置が用意されました。ただし、この軽減措置の対象となるのは2021年度に納める固定資産税です。2020年12月に納める分については適用されません。

    対象者は、連続する3ヶ月の事業収入が、前年の同期間と比べて30%以上減少した中小企業者等(個人事業主も含まれる)です。収入減少の度合いに応じて、2021年に納める固定資産税および都市計画税が、半額または全額免除になります。

    事業収入の減少率 免除額
    50%以上 全額免除
    30%以上 50%未満 半額免除

    この軽減措置の適用を希望する場合は、2021年2月1日(月)までに、固定資産税を納付する市区町村へ申請を済ませておきましょう。申請は2021年1月から可能です。

    2021年度の固定資産税・都市計画税の軽減措置の概要(個人向け)

    申請期間 2021年1月1日~2021年2月1日
    軽減対象 ・事業用家屋に対する固定資産税
    ・設備等の償却資産に対する固定資産税
    ・事業用家屋に対する都市計画税
    対象者 以下の要件をいずれも満たす個人事業主
    ・従業員数が1,000人以下
    ・性風俗関連特殊営業を行っていない
    対象期間 2020年2月~10月
    主な要件 対象期間において、任意の連続する3ヶ月の売上高の合計が、前年同期比で30%以上減少していること
    免除額 ・30%以上の減収→半額免除
    ・50%以上の減収→全額免除

    2021年度の固定資産税・都市計画税の軽減措置(中小企業庁)

    軽減措置の対象となるのは、事業用資産にかかる分の固定資産税のみです。個人の所有する土地や居住用家屋に課される分は対象外なので注意しましょう。

    12月は個人事業の決算月

    個人事業の会計期間は、原則1月1日~12月31日です。12月31日締めで、帳簿などに記録しておいた1年分の収入や必要経費について集計します(決算)。そして、この決算をもとに、翌年の2月16日から3月15日に確定申告します。
    >> 確定申告の流れ

    決算~確定申告の流れ(個人事業主)

    収入と必要経費についての集計は、当年分の金額だけをカウントします。とくに11月と12月の取引では、翌年分のものを計上しないよう注意が必要です。
    >> 取引を計上する日付について

    個人事業用の会計ソフトで帳簿づけすれば、確定申告で提出する書類の大部分は自動作成されます。確定申告に慣れていない方には、とくに会計ソフトの利用がおすすめです。
    >> 個人事業用の会計ソフト

    カードのWEB明細は年内に保存しておこう

    クレジットカード会社の多くは、WEB明細の閲覧期間を限定しています(過去3ヶ月~15ヶ月分など)。WEB明細を選択している場合、期間内に明細書をダウンロードしておきましょう。カードの利用明細は、必要経費の証憑として効果があります。

    WEB明細のイメージ

    閲覧期間が過去1年分までのカードを利用している場合、12月31日までに明細データをダウンロードしておかないと、翌年1月1日には利用明細を閲覧できなくなります。期間を過ぎた分の明細を確認するには、カード会社への問い合わせが必要となり面倒です。

    従業員を雇っている人は年末調整を忘れずに

    従業員を雇っている場合、12月はその従業員の給与について年末調整をする必要があります(ひとりで仕事をする個人事業主なら、ご自身も含めて誰かの年末調整をする必要はありません)。

    年末調整の流れ

    個人事業主が従業員の年末調整をする際の流れ

    2020年分(令和2年分)から、年末調整の内容が大きく変更されています。主な変更点は以下の2つです。

    2020年分(令和2年分)からの変更点

    • 「年末調整控除申告書作成用ソフトウェア(年調ソフト)」が導入された
    • 主要な所得控除に見直しが入った

    国税庁は、年末調整の電子化を促進するために、令和2年10月「年末調整控除申告書作成用ソフトウェア(年調ソフト)」の無料提供をはじめました。年調ソフトを利用すると、従業員は年末調整の書類をWEB上から簡単に作成できます。ソフトはパソコン・スマートフォンから利用可能です。

    また、2020年分の確定申告からは、「基礎控除」や「給与所得控除」をはじめとした様々な所得控除に改正が適用されます。主要な所得控除について、要件や控除額が変更されるので、必ず確認しておきましょう。